日本ユーラシア協会広島支部のブログ

本支部は、日本ユーラシア地域(旧ソ連邦)諸国民の相互の理解と親善をはかり、世界平和に寄与することを目的とする。

日本ユーラシア協会広島支部ニュース2022年4月28日

2022-05-15 13:39:28 | 日記
日本ユーラシア協会広島支部ニュース2022年4月28日
【2022年度ロシア語能力検定試験】
5月29日(日)広島市東区民文化センター(3階 工作実習室)で実施されます。https://www.tokyorus.ac.jp/kentei/ 

【全国総会開会について】◎第58回全国総会開催日程のお知らせ
日時:2022年6月18日(土)14時から3時間程度(場合によって延長有り)◎オンライン全国理事会のお知らせ 日時:5月14日(土)14時~16時オンライン(Zoom)※前回同様、オンライン参加の難しい方のため、東京ロシア語学院2階に会場を設けます。◎ブロック会議設定のお願い。支部連合会は3月、4月で会議日程を設定し、本部までご連絡ください。

【第22回国際フェスタ・ボルゴグラードの日特別企画開催】
大木毅さん講演「絶滅に抗した町 ~ スターリングラード戦の歴史的意味 ~」。(内容4回の内4回目。)(国際フェスタ2021 2021年11月21日)
3.スターリングラードの市街戦とソ連軍の反攻
①絶滅に抗する市街戦
 ドイツ軍は急襲によるスターリングラード奪取に失敗。ヴォルガ川にさえぎられて、両翼を迂回することができず、正面攻撃を行うほかない。ドイツ第六軍ならびに第四装甲軍とソ連第六一軍とのあいだに激烈な市街戦が展開される。ドイツ軍が爆撃によって、市街地をがれきの山にしたのも、かえってソ連軍に幸いした。「ネズミの戦争」と呼ばれる戦闘。「赤色バリケード」兵器工場、「赤い十月」製鉄所といった防衛拠点、ママエフ墓地 (管制高地)をめぐる死闘。同じ建物の一階をソ連軍、一階をドイツ軍が占拠して、階下と階上の戦闘になることもあった。
 こうした激戦の背後には、軍事的な意味だけでなく、イデオロギー、世界観の闘争もあった。ヒトラーが8月末に出した命令には、スターリングラードの住民は徹底した共産主義者で危険な存在であるから、同市陥落ののちは。男性はすべて除去し、女性と子供は強制移送すべしとある。さらに、この命令を受けたドイツ陸軍総司令部は、男性もすぐに殺害するのではなく、強制移送して労働力として活用すべしと補足している。つまり、スターリングラードの戦いは、独ソ戦の縮図ともいうべき様相を呈しはじめていたのである。
 これに対し、ソ連軍とスターリングラード市民は執拗に抵抗した。ドイツ軍は増援を送り込み、同市攻略をはかったけれども、その戦力は限界に達し、十一月になっても占領の見込みは立たない。この間に、ドイツ軍は危険な態勢になっていた。主力をスターリングラード市に吸引され、その側面をイタリア、ルーマニア、ハンガリーなどの同盟国軍にゆだねるほかなくなっていたのだ。
②「天王星」作戦
 ソ連軍は、この好機を逃さず、反攻の準備をととのえた。スターリングラード市に集中しているドイツ第六軍の両翼を突破、これを包囲することを企図したのである。1942年11月19日、反攻作戦「天王星」が開始された。弱体な枢軸同盟国軍は蹴散らされ、11月22日にはドイツ第六軍が包囲された。しかし、ヒトラーは第六軍にスターリングラード死守を命じ、空輸による補給の維持、また解囲を試みた。だが、ソ連軍の包囲を解くことはできず、第六軍は南北に分断されて、ソ連軍に降伏した(南部集団は1943年1月31日、北部集団は同年2月2日に投降)。
4.結び  [講演後質疑応答がありましたが省略します。]

【ウクライナ情勢】
※2022年4月7日日国連発表では、2022年2月24日~4月7日民間人の死亡は1626人で内訳は女性245人、子ども69人、性別不明者831人となっています。

[中国新聞2022年2月25日(金曜日)より]
子どもに戦争見せないで
ウクライナ14年以降1万3000人超死亡
夫失った女性悲しみ・怒り
 2014年以来、ウクライナ東部で続く政府軍と親ロシア派武装勢力の紛争で1万3千人超が死亡した。
[取材に応じたフリプコさん(左)、アルビナさん(中)、アナスタシアさん=20日、ウクライナ・キエフ近郊(共同)]
 「政治家は協力して戦いを避け、子どもが戦争を一切見ないようにしてほしい」。紛争で夫を失った女性が、癒えることのない悲しみを訴えた。
「一緒に訪れた場所に行った時、子育てをしている時、夫のことを思い出しつらくなる」。首都キエフ近郊で、幼稚園勤務イリーナ取材に応じたイリーナ・フリプコさん(40)が静かに話した。
 政府軍に加わった夫アルカディイ・ゴルブさん=当時(35)=は15年2月、負傷者を車両で運んでいた際に頭部を撃たれて死亡した。次女(6)を妊娠中だったイリーナさんは悲嘆に暮れた。
男児が生まれると思っていたアルカディイさんは、男の子の名を考えていたという。イリーナさんは次女を、夫が考えていたのと同じ音で始まるアルビナと名付けた。「なぜお父さんがいないの?」と聞かれると、「天にいて守ってくれている」と答えてきた。
 「お父さんと手をつないで学校に行ったことが思い出です」。長女アナスターシアさん(13)がスマートフォンに保存したアルカディイさんの画像を見せてくれた。穏やかで優しそうな笑顔を浮かべている。「落ち着いた性格の人でした」とイリーナさんが言葉を添えた。 
 自宅で作業をするアルカディイさんを娘たちが手伝っている。そんな場面を想像することがあるというイリーナさん。成長した娘2人を見つめながら「立派に育った姿を見せたい。かなわないことだけれど」。
 イリーナさんは、東部の親口派支配地域とキエフの住民が以前のように自由に往来できる状態に戻ってほしいと願う。しかし、そんな平穏な日がいつ訪れるのだろうか。イリーナさんは「ロシア市民に恨みはない。政治家のゲームで犠牲になっている」と冷静に語った。表情には悲しみと怒りがにじんでいた。(キエフ共同=岡田隆司)


【書籍の紹介】
「母さんは『慰安婦』にされたー娘が語るロラたちの物語」
 マザー・ストーリーブック・プロジェクトチーム 挿絵 沖本直子 2021年発行 gantalapress@gmail.com


【学習会・講演会のご案内】①4月30日(土)広島弁護士会館3階「標的」上映&トーク 1回目上映13時 トーク(植村隆さん「言論人としてこれからも闘う」)14時55分 2回目上映16時40分 参加費1000円
②5・3憲法記念講演会5月3日10時~12時 広島弁護士会館 佐々木ひろしさん「野党共闘をどう進める」③同会場で午後 憲法ミュージカル
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