先住民族関連ニュース

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祭典通じ、先住民とも融合を=バンクーバー五輪、「カナダを一つに」〔五輪・関連〕

2010-02-13 | 日記
(時事ドットコム 2010/02/12-15:16)
 【バンクーバー時事】バンクーバー五輪の開会式は華やかに彩られ、フィギュアスケートは大会の目玉となる。しかし、ひときわ光りを放つ両五輪会場に挟まれた市の東側一帯には退廃した空気が流れている。鉄柵で閉ざされた店が立ち並び、路上には衣食住にこと欠く人たちがたむろする。都市人口の数では圧倒的に少数派である先住民族出身者が、その3割以上を占めている。
 かつて、カナダでは先住民に対する言語や教育面における同化政策が長く続いた。市東部の荒れた一角にある地域センターで聞いた先住民女性の実体験も交えた語りは、怒りや悲しみというより、嘆きだった。寄宿学校や教会では日常的な虐待を受け、無学と心身の傷を背負って都市へ逃げる。家がない。金もない。あきらめの境地で売春や麻薬へ流れ、落ちていく人もいるという。
 五輪組織委員会は招致活動の初期段階から先住民との連帯を意識。開催地域にゆかりのある四つの先住民族で構成された4先住民協会が大きな影響力を持った。同協会の最高責任者テワニー・ジョセフ氏はカナダ全土の先住民族地域に足しげく通い、五輪への協力を訴えた。
 「儀礼的な五輪参加ではない」という同氏によれば、五輪を機に先住民にかかわる5700万カナダドル(約47億9000万円)のビジネスが生まれ、2000人の先住民の若者が職を得た。カナダ西部の先住民が持つ信仰の象徴(トーテム)が今五輪のメダルやマスコットのデザインに採用され、聖火の通り道などにはトーテムポールが数多く建てられた。「カナダを一つに」が大会のテーマの一つだ。それでもまだ、現実は路上に色濃く残る。カナダ政府が同化政策の過ちを公式に謝罪してからまだ2年もたっていない。五輪という祭典を契機に変わっていくことを願う一方、歴史の根も決して浅くはない。http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2010021200649

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河北春秋

2010-02-13 | 日記
(河北新報社2010年02月12日)
 北米大陸の北西沿岸地方に住むインディアンやイヌイットには、ワタリガラスを主人公とする創世神話が伝わる。カラスが世界に星や月や太陽をもたらし、人間の誕生にかかわる物語は興味深い▼多彩な伝説を口承し、トーテムポールを彫り、自然と動物と人との共生の精神を受け継ぐ人々の、素朴で豊かな文化。一角をなすカナダのブリティッシュコロンビア州には200近い先住民族グループが暮らしているという
 ▼この地であす、バンクーバー冬季五輪が幕を開ける。掲げるテーマの一つが「先住民族との融合」だ。五輪史上初めて地元の先住民が組織委員会に参画。大会運営の随所に独自カラーを取り入れている▼メダルの模様は伝統的な先住民アートがモチーフ。公式マスコットたちは先住民族の伝説の生物や守護霊のイメージから生まれた。開会式もどんな演出が施されるのか楽しみだ
 ▼東北ゆかりの出場選手は19人。スピードスケートの加藤条治選手(山形・山形中央高出)やノルディックスキー複合の小林範仁選手(秋田・花輪高―日大出)らに期待が掛かる▼さまざまなドラマが紡ぎ出されることだろう。記録に挑む選手たちのひたむきな姿に心躍らせる17日間。今までで最も多い82の国・地域が集う。世界の多様性に感動する機会にもなりそうだ。
http://www.kahoku.co.jp/column/syunju/20100212_01.htm

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五輪の陰「自然破壊」告発 13日上映

2010-02-13 | 日記
(朝日新聞 2010年02月11日)
■開発に抵抗するカナダ先住民描く
■苫小牧の映像作家が記録 札幌で13日上映
 バンクーバー冬季五輪の競技会場の一つ、ウィスラー五輪公園から北へ50キロの山岳地帯で、スキーリゾート開発に抵抗するカナダ先住民がいる。その生き様を描いた記録映画「静かなる闘い」が13日、札幌市内で上映される。苫小牧市在住の映像作家、床田和隆さん(53)が「華やかな五輪の陰で進む自然破壊にも目を向けて」と、現地での1カ月にわたる取材、撮影をもとに昨夏完成させた。上映会では、床田さんが作品にかけた思いを語る。五輪開催に合わせて各地で上映運動をしたいという。
 バンクーバーの北西約300キロの山岳地帯、先住民リルワット族が「シュティカ(冬の魂)」と呼ぶ聖地に1990年代、大型スキーリゾートの開発計画が持ち上がった。
 先住民にとっては清水のわく狩猟と修行の地、薬草や山菜の豊かな森でもある。これを知った村人たちは相談して2000年春、小さな山小屋を建て、反対運動の拠点にする。映画は、この山小屋に住んで「聖地の守り人」となるリルワット族の男性ヒュービーの姿を追い、彼を支える人々にインタビューしていく。ヒュービーが「我々が必要なのは新鮮な空気、澄んだ水。リゾートは要らない」と語る。一方で、リゾート開発業者で女子アルペンスキーの元五輪金メダリストは「ここを『発見』したのは私」と主張している。
 床田さんはそこに「コロンブスの『新大陸』到達時代と変わらない社会・精神構造」を見る。世界各地の先住民を取材してきた床田さんは、反対運動を知って03年夏に初めて現地を訪れ、08年冬には山小屋でヒュービーさんと生活を共にした。
 上映会は午後1時から、札幌市北区北14西3のフェアトレード・レストラン「みんたる」(予約電話011・756・3600)で。参加費は一般1500円、学生1200円。26日午後7時から日高支庁浦河町総合文化会館でもある。床田さんは各地での出前上映会も受け付けている。申し込みはメール(japonesiavideo@apost.plala.or.jp)で。
(本田雅和)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001002120005

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