先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

記者の目:アイヌであることを悩む若者たち=中川紗矢子

2010-02-11 | 日記
(毎日新聞 2010年2月11日 0時03分)
 北海道に赴任して1年。先住民であるアイヌ民族への取材を通して、彼らが受けてきた差別を初めて目の当たりにした。1月には政府のアイヌ政策推進会議(座長・平野博文官房長官)が発足し、アイヌを取り巻く環境は歴史的転換期を迎えようとしている。これを機に、アイヌ差別について改めて考えてみたい。
 アイヌ差別の深刻さは、私自身も経験した。アイヌの男性から「アイヌは日本人の底辺層と似ているから、一緒に底上げしなくては。それが共生社会だから」と聞き、地域面のコラムに書いたところ、アイヌを「土人」と差別的表現で書いた攻撃的なはがきが届いた。海外の少数民族問題に関心が高い学識経験者が、アイヌがいまだ貧困に苦しんでいるのは自己責任だと非難したのを聞いたこともある。
 推進会議設置の根拠となった「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」は昨夏、政府に提出した報告書で「同化政策が進められる中で、アイヌの人々は差別や偏見に苦しんできた」と明記。要因として「日本が近代化に向かって歩みを進めたその陰で、アイヌ文化は深刻な打撃を受け、今なお所得水準や高等教育への進学率などアイヌ以外の国民との間で格差が残り、それが差別の原因ともなってきた。アイヌであることを悩み苦しむ若者たちがいる事実から目を背けるべきではない」と指摘した。
 こうした格差は特に明治期から強まった。アイヌは国から自らの言葉や文化、風習を否定され、移住してきた「和人」との同化を余儀なくされた。しかし、和人に比べて圧倒的に劣った環境からのスタートを強いられたため、彼らの多くは今も“負のスパイラル”から抜け出せずにいる。
 北海道アイヌ協会千歳支部長の中村吉雄さん(60)は「母親が昼夜二つの仕事を持つなど、食べていくだけで精いっぱい。子供に十分目を掛けられず、そのせいで子供は小中学校からドロップアウトし、『今日とりあえず生活できれば』と、未来を考えなくなってしまう。その結果就くのは力仕事で、知的労働にはなかなか就けない」と、「貧困が貧困を呼ぶ」構造的な問題を指摘。「生活に満足していないと、アイヌでよかったとは思えない。経済力がないためにバカにされ、向上心が萎縮(いしゅく)してしまっている」と言う。道アイヌ協会理事長の加藤忠さん(71)も「教育は命。教育がないから経済的なものがなくて貧困につながる。経済的な事情で泣く泣く高校を退学するケースを、たくさん見ている。貧困が差別を生み、差別が貧困を生む」と話す。
 08年の北海道大の調査では、アイヌの個人年収は「100万円以上200万円未満」が18.9%で最も多く、この層を含む300万円未満が70.1%を占めた。全国では100%近い高校進学率もアイヌに限れば70%弱。このうち10.7%が中退している。
 北海道白老(しらおい)町の学芸員で、推進会議の最年少メンバーの能登千織(ちおり)さん(26)は、教育の重要性を身をもって知る一人だ。能登さんは高校卒業後、同協会の奨学金のお陰で苫小牧の大学に進学できたことが大きな転機になった。2年生の夏に参加したハワイ先住民族との交流を機に、自身も否定しがちになっていたアイヌとしてのアイデンティティーを取り戻した。能登さんは「大学に行けなければ、ハワイにも行っていなかった。人材を育成するためには、いろいろなところで勉強するのが一番。でも、アイヌは中学までしか行けない家庭が多いから、なかなか社会に入っていけない悪循環がある」と指摘する。
 北海道などの調査ではアイヌは道内に2万4000人、東京都に2700人いるが、名乗っていない人がかなりいるとみられている。推進会議は今後、アイヌ政策の法整備に向け、具体的な中身を詰めていく方針だ。議論の行方について、長年アイヌをテーマにしてきた道都(どうと)大学特任教授の飯部(いいべ)紀昭さん(67)は「施しじゃない。大事なのは、歴史を振り返ってアイヌを先住民と認め、先住民としての権利を認めていくこと。特に手厚い教育のサポートがほしい」と訴える。アイヌの芸術家でつくるアーティストグループ「アイヌ・アート・プロジェクト」代表の結城幸司さん(45)は「(議論を通して)歴史的事実が公開され、それが公然と語られるようになればアイヌは必ず力を回復する。人に認められることはとても大きな影響力を持つ」と、推進会議に期待を込めた。
 私は北海道に来て初めて、侵略し、奪い、差別してきた「和人」の側である事実に気付いた。世界を見渡すと、少数民族に対する歴史の清算は大きな流れだ。日本もアイヌに苦難を強いてきた事実に向き合い、「アイヌであることを悩み苦しむ若者たち」を生む状況を変えなくてはならないと思う。
 (北海道報道部)
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20100211k0000m070105000c.html

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バンクーバーに先住民族館「Aboriginal Pavilion」-伝統文化・工芸・歴史などを紹介

2010-02-11 | 日記
(バンクーバー経済新聞 2010年02月11日)
バンクーバーのダウンタウンにカナダ先住民族館「2010Aboriginal Pavilion」が開設された。
 バンクーバーのダウンタウンにオリンピック期間限定で、先住民族の伝統文化、経済、歴史などを紹介する「2010 Aboriginal Pavilion」(West Georgia St. and Hamilton St. Vancouver)が開設され、2月8日、関係者、世界各国からのメディアを集めて開館式典が行われた。
 同館はオリンピック、パラリンピックの開催地であるバンクーバーとウィスラー各エリアの先住民族Lil’wat、Museam、Squamish、Tslil-Waututhの4部族が五輪のホストとして、世界中の人々に伝統文化、工芸、経済、歴史などを紹介する目的で開設した。8千スクエア・フィートの館内では期間中、伝統舞踊や音楽のショー、アートなどを披露し、併設のラウンジでは伝統食も提供する。
 式典には各部族の代表者、Campbell 州知事、Robertsonバンクーバー市長、VANOC関係者らが出席。館最高経営責任者のTewanee Josephさんは「VANOC、BC州とバンクーバー市の政府の協力なくしてはこの日は迎えられなかった。ホストの4部族のみではなくカナダ中の先住民族もこのパビリオンに協力してくれた。世界の皆さんをお迎えする準備はできた。わたしたちがここに居るのを見てもらおう」とあいさつした。
 先住民族の伝統的な習慣に従い、館内では前日に祈とうが行われ、当日は来場者の中から数人に「証人」として部族のリーダーや高齢者から記念のコインを渡された。コインを手渡していたLil’wat族のJackie Andrewさんは「先住民族たちは歴史的な出来事や大切な事は『証人』を通して語り継いできた。コインをもらった人も渡されてはいないが会場にいる人たちも、(開設という)この素晴らしい出来事の『証人』として多くの人々に伝えてほしい」と呼びかけた。
 開館時間は10時~24時。入場無料。館内のイベントスケジュールはサイトで確認できる。一般公開は12日から。今月28日まで。
http://vancouver.keizai.biz/headline/839/

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「コカ・コーラ ゼロ」安室奈美恵が出演する新TVCMとメイキングムービーをWeb先行公開

2010-02-11 | 日記
[navicon  02月10日18時05分] 【商品・CM】
コカ・コーラシステムは、「コカ・コーラ ゼロ」の新TVCMとして、イメージキャラクターの安室奈美恵を起用した「WILD GAME」篇を、2月13日から放映開始するが、それに先駆けてコカ・コーラ ゼロのブランドサイトで同CMとメイキングムービーを先行公開する。
安室奈美恵は、昨年、放映された「ワイルドトレーニング」篇では、1人激しくストイックにダンストレーニングに取り組んだが、今回のTVCMでは屈強な男たちに立ち向かっていく。
そんな安室奈美恵が放つ強いエネルギーや、汗が飛び散るほどにキレのよいダンスで表現された肉体的な健康感、そして、女性ダンサーとともに披露する一糸乱れぬダイナミックかつワイルドなダンスパフォーマンスが注目。
今回のTVCMは、安室奈美恵と、女性ダンサー11人、HAKAで応戦する屈強な男たち12人の合計24人が激しいダンスで魅せる内容となっている。
女性ダンサーたちは、ライブなどで安室奈美恵と一緒にダンスを踊る機会が多いということもあるのか、リハーサルの段階から撮影スタッフも驚くほどの息の合った迫力あるダンスを見せ、撮影現場のテンションも一気に上がる。
そして、女性ダンサーに応戦するのは、その大半がマオリ(ニュージーランド先住民)出身者という筋骨隆々の屈強な男たち。HAKAとは、マオリが自らの力を誇示するために踊る民族舞踊としても知られる。
今回、そんな男たちが踊るのは、このTVCMのためだけにアレンジしたHAKA。HAKA独特の中腰の姿勢から手を叩き足を踏み鳴らして、「Huakina!!」(フーアキーナ=アタックという意味)と叫ぶ迫力ある姿にスタジオ中が圧倒され、女性ダンサーたちの気合いとともにスタジオは熱気で包まれた。
今回、HAKAを初めて見たという安室奈美恵も感動した様子で、「間近で見るのは初めてです! すごいエナジーですね」と語る。
安室奈美恵に用意された衣装の色は、ブランドカラーのコカ・コーラレッドとブラックで構成。素材はレザーを使用し、トレーニングウェアをイメージした衣装の前作から一転、よりワイルドさが強調された衣装となった。
安室奈美恵は、スタジオに入るとすぐにリハーサルに向かい、何度か一連の流れを確認する中で率先して他のダンサーたちと言葉を交わし振りを合わせていく。
本番直前、口でカウントをとりながら前日の練習をイメージして集中力を高める。いざ撮影が始まると、1テイク目から鋭い眼光とともにキレのあるダンスを披露。バックで踊る女性ダンサーとの息もぴったりで一糸乱れぬダンスを展開する。
カメラの後ろで眺めていた屈強な男たちからも「ワォ!」、「グレイト!」と大きな歓声が上がり、「安室さんのダンスはHAKAと同じようにWILDでとてもタフだ!」と、HAKAダンサーのリーダーも大絶賛するほど。
徹底したダンスのクオリティ、そして、それを収めるには最高のカメラワークが求められたため、撮影は15時間という長時間に及んだ。それでも、安室奈美恵のダンスのキレは一向に衰える気配を見せない。
最高の映像で見せたいと、何度も同じシーンの撮り直しをお願いする監督の依頼に対しても、すべてのカットに全力で挑み、自らの行動をもって「WILD」と「HEALTH」を体現。その姿に、女性ダンサーもマオリの男たちも皆感心しきりの様子だった。
最後のカットを撮り終え、監督から「OK!」の声がかかると、すかさず映像をチェック。会心の出来栄えに、これまで張り詰めた緊張感から解き放たれた様子で、「かっこいいね!」と周りにいたスタッフやダンサーたちと一緒に手を叩いて喜ぶ姿は、今回の撮影に対する充実感を物語っているようだった。
こうした撮影中の様子やインタビューは、7分44秒にも及ぶメイキングムービーで見ることができるので、堪能したい。 視聴サイト⇒ http://cocacola.jp/zero/tvcm/
http://navicon.jp/news/6894/

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アイヌ民芸品の販売 テントで“復活” 白老

2010-02-11 | 日記
(北海道新聞 02/10 14:36)
 【白老】昨年10月末に閉鎖したアイヌ民族の民芸品物販施設「ミンタラ」を運営していた胆振管内白老町の白老観光商業協同組合の7事業者が今月上旬から14日まで、アイヌ民族博物館で仮設テントでの営業を再開している。観光客が増えるさっぽろ雪まつりに合わせた一時営業で、店主らは「商売できるのはありがたい」と話している。
 同博物館の隣にあったミンタラは売り上げ減や建物の老朽化により閉鎖され、現在は解体工事中。閉館から3カ月過ぎても営業を休止している事業者の要望に応え、同博物館が一時営業を了承した。5日から駐車場とつながる通路にテントをたて、7店が木彫など土産物を販売している。
 店先で木彫の実演も行う杉林工芸店の杉林光男さん(65)は閉館後は注文販売が生活の糧だけに、「お客さんと話すのは楽しい。短期間でも商売できるのは助かる」と話す。
 ミンタラ跡地は町有地のため、同組合は町や同博物館と後継の物販施設を検討しているが、国のイオル(伝統的空間)再生事業での土地活用案が固まっていないことなどから、本格的な営業再開の見通しはたっていない。
 同組合は「継続的な販売活動ができるような方策を考えていきたい」としている。仮設テントでの営業は午前9時~午後5時まで。(門馬羊次)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/214875.html

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旭川開村120年 10月イベント 道北結束 98団体参加 実行委設立 テーマ追加要望も

2010-02-11 | 日記
(北海道新聞 02/09 13:05)
 旭川市が10月に食をテーマに大イベントを計画している市開村120周年記念事業の実行委員会設立総会が8日、市内のホテルで開かれた。道北全市や旭川の周辺自治体、市内の経済、農業団体など計98団体が参加。道北全域が結束する初の試みとなり、活発な意見が交わされた。
 記念事業として市は9月26日に式典、10月7~11日に市中心部で農水産物などを集めた巨大市場を開く計画。
 実行委の参与には、富良野、士別、名寄、留萌、稚内の各市長のほか、紋別、深川、芦別の各市長、旭川周辺8町長、各地の経済団体代表など計31人が就いた。さらに旭川市内の経済、商業、農業、文化、国際交流などの団体代表61人が実行委員となり、旭川開建、上川支庁、道警などの代表者ら6人は顧問に就任した。
 総会では旭川市の西川将人市長を会長、新谷龍一郎・旭川商議所会頭を委員長に選ぶなど役員を選任。
 また、事業概要素案などをめぐって議論が活発化。市が「食」「農」「健康」「環境」などをテーマに挙げたのに対し、産業全般や芸術文化、次世代育成にもテーマを広げるよう要望が相次いだ。市は、実行委内に早期に企画委員会を設けて、事業企画と併せて検討する方針だ。
 一方、「先住民のアイヌ民族にも参画を求めるべきだ」との声も上がり、市は式典で旭川の歴史を振り返る中で先住民の歴史を紹介したり、郷土芸能発表などのイベントにもアイヌ民族団体の協力を求める考えを示した。(太田一郎)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki4/214685.html

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アイヌ語訳で「千の風」歌う 七飯

2010-02-11 | 日記
(朝日新聞2010年02月09日)
■七飯のフェス
 ヒット曲「千の風になって」にゆかりの3市町(渡島支庁七飯町、新潟市、愛媛県西条市)が一堂に会した「千の風フェスティバル」が7日、七飯町の町文化センターで開かれ、アイヌ民族の女子高生がアイヌ語で「千の風になって」を披露した。
 訳詞・作曲した新井満さんが自らの絵本「千の風になって」を朗読。絵本はアメリカ先住民族の物語だが、当初は七飯町の大沼を舞台にしたアイヌ民族の設定だったという。原詩が英語であることから北米に舞台を移したが、主人公の少年少女の名前「ウパシ」と「レイラ」に、雪と風を意味するアイヌ語を残したエピソードを明かした。
 絵本を読んだアイヌ文化伝承団体「シノッチャの会」会長、高木喜久恵さん(62)=釧路支庁白糠町在住=がアイヌ語の名前に気づいて出版社に手紙を出したことから、新井さんとの交流が始まった。
 歌詞は、日本語の詩になるべく忠実にアイヌ語に訳された。ステージでは釧路湖陵高校定時制1年の時田ほたるさん(16)=釧路市=が澄んだ歌声を響かせた。歌い終わった時田さんは「アイヌ語をメロディーに合わせるのは苦労したけれど、すごく気持ちよく歌えました」、高木さんも「感動して胸がいっぱいになった。一つの歌がきっかけになって、いろんな人の輪が広がるのは素晴らしいですね」と話した。
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001002090004

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「千の風」アイヌ語で 七飯のフェス 高校生が披露

2010-02-11 | 日記
(北海道新聞 02/08 18:31、02/08 18:33 更新)
 【七飯】ヒット曲「千の風になって」誕生の地、渡島管内七飯町の町文化センターで7日、音楽会「千の風フェスティバル」(町、北海道新聞函館支社など主催)が開かれ、アイヌ民族で釧路市の高校生、時田ほたるさん(16)が同曲のアイヌ語版を披露した。
 時田さんは、「千の風になって」を訳詩、作曲した作家新井満さんと交流する釧路管内白糠町のアイヌ文化伝承団体「白糠シノッチャの会」の会員。
 アイヌ語版は、道教育大などでアイヌ語を教えている赤平市の太田満さんが翻訳。白糠シノッチャの会と道アイヌ協会阿寒支部の会員らとともに出演した時田さんは、透明感ある声で歌い上げ、客席の約700人から大きな拍手が送られた。
 壇上で新井さんに「素晴らしい」と褒められた時田さんは、「アイヌ語で歌うのは難しいけれど、また大勢の人に聞いてもらえたらうれしい」と話した。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/214512.html

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【むかわ】30年感謝の祈り アイヌ文化伝承保存会

2010-02-11 | 日記
(苫小牧民報2010年 2/8)
 鵡川アイヌ文化伝承保存会(片山幹雄会長)の結成30周年記念式典とチセコロカムイノミが7日、むかわ町のム・ペツ館(鵡川中央生活館)で行われた。来賓含め約80人が伝統儀式で節目の年を祝った。
 保存会発足は1980年2月。86年には、特産のシシャモの豊漁を祈るシシャモカムイノミを復活させるなど、アイヌ文化の振興に大きく貢献した。今、会員は58人。チセコロ・カムイノミ、アイヌ碑カムイノミを執り行っている。
 会員のほか、山口憲造町長も民族衣装に身を包み、神々に祈りをささげるカムイノミ、先祖供養のイチャルパを行った。厳かな雰囲気で炉を囲み、先祖の労苦に感謝しながら、果物やお神酒などをささげた。
 式典では、アイヌ文化の伝承に貢献した8人に感謝状が贈られた。片山会長が、アイヌ民族を先住民族として認める国会決議などを振り返りながらあいさつし、「古くから住んでいるエカシやフチの苦労のたまもの」と感謝し、「後継者づくりに励みたい」と誓った。
 北海道アイヌ協会の加藤忠理事長、山口町長、木沢省司町教育長らが祝辞を述べ、この中で、加藤理事長は「(同会発足時は)偏見や差別もあったろうが、厳しい状況にひるむことなく、地道に着実に継承していただけた」と会の功績に敬意を表した。引き続き古式舞踊の公演などを通し、和やかに節目を祝った。
http://www.tomamin.co.jp/2010s/s10020801.html

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「千の風サミット」 七飯で3市町

2010-02-11 | 日記
(朝日新聞 2010年02月07日)
■「千の風」結ぶ地域おこし
■「自然と共生」宣言
 ヒット曲「千の風になって」を生かした地域づくり進める自治体による「千の風サミット」が6日、渡島支庁七飯町の大沼国際セミナーハウスであった。訳詞、作曲した新井満さんの出身地・新潟市、ヒットさせた秋川雅史さんの出身地・愛媛県西条市、曲が生まれた七飯町の代表がこれまでの取り組みなどを紹介。「自然との共生を願い、美しい自然環境を後世に伝承するために千の風プロジェクトを推進する」とする「七飯宣言」を発表した。
 昨年の新潟開催に続き2回目。新潟、西条両市の副市長、七飯町の中宮安一町長のほか、市民団体の代表らが出席した。冒頭、ゲストの新井さんが「何の関係もなかった3市町が不思議な縁で結ばれたのはほとんど奇跡。音楽による地域おこしは世界的にも例がない」とあいさつした。
 各市町は新井さんを招いての講演や音楽会など、これまでの活動を紹介。今後の取り組みとして新潟市は、信濃川近くに「千の風」の歌碑や散策道を整備する計画を明らかにした。七飯町は大沼湖畔に建立した千の風モニュメントを増設、観光客に散策してもらうという。
 西条市は、朝日新聞社が募集した、亡き大切な人に対する思いをつづった「千の風になったあなたへ贈る手紙」について、6月下旬に朗読会とシンポジウムを開催、手紙を市立図書館に常設展示する計画も明らかにした。
 新井さんは「3市町で生まれた風が日本中に吹いている。どこまで吹くか楽しみ」とエールを送った。3回目は来年1月、西条市で開く。
 今回のサミットの関連イベントとして七飯町では7日、町文化センターで千の風フェスティバルがある。新井満さんが絵本「千の風になって」を朗読。アイヌ民族舞踏やアイヌ語の「千の風になって」の披露もある。また、最後には秋川さんの父の暢宏さんの指揮で全員で合唱する。
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001002080002

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