くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ランチ探偵」水生大海

2016-12-11 19:43:50 | ミステリ・サスペンス・ホラー
 図書館で、なんとなく目についた文庫二冊。水生大海「あなたの謎、預かります」(PHP文庫)、「ランチ探偵」(実業之日本社文庫)。
 初読みです。他の作品も気になります。
 「あなたの謎、預かります」は「結城屋質店の鑑定簿」とサブタイトルが入っているので、シリーズになるのでしょうか? 「てのひらの記憶」というタイトルを改題したのだそうです。サイコメトラーもの。ものの記憶を聞き取ってしまう円は、大学の同級生深見の持ち物からは感情が読みとれないことに気づきます。
 深見はトップクラスの技術をもちながら、リストカットする女性の絵ばかりを描き続ける変わり者。その彼の部屋の隣の部屋で、同じように自殺した女性がおり、その直前に円の家・結城屋質店を訪ねてきたのです。
 しかし、持ち込まれた品々からは、女性を慈しむ母の思いが伝わってくるため、預かりはできるが買取はできないというやりとりをしていたのでした。
 祖母や、いとこの「ダダ」、大学の溝口先生、高木先輩、警察の藤堂さんといった個性的な人々とのやりとりも楽しい。

 「ランチ探偵」も改題してあって、もともとは「ランチ合コン探偵」だったそうです。
 経理部の同僚麗子とゆいかは、ふとしたことから親しくなり、一緒にランチ合コンへ。遠距離恋愛の果てに失恋した麗子は彼氏がほしいようですが、ゆいかはとにかく謎解きを求めていて、合コンなのに話題は暗号とか真相の究明へ。
 わたしは移動弁当販売の「金曜日の美女はお弁当がお好き」と、グリムがモチーフなのにやたらとシャレを連発する店を舞台にした「帝王は地球に優しい」がおもしろかった。
 

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