チェロ弾きの哲学ノート

徒然に日々想い浮かんだ断片を書きます。

ブックハンター「京都の企業なぜ独創的で業績がいいのか」

2019-11-09 15:10:07 | Weblog
 189. 京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか (堀場厚著 2011年10月)
 
 この本を紹介し始めたのですが、文字数が多すぎると、入力出来なくなりましたので、削除して、私(ブログの作成者)の意見だけを書きます。
 京都は室町時代から優れた工芸品(清水焼、西陣織、京仏壇、京扇子、友禅染など)を制作してきました。一つの工芸品を制作するとき、この工芸品を工程(パーツ)に分解し、これを技術集団である家が担当し、問屋は、顧客と絵師(デザイナー)と技術者集団である(家)に、中間製品(工程)分配して、顧客から回収した資本を家に分配します。

 家である技術者集団は、親方と弟子で構成され、高度の技術を継承します。狭い京都の盆地の中に、高度な技術集団が密集しているために、効率よく高度の技術と優れた工芸品を生み出しました。すなわち、工程の分解と技術と資本(商売)を分離し、技術を尊重することによって、京都文化と商業都市京都を支えてきました。

 現在、京都に本社を置く企業は、任天堂、京セラ、島津製作所、ローム、村田製作所、オムロン、日本電産、ワコール、堀場製作所などです。現在これらの企業は、世界的企業として、製品の販売だけではなく、全世界に関連企業を展開しています。

 堀場製作所は、フランスやドイツに関連会社を持ち、その自主性を尊重しながら、堀場製作所としてのポリシーを守っています。役員も日本人だけではなく、人種も多様です。
 
 私が本書で一番うらやましく感じたのは、滋賀県高島市朽木(くつき)にある研修所です。日本の四季を感じながら、京都の一流料理人による料理、日本の一級の木造建築による日本文化を体験しながら、世界の堀場社員が目的のために、人種を超えて、国を超えて集う研修所です。

 最後に私が、本書を勧めるのは、株式投資の入門書として、本書を読むことです。ここで紹介されている京都の企業は、任天堂、京セラ、島津製作所、ローム、村田製作所、オムロン、日本電産、ワコール、堀場製作所などです。
 これらの株を10年前にこれらの株を保有していれば、ほぼ数倍以上になっています。今これらの株を買っても、十年後には、ほぼ数倍近くになる確率は高いと思います。なぜなら、これらの企業は基盤技術と世界シェアをもって、百年単位で生き抜く企業だからだと考えます。 (第188回)




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