Surfin' Rabbit Station 番組Information

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山下達郎私設ファンクラブがお送りする音楽番組です。

暮しのサイケ日記「久々の衝動買いの巻」(サイケ)

2008-03-10 07:42:56 | Weblog
先日息子とDIPのライヴに出かけた時のことである。会場近くに少し早く着いてしまったために、時間調整するのにタ○ー・レコードへ寄ることを提案したところ、息子は「絶対に欲しくなるから止めた方が良いよ。」と一言。そう、財布の中身も寂しいのです。しかしながらとにかく市場調査を兼ねて行く事に・・・。

まぁ息子の言い分は完全に当っていて、行けばアレコレ欲しくなるに決まっている。とりあえずブラック・クロウズの新譜がずらりと並んでいるのに心が大きく動く。取り合えず我慢、我慢。と、ぐるり売り場を見て回っているうちにふと目に止まったのが「Never Ever Land」と題された英チャーリーから出ているテキサスのガレージ/サイケ物のCD3枚組のボックス。こういう時に限ってこういう物を見つけてしまうのだ。しばし悩むが、こんな怪しげなブツはそうそう売れることもないかと思い、取り合えず後ろ髪引かれつつ売り場に戻してスルー。また少し物色しつつ歩いていると、なんとどこかのオッサンが先ほどの「Never Ever Land」を手に取って、今にもレジへ向かわんばかりにじーっと見つめているではないか!思わずうなじの毛が逆立ったね。後ろから「買うな、棚に戻せ!!」光線を発すると、何とかオッサン棚に戻してどこかに消えた。もうこうなると気が気ではない。他に在庫があるかもしれないなどということは、もはや頭の中からは飛んでしまっている(笑)。結局すかさず握り締め、しかも勢いで途中でブラック・クロウズの新譜「Warpaint」もつかみ取り、どちらも購入することに。息子に冷たく「だから言ったのに。」と言われたことは言うまでもない。

実はブラック・クロウズのアルバムを購入するのは初めてなのだ。これまで1枚も持っていないの。何となくスルーしてきたんだなぁ。ここのところ友人達から結構な量のこのバンドの音源を頂戴していたので、ようやく気になる存在となった次第。さて、ノース・ミシシッピ・オールスターズのルーサー・ディキンソンがギターで参加した新譜の「Warpaint」だけど、相変わらずある時期のストーンズを思わせる世界全開で、独特の軽さを感じるところも相変わらず。ヴォーカルの声のせいかなぁ。だけど、今のご時勢にこういうロックン・ロールを演奏してセールスを上げるバンドは貴重だし、当然こういう音は基本的に嫌いじゃないので良いですよ。メンバーもベタ褒めという新加入のルーサー・ディキンソンのギターは、このバンドの独特の軽さには合っているような気がする。もうちょっと季候が良くなってから聴くと、さらに良いだろうな。

さてもう一方の「Never Ever Land」だが、「83 Texan Nuggets From International Artists Records」という副題が付いている。つまりは60年代のテキサスにあったインターナショナル・アーティスツというレーベルのサイケ/ガレージ物のコンピというワケだ。ボックスの表を見てもThe 13th Floor Elevators、The Red Crayola、The Chayns、Bubble Puppyといった錚々たる名前が書かれている。その他その手のバンド・音がギッシリと詰まった全83曲。ま、悪いワケがありません。CDはDISC1「Garage:The Texan Earthquake」、DISC2「Out There!:The Psychedelic Sounds Of I.A.」、DISC3「Pot Pourri:Pop And Anything Goes」と一応ガレージ系、サイケ系、ソフト・サイケ系と分かれているのだけど、続けて聴いていると、イマイチ線引きが判らないなぁ(苦笑)。結局どこを聴いても熱気と情熱と紫の煙とファズが渦巻く時代の音ということです。ただし各CDのアチコチに登場するロッキー・エリクソン率いるThe 13th Floor Elavatorsはやはり別格の(怪しげな)存在感。ある程度名が通るには、ちゃんとした理由があるのです。久々の衝動買いは久々の目もくらむようなサイケ盤。やはりこの時代のこの手のブツはグレートの一言!!