宇宙の秩序に調和しながらの煩悩達成日記

自己実現。そうです、願望実現を通して、自己をさらに深く知ってみようという実験の日記ざます!

あるアラブ人の恋の話(良くある話ではありますが)

2011-07-07 17:36:37 | 瞑想にまつわる能書き
いろんな人がいるもんだ。

昨夜はこの国の国民Aと飲んだ。
Aは友人の友人。
私はよっぽど気に入らない限り、何回会っても「この人は友達の友人」と思う傾向が
強いので、滅多に電話番号を交換したりもしない。
よって、しょっちゅう会ってるが、Aの電話番号なんか知らないwwww

友人宅に遊びに行くとAがいたり、友人にAの別荘へ行こう、と誘われて一緒に行ったり
しているので、頻繁に会ってるが、私の友人ではない(爆)

友人はアラビア語を話す人で、Aも、もちろんアラビア語が母国語。
アラビア語を理解しない私のために、二人はずっと英語で話してくれた。親切ですね。
ラティノだと、ベラベラとスペイン語の世界になり、私は大人しいけど(どうせ、大した
会話してないんだしwwww)時々、「英語で話せや!」と叫ぶ事がある。

が、この二人のアラブ人は、そういうとこ、細かいトコに配慮してくれているので、私は
とても心地よく時間を過ごしている。

Aは結構年配。ほんとかどうか知らんが、ソルボンヌで哲学を学んでたとかナントカで
フランス語ペラペラ。大変に上手みたいだ。
あの年齢で海外留学した人って、なんつうか、この国の支配層つうか、良い家柄wwww
というか、まあ、分かり易く言えば、上流階級の人、なんである。

民族衣装を着たAと、Tシャツ、ジーンズ、ゴム草履の友人、職場から直行で全然化粧
してない私、の3人でビールをがぶがぶ飲み、煙草をスッパスッパ吸って(笑)笑い転げた
楽しい夜であった。



Aはそこで、自分のカナシイ恋の話をしてくれた。
遥か昔、自分は好きな娘がいた。絶対ケッコンしようと思った。
で、娘の親に会いに行ったそうだ。

だが、カナシイ事に娘とは【部族】が違って、猛反対に会い……。

部族、ですよ?親戚ともチョット違う。確かこの地方では、ケッコンするなら「必ず同じ部族
の人」が原則なんだって。
パスポートにもアラビア語で「部族」という欄があるんだそうだ。
この部族は、多分、ケニアのマサイ族とか、北米のホピ族、とか、そういう意味での部族、
なんでしょうか。

相手の娘の父親に会いに行って間もなく、Aは自分の父親から「ちょっとインドで事業の
問題が起きた。ちょいとインドに行って、解決してこい。」と言われ、2週間程度、インドに
行ったそうだ。
問題を解決して戻って来たら・・…

ぬあんと、愛する娘はケッコンしていた!そうだ。


なんか、インド映画みたいな展開!(爆)


未だに見合い結婚が多数派ですから。
8歳あたりから、学校はキッパリと男子校、女子高になるので、そこら辺でナンパとかもないし、
ヨソの国みたいな「恋愛」が存在しない、ちゅうかマレ。ケッコンするなら女性は処女でなくっちゃ、
だしね。

Aの愛する娘は、父親の決めた人とケッコンしてた、んである。
Aは、そりゃああああ、傷ついて、それから長い事外国で暮らし、この国を離れていたそうだ。
もちろん、娘とは一切、連絡無し。


娘の結婚から13年後、Aの母親が手術のためにロンドンに行く事になったそうで。
彼は手術の立ち合いをしようと思ったけど、7月で直行便がイッパイでウィーン経由になったのだ
そうだ。
ウィーンのインターコンで、UK行きの飛行機の席が空くのを待ってたんだと。
そんな夜、いっつも静かなインターコンのバーでビール飲んでいたら、アラブ人が接近してきた
そうでwwwww (彼等は、見ればお互いピン!!と来るんだと思う。)


昔の話ね、これ。接近してきたのはイラク人で、かのサダム・フセイン政権が樹立した際に
原油ビジネスだったか石油大臣だったか忘れたが、その彼はフセインに追い出されたのだ
そうだ。
で、その後、ずっとウィーンのインターコンにお住まいだそうで。 お互い、共通の知り合いも
多く、ほぇー、なんて盛り上がってたそうな。


そこにさらに一人のアラブ人登場。
アラビア語は広範な地域、多くの国で語られているけど、方言みたいのがあって、話し方で
湾岸アラブとか、エジプトとかわかるんだそうで。
登場したアラブ人に、Aは「あなた、あの国の人?」と聞かれたのだそうで。「そうだ」というと
アラブ人も同国人で、いろいろ自己紹介してるうちに、その同国人が、あの娘の夫と判明
したそうで。
Aはもちろん相手には言わなかったが、心臓バクバクだったそう。

翌朝、コンシェルジェでUK行きの座席情報を聞いていたら・…すぐわきを、小さな子供二人
と、メイドに抱かれた赤ちゃんと、その娘が朝ごはんの方へ、通り過ぎて行ったそうだ。

Aは恐慌状態に陥り、飛ぶように部屋に戻って、冷たいシャワーを浴びたそうだ。
そして着替えて、ロビーに降り、座って「詩」を書いてたんだと。
詩を書き終え、娘のテーブルに行き、黙って娘に渡したそうな。娘の夫は不在だったそうで。

Aは、そのまま部屋に直行し、荷物をまとめ、「なんでもいいから、ウィーンから脱出できる便
を!」と詰め寄り、速攻で空港に向かったそうな。


そしてまた数年経過。
Aの父親の葬儀。
この地方では、死亡するや否や葬儀を執り行い、早ければその日の内に埋葬してしまう。
当然、葬儀屋なんてなく、家で弔問客を受け付けるが、トーゼン、男女別になってるわけで。
Aは叔母さんから、娘が弔問に来た、と知らされたそうです。

そして、そのまま、連絡無しで、現在に至るんだと。

部族、つってもねえ…と思って良く考えると、Aのファミリーネームは、Hashim。
そうっかー、A一族はサウジから来たんだ~。

Aの年代のアラブ人(この国の人)は、なかなかにミステリアスである。
Aにしても、ケッコンしていない、つうが、失恋の後、痛みが消えた頃、見合いで結婚したんでは
ないかな~?とか思うし。
ケッコンは、家族というか一族のため。子孫を残すため、という影響が色濃いため、恋愛で結婚
するという発想が無いのだ。

わかり易くて大変宜しいね(笑)

さて、なぜにミステリアスかつーと、家族や家を全然紹介しないし、どこに住んでるのかも
公言しない(爆)

富豪のこの国の友人もそうだが、金持ち層は「接待ハウス」を持っている。
公共の場に出るのが好きでないらしいので、そういった「接待ハウス」で人を接待するのだ。
立派な一軒家で、豪華な家具調度品でお待ちしてます、って感じ。

そういう接待ハウスがあるのも、自宅に呼びたくない、家族に会わせたくないから、なんで
ある。

だから、何十年友人関係が続いても、彼以外の家族には会った事が無いし、詳しい話しさえ
しない。不思議~~。

Aの接待ハウスは、アパートメント。
ロシア人が好みだそうでwwwwそういうのに使用してる模様。

Aの話が事実なら、彼はずっと独身で、昔恋した娘以外の誰も本気で愛せなかった、という
映画のようなお話。

男女の棲み分けがキッチリしてるので、街でバッタリ!なんて会わないのでしょう。
ってか、街を歩かないしね。
Aはモールなんかに行かないだろうし、娘はバーなんぞに足を踏み入れないので、接点が
全然無い、模様。
こんなに狭い街なのに。

まあ、そんな話もアッラーですwwww


所変わればで、いろんな物語があるもんです。

ああ。
願わくば、友人が休暇で滞在してる間にレバノンへ行き、山の方で静かな時間を過ごし
たいものよのう・・…。

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