宇宙の秩序に調和しながらの煩悩達成日記

自己実現。そうです、願望実現を通して、自己をさらに深く知ってみようという実験の日記ざます!

見られている?かしら??

2013-06-29 12:41:32 | 瞑想にまつわる能書き
たまに日本人の方と話をすると、良く話題になるのが

「ジロジロ見られて、なんかイヤだわ。たまにジャッキー・チェンとか言われるし。」

というのが、男女問わず年齢問わずに良く話題になり、複数の日本人がいると、
そうだそうだ、この前もXXを歩いてたら… という個人のジロジロ見られた経験談を
誰もが披露してくれるのである。


ええ?そーなんですかぁ? 私は全然見られてないなあぁ~。

というのが私の答え。
全然、見られる事が気になった事が無いんである。まあ、ぞろぞろ道を歩いたりしないし、出かけないし。
青空市場に一人で行って、言葉わかんなくてテキトーに交渉してだまされたりしてるが、
ジロジロ見られてない気がするし、ジャッキー・チェンと言われた事もない。
どっから来たとか滅多聞かれないし、聞かれても現地語わかんないしなあ。

この国の人、ガイジンを見ると、すぐロシア語で話すのだ。外国=ロシア、な図式。
ロシア語なんかもっとわかりませんがな。


しかし、ほとんどの人が、ジロジロ見られた経験が、それもいっつも、だと言うので、私はなんだか
あれ?私はそんなこと全然無いけど、なんか違うんだろうか?と考えたのである。
もちろん、見た目は日本人に見えないまでも(爆・日本人、痩せた人が多いしのう)なんかしらの
アジア人には見えると思うのだが。
どうみてもガイジンには見えるはずだが。

私が気にしてないから気にならないのか? 確かに全然、気にしてはいないが。
そうえいば昨日、去年の10月にオープンして以来、毎日のように通っている近所のよろず屋スーパーで
「あなたは中国人か?」とアルメニア語で聞かれた。 チャイナという単語が聞こえたので、たぶん、
そう言ってるはず。


私は日本人です。

と簡単なアルメニア語で答えると、店の人無言、私も無言。
10月から毎日のように顔を合わせてるのに、何をいまさら聞いてくる? つうか、会話したことないけど(笑)
普通に買い物に行って、言葉が分かんないので指差しで欲しいものを指し、単価は電卓で数字を示してもらう、という
方式が成り立っていたので、会話必要なかったのである。


こんなことを「はて?」と思ったのは、昨日、常連さんとセイネンが観光地に行ったのだが、そこに小学生の
遠足バスが来て、日本人である常連さんご夫妻は、小学生200人くらいに囲まれ、写真を撮られたり、一緒に
写真に写ってくれとか、髪をさわらせろ、だの大変な興奮振りにに出くわした、と言ってたのを聞いたから。
小学生は現地の小学生だったそう。



いったい、見られる人と見られない人の差、は何なのか?(笑)
見られなくても全然かまわないけど、「差」は知りたいものよのう。
おじさんの人でも「じろじろ見られる」と言ってたので、年齢性別関係ないと思うのだが。
なんでかなあ~。


日本から来た日本人の人は、私が持ってない「日本の香り」とか「日本のエネルギー」を持ってるのかな。
私は長いこと砂漠の国に住んでいて、そういう「フレッシュな日本の香り」が無いのかも知れないなあ。

では、実験。
食堂はヒマなので、今日は土曜だし、ちっと表に出てオペラ座あたりを散策してみよう。
えっと、今日はカルバン・クラインの明るいトップにラルフ・ローレンのデニム。
サンダルはドイツ製の偽宝石がちりばめらて、足指には、きりっとペディキュアしてあります。
何が言いたいかというと(笑)けして、みすぼらしい格好はしてない(と思う)と。
では、実験。



おお! 素晴らしい天気。 夏の日差し。バラの花が美しいですのう。




私の実家にもあった「ねむの木」である。 懐かしいのう~。




オペラ座では、何か催しモノがあるらしくて、音響のセッティング中であった。




ああ。これこれ。
前、日本が寄付した消防車(フル装備)には日本の国旗の下に、people from Japan とありるだけでインパクトに
欠けていた。
これだ。AIDのフォントを入れなくちゃねえ。。
日本的に寄付はこっそり、なのかも知れないが、私は目立つ必要があると思うぞ。




この国は銅像が好きみたいで、そこら中にある。
オペラ座なので、たぶん、音楽家であろう。






カメラ片手にぶらぶらしてみたが。
そんなに人出がなかったせいもあるけど、全然、誰にも見られてないねえ(爆)

またも銅像。





なぜだか分からないが、ぜひ、人目につかぬよう、目立たぬよう、という私の願望が叶いが叶ったのであろうか。
という事で、私は人目につかない、のである。



食堂、人目につかなくて、困ったもんである。





そこにある何か

2013-06-27 21:27:19 | 瞑想にまつわる能書き
6月も終盤。
この国に来て、何もしないようになってから、時間の経過が光速を超えたような気がする。
あれ?っと思ったら半年が過ぎている。
あれあれ?っと思う頃、年の瀬を迎えているのだろうか。


それは手の骨折だったり、冬の寒さでキーボードが打てないからであったり、
パソコンのアクセス速度が素晴らしく遅いからであったり、で、メールの返事をしなくなった(笑)
正確には、有無を言わさず返事が必要なものには返信するが、様子伺い的なものには、返事しなくなった。
結果、メールが来なくなった(爆)


携帯電話にしてもしかり。
家で充電してると、そのまま家に置き忘れて食堂に来る事が多いし、携帯を持参してるといってもバッグに
放り込んだまま、なので音が聞こえない。
用事が無いと電話しない私は、何日も用事が無いことが多い(笑)
携帯メッセージやミスコールに気が付くのは、私が電話をかけるとき、である。
時として1週間くらい気が付かない事がある。 電話って1日以上経過したら、折り返し電話するのも何だかな、
なので、折り返さない。

なんて事を繰り返していたら、電話もかかってこなくなった(笑)
世の中、急な用事とかあまり無いのかもしれない(笑)と思えるような日々である。

人に会いに行かない。
出かけない。
メールであれ、電話であれ、連絡は来ない。しない。する用事というか特別なことを何もしていないのだ。
私の世界は、この小さな食堂に凝縮されているのである。
最高だ、とはもちろん思ってないが、ま、いいかと思っている。

幸福ではないが、不幸でもない状態(笑)
というか、幸か不幸か、どうでも良くなった状態。


専門の卸売り市場が存在せず、一般の人に混じって青空市場で買出し。
作付け計画とか無いみたいで、季節の野菜がドカンと集中して登場し、短い旬が終わる。
今は「ベリー類」の旬なので、毎日せっせとベリーをスムージーに投入しているのだ。

きゅうりでもキャベツでも大きくして売るのが主流。はかり売りなので、でかい方が儲かると思ってんだろうなあ、生産者は。
売れればよい、という感じで農産物にいたっては、品質がうんぬん、という気配は全然無い。
ぜーーんぜん無い(笑)




前回、フレンチビーンズ、を発見して全部買い込んだが、今回は見当たらなかった。
すいかが出回り、きゅうりが巨大化して売られている。夏、であるのう。





無理はしない。
心の赴くまま、と思ってきた。
いいか悪いかわからない。たぶん、そういうのに回答は無いのだろう。

新メニュを開発できずにいる。
毎日考えてはいる(爆) なぜできないのか、理由も忘れてしまったが。
やるぞ! という力が沸いて来るような気がして、何もしていない。
細々とソースを作ったりしてるので、それなりに準備はできているのだが。



少年の誕生会を開催した。
魚が食べたい、というのでインド人にケララ風魚カレーを作らせた。
私はオーブン無しでできるケーキなんかも用意して。
アメリカンドッグも作って。
めったに行かない高級ぼったくりスーパーで「いわし」みたいのを発見してから揚げにしたり。





↑。赤いシャツが少年。
左のにやけた男は少年の恋人? 爬虫類系で私のもっとも苦手なタイプである(笑)
爬虫類は少年と同居している。
少年が働き始めたころ、毎日毎日食堂にやってきて、コーヒー1杯で何時間も居座っていた。
あまりに毎日なので、少年に「悪いけど、爬虫類には来てて欲しくない。あなたの仕事の邪魔になる。」と正直に告げたのである。

その後、来店しなくなった爬虫類。
しかし、少年にとってもっとも親しい関係の人なので、誕生会には招待してあげたのだ。
この爬虫類ったら。
ウォッカのボトルを進呈したのだが、飲んだのは少年と爬虫類だけ。
あっという間に1本を空け、爬虫類、もっとよこせとな!
あいにく、冷やしたボトルが無かったので断った。

それに営業終わった後の誕生会だったので、早めに切り上げたかったのよね。
いちおう、ウォッカは無いけど、と言って安物のシャンペンを差し出した。
他の人も帰りたがっていて、少年に「シャンペン持ち帰って家で飲め。」と言ったのに、爬虫類、強引にあけやがって。。。。


さすがにインド人が「あのね。みんな明日仕事だし(爬虫類無職、少年翌日公休日)そうそう飲んでもいられないの。
みんなそれぞれ事情があるんだからさ。」と爬虫類に言っていた。




爬虫類、場を盛り上げようと私が呼んだ常連さんに抱きついたり、うなじにキスしたりと、なんだかなの行動。
呼ばなきゃ良かった、と思う私ですた。



私の見る、感じる世界の中に「それ」を見出していこう、と思って、外に求めなくなった。
それは確かにここにある。
ずっとあったし、これからも存在するであろう。
形容のしようがない、でも確かに存在するもの。
いいもわるいもない。
興奮も歓喜も呼び起こさない。
あってもなくても、別にかまわない程度のもの。


そこにある何か。
それは私の一部なんだけど。
これから、これをどうにか料理していく、そんな気がしている。






スーパームーン!第一回満月瞑想会、無事開催。

2013-06-23 19:37:10 | 瞑想にまつわる能書き


というわけで、メッセンジャーの金言に従い、わたしゃ、ひとりで瞑想会を決行したでございます。
といっても。
少し離れた郊外の丘の上、が理想だったけど、地理に疎い、& クルマを運転しないので、家のそばに
あるカスケードという観光地というか公園みたいなとこに行った。
ココは階段が丘に沿ってあり、丘の上にモニュメントがある。

階段登るのがとても苦手なので、私は途中までしか行ったことがない。
タクシーで迂回して丘の上に行こうかとも思ったが、説明できないので階段で登ることにした。
食堂の営業を終えて、家に戻り着替えてGo。
12時近いのに、たくさんの人ゾロゾロ夕涼みをしていた。

なんとか頑張って階段を上る。つらいのう。
でも、上の方はさすがに眺めがよかった。





この街灯りが、首都エレバン。ちいさいねえ~。

階段の上の方は人も少なかったけど、瞑想するには静寂が足りない感じ。
とりあえず、瞑想というより満月浴か(笑)
1年以上住んでて、ココまで来た事もない、満月鑑賞を決行したこともない、のであるから、
ココまで来ただけで、ま、十分ということにしょう。





別に満月瞑想会を開催してもしなくても、何か変わる事はない。
けど。
私の中では、ささやかに何か動き出したかも知れない。


エマのお母さんがひょっこりやってきた。
またまたコーヒーカップ占いをしてくれた。
私は商売の方向性を知りたいのに、お母さんはまたもや、異性関係(爆)どうでもいいんですけど。。

食堂にいたセイネンにも薦めてみた。
お母さんは、セイネンも幸福はインドにある、とかいうし(笑)
5ヵ月後に帰国して、戻って来ない、とか。困りますな、ソレ。
確かに5ヵ月後、契約更新で、セイネンは休暇でインドに帰る予定ではある。

後でセイネンに「戻って来ないの?それはそれでいいけど、次の人手配しなくちゃなので、早めに
言ってちょうだいよ。」というと
「ワカラナイ。決めていない。」と言っていた。
今、続ける、と言わないって事は、続けないな、たぶん。ま、それはそれでいいのだ。

私はセイネンのこの国に留まるモチベーションを高めようと、セイネンをピクニックに誘出だした。
もちろん、ガイドとしてエマも同行(笑)
私は行かないが、常連のお客さんが連れて行ってくれるそうで。
セイネンに、「田舎の方へ行って、新鮮な自然に触れて来い。ついでに道端で売ってる野菜を買って来い。」
と命令したりして(笑)

ザラへの未練いっぱいのセイネンである。
さて、どうなることやら。

丸坊主になったセイネン。短いほうがいい、とは言ったけどさぁ。。。





記念すべき第一回満月瞑想会は開催される、のか?(笑)

2013-06-23 19:37:10 | 瞑想にまつわる能書き
というわけで、あっさりとスーパームーンの日はやって来た。
昨日、知人宅でランチに「そうめん」をご馳走になり、その後、雑談の大輪の花を咲かせていて
何も瞑想会の準備はしていない。まあ、準備するものも無いけど。


スーパームーンの影響なのか何か、私は「おや?おやおやー?」という満月の日である。
朝早く目が覚めて、暇つぶしに映画を観ていた。
映画や海外ドラマは、毎日観ている(閑なのだ)ので、感動も慢性化しているが、今朝観たのは
最近観た映画で、私的にとてもよかった。


Anyday of now, というB級映画。
舞台は70年代終わりのLA。 ゲイのカップルが、成り行きでダウン症の子供を引き取ろうとし、
親権を巡ってアレコレする、という内容。
ゲイの市民権が無い時代の話なので、カップルは弁護士とキャバレー歌手なんですが、弁護士は
ゲイがばれて仕事を失ったりもする。

ダウン症の子供は、キャバレー歌手ルディの隣人の息子。母親が麻薬中毒で検挙され、行き場を
失ってしまったのである。ルディは役所が息子を引き取りに来るまで、隣人の息子とは何のふれあいも
なく、ましてダウン症の子供とも知らなかった。
役所の担当員が息子を強制的に連れ去ろうとし、息子はおびえ、それを目撃したルディはいても
たってもいられず、自室に連れて行ったのである。


ルディと行きずりの関係でしかなかった弁護士。ルディは弁護士の彼に親権に関しての助けを求めて
事務所に会いに行くのである。
結局、息子を引取るには子供部屋が必要とかで、ルディは弁護士と同居する事になる。


このルディ演じるアラン・カミングの演技がすんごくよかったのだ。
スコティッシュのアラン、実生活でもゲイだそうでwwwとても妖艶で、かつ、慈悲深く、時折、乱暴な
オッサンになり(笑)とーっても引き込まれたのである。
最後のシーンで、彼が歌う歌が、この映画の全てを語ってるのかな。
キャバレー歌手から、少し進歩して「歌手」として歌うルディ。カッコよかったのう~。
舞台でも活躍してる俳優だそうで、いやあ、ヨカッタ、ヨカッタ(笑)



というわけで、結構、嬉しい気持ちで出勤。いつも一足先に出勤して、しょうが・スムージーを
作って朝ごはん。
このごろは、季節を反映して「ベリー」類満載である。逆に葉っぱ系が市場に無いので、パセリのみ。
とっても美味しくいただいている。ありがたいことです。



私に続いて、掃除のおばちゃん、セイネンと出勤してきた。
が、少年は今日も遅刻。毎日、5分から10分の遅刻。電話しろと言ってあるので、電話はしてきたが、
今日はそれが無かった。

うむ。
軌道修正しなくっちゃ。


私は少年に正直に話した。

あのね。新しい人も採用したよね。エマは経験があるし、安心感がある。
でも。私はキミに約束した通り、ファースト・プライオリティをキミにしている。結果、エマは
2日しか働かない。
あなたには、競争相手がいる事をお忘れなくね。こういう事が続けば、当然、エマの日を増やします。

考えてみて。
そら、朝から客は来ない。でもね、私とあなたは契約したのよ。私は客が入っても入らなくても、
あなたに給料を払ってるわよね。契約通りに。
客とは関係無しに、契約は約束。あなたは11時から働く、と約束したの。
私はそれに対して給料を払うと約束したから払っている。
なのに、なぜ、あなたは約束を守らないの? 言ってることわかる?

18歳は、神妙な顔で無言。


その後、元気なく突っ立ていたので、「気にしなくていい。明日から11時に来ればいいだけのことだ。」と
言うと、少年は「いろいろ考えてるの。先のこととか。」
で次々と18歳は心情を吐露したのである。

18歳、無理もない。
イラン国籍が嫌だという。
イラン人だからと嫌味を言われたり、人が離れていったりする。
僕はイラン国籍を捨てたいんだ。
イラン国籍さえなかったら、人生もっと順調なのに。


うむむ。
こういうのはなかなかセンシティブなモンダイである。だって、私は自分の国籍を恨んだ事ないもんな。
そんな私がアドバイスするのは、アレだけど、スーパームーン、である。

あのね。
原因を外に見つけるのを、今すぐやめなさい。
最初に言ったよね。あなたはそのままで完璧だよ、と。素晴らしいよ、と。
その巣晴らしさをね、ヒトサマに言わす必要は全然無いの。
自分の素晴らしさを、自分で気が付いて認めればいいの。

あなたが例えばドイツ国籍をとったとしても、人はいろんな事を言うよ。
国籍はモンダイではない。モンダイはあなたの心情にある。
気にするな、というは簡単だ。でもあなたは気にしている。
気にする理由は、自分の価値を人に認めてもらいたい、という「欲」があるからだ。
その欲に気が付け。気が付けば、問題はおのずと消滅する。

国籍はね、たぶん、どうにかなるはず。
私は残念ながら、具体的なアドバイスはできない。 でも、何かを知ってる人が必ずいる。
人に会いなさい。
10人ダメでも、11番目の人が鍵を持ってるかも知れない。
今このまま、イラン国籍を恨んでも、何も変わらない。 
解決策を探すのだ。情報は人が運んでくるから。どんどん、人に会いなさい。
その過程で厭なことがあっても、気にするな。目的からフォーカスを外さないことだ。
世の中、厭なことなんかいっぱいある。
でも、いいこともいっぱいあある。
あなた次第、だよ。

神は、あなたに背負えない課題は与えない。
人と比べない。みんな課題が違うからね。
この課題を与えられた事に感謝しなさい。
あなたは、きっと乗り越えるだろうし、もっともっと飛躍するだろうから。
そのきっかけとなった、この課題に、課題がもたらすカナシミに、絶望に、無慈悲に、
感謝しなさい。
できなくても、感謝、しなはれ。


涙目の少年。
話題か家族に移る。
母親はロシア系のイラン人だそうで、少年いわく、とても厳しくて、そっけなくて、他の母親みたいに
暖かくなかった、そうだ。
なので、家族との絆を感じないそうだ。

常連のお客さんもそうめん食いながら言ってたが、なんか、彼は暗い。
18歳のハツラツさが無い。ゲイのせいではなく(笑)少年は孤独であったのだ。
18歳、無理もなかろう。
頼る人も周りにいなくて、お金もなくて、異国で、どうにかしたい、と叫ぶ18歳。
お母さんは素っ気ない。子供の頃から、優しくなかったから、ずっと傷ついていた、と少年は語った。
(ゲイになる要素によくある話だがな。)


涙目の少年に、私は語った。
どんな母親でも子供を愛さない母親はいない。
母親は子供を身ごもり、痛みとともにこの世に送り出す。そんな経験を忘れる人はいないのだよ。
あなたが望むような優しさでお母さんは接しなかったかもしれない。
それは、あなたを嫌いだからではないのだよ。
お母さんも人間。母親になるのも経験の蓄積なのだよ。お母さんなりに、愛情を注いでいるのだよ。
あなたは、ピンク色のハート型の愛情を欲しかったかもしれない。
でも、お母さんは白い四角い形の愛情を差し出した。それがいいと思ったから。
でも、愛情には変わりは無いのだよ。

覚えておきなさい。
あなたが、どこで何をしようと、母親はいつでもあなたに「おかえり」と言って迎えてくれるよ。
帰るところがあるという事を、覚えておきなさい。

スーパームーン


私は私自身に説教しているのかと思ったがな(笑)


少年の顔に笑顔が見えた。
勉強しなさい、教育が新しいドアを開ける鍵だよ、と。
例えばドイツ国籍があれば、急に頭が良くなるか? なんないでしょ?
自分の可能性を高めることは、自分にしかできないからね。
私はあなたを信じるよ。素晴らしい未来に進む、とね。


はぁ。
いろいろ大変ですのう。


そして、閑な食堂にまたイラン人女性がやってきた。
とても美人で色気のある人。
いちおう留学生ではあるが、ステイタスのための留学で、真剣に勉強はしていない模様。
30代で、既に結婚、離婚済み(笑)

大変な美人なのだが、いっつも異性関係でモメている。
今回もしばらく顔を見せないと思ったら、既婚者との関係で刃傷沙汰(爆)だったそうで。
なぜか、わけアリの人ばかり選ぶ彼女。いつものパターン?

とりあえず話を聞く。
驚くことも無い、というか相手の男は嫉妬に狂い、彼女を監禁状態にし、彼女に他の友達から
電話があっただけでキレまくるという。
んで、男は家庭も大切にしたいが彼女とうまくやりたいと(爆)

話を聞き終わった私のアドバイス

Get out from that shxt!!!

 同情なんかしませんって(爆)
彼女は、一瞬、凍りついたが、ゲラゲラと笑い出した。

でも、どうやって?と聞いてきた。
確か以前も、似たような状況であったのう(違う男と)
Noという勇気も必要だと思うぞ~。 あるいは、あなたはこのパターンを楽しんでいる?
楽しんでないなら、抜け出せばいいじゃーん。
前と同じじゃーん。


スーパームーン


彼女は賢いし、言い訳は山ほど持っている。だから、こういうストレートが一番効くと。
その後、男の待つ家(彼女の家)にそそくさと帰っていった。
ま、次回来る頃は、たぶん、違う展開になっているだろう。
まあ、彼女のことだから、違う男でも捕まえて、また、同じ舞台設定で同じ物語を語ってくれるかもしれない。


という事で、私の満月の瞑想会は、今夜、私一人で決行される予定でござんす。








メッセンジャー、現る!(爆)

2013-06-21 20:02:01 | 瞑想にまつわる能書き
いやあ、今日はひさしぶりに刺激的な人に出会ったぞ。

私はどっこにも行かないので、人に会うのは食堂だけ。
お客さんの中には、時折、とても物知りの人がいて、会話がとっても楽しかったりする。

暇な食堂に、時折、人がやってくる(笑)
ランチにやって来たのは、昨年の夏に来たお客さん。私はお客さんの顔とかは、余程の特徴が無いと
まったく覚えていない。
名前はもっと記憶に無い。 接客業の原点から逸脱しているのう~。でも全然、覚えられません。

去年の夏に来店した人、カナダ人の若者であった、が、その後、インド人とちょっと寄ったカフェで見かけたのである。
んで、「いや、どーも!またカレー食べに来てねえ~!」なんて声をかけたのがきっかけで、カナダ人は数回、来店したのである。
数回話をしたので顔を覚えていた。
「あらー!いらっしゃーい!ひさしぶり~」って感じ。

カナダ人は6人くらいの友達と来店した。
その中の一人、いまどきのヒッピー風の人が、カウンターでパソコンで作業していた私に声をかけたのである。

「あー。この石、オブシディアンだよねえ? 黒いのしかないの~?」 会話はそこから始まった。
この石は、私がインド人と郊外に出かけた際に、道路脇の切り立った崖に露出しているのを見かけて採取してきたものである。
人生最初の「手堀石」(笑)

現代のヒッピー、やけに石に詳しかった。
オブシディアンにまつわる、この国の言伝えなんか教えてくれた。
この石、「悪魔の石」と呼ばれてるそうだ。伝説によると、大昔、はるばるエジプトあたりからも、この石を求めて人が
やって来たそうだ。
確かに、私はフランス人の考古学者で「やじりの専門家」という人に会った際、オブシディアンで作られた「やじり」を
いただいたのだ。
聞けば、オブシディアンの大きな石に小さな石を当てて、割って、やじりを作るんだそうだ。破片、なのである。
この破片を作るにあたって、とても精密な「技術」が必要なんだと。まあ、割り方、ですか。
破片はとっても鋭利で、触るのがコワイくらい。


で。
伝説によると、悪魔と戦った際、英雄はオブしディアンの矢じりを悪魔に投げつけ、それが悪魔のつめに当たったと。
んで、そこに傷がつき、それが原因でインフェクションを起こして、悪魔が死んだんだそうだ。

はぁ~。なるほど。

で、この石は、貯めたネガティビティを放出しないので、太陽光線に当てて浄化したほうがいいと。
ほほう、はつみみ。早速、晴れた日に、干してみよう。


そこからいろんな話に発展。
聞けば現代のヒッピー、インドで修行を積んだそうで(笑)
主に、サウンドヒーリングをしてるんだそうだ。
日本の尺八と、この国の笛、ドドック、つうのが音が似てるのう、と私はずっと思っていたのだが、ヒッピーは
尺八も演奏するんだそうだ。
チャクラの話やら、ヒーリングの話やら。

私は手当たり次第にヒーリング系の取れる資格?は取っている。一回も実践したことはないが(笑)
そんな話もしていた。
自然を通じてのリトリートができたらいい、と夢を持ってこの国に来たとか。
でもこの国の人は、今日食べるパンが精一杯で、瞑想どころではないし、スピリチュアル・プラクティスが
まったく一般的でないこと、とか。

ここに来たときから、どっか郊外で「満月の瞑想会」でもしたいもんだと思ってるが、全然実践できてないのよねえ~、と私。
190センチはあろうかという現代のヒッピーは、私を見下ろし、まっすぐ私の目を見て言い放った。


 もう、はじまっているよ!

は?

 今、もう始まったよ。 あなた一人でもいい。 すぐ始めなさい!!


その言葉が、ドカンと私の何かを直撃したのである。

人が集まらなくたっていい。
あなた一人でも十分。
食堂に張り紙するもよし。
はじめなさい。いますぐ。


私は妙な高まりを覚えたぞ(笑)
興奮して、速攻でタイはコサムイ島で休暇中のチコ母と、もう一人の共通の友人にメールしたほどだ。
いっつも、ワイロやらなにやら、行き詰まったようなことしかメールしないのだが(笑)
チコ母からは速攻でメールの返事が来た。

今月の満月は23日だよ、と。



一人でも瞑想会を実施しなさい、といわれた際、隣にいたインド人が
「俺、行くよ!」なんて言ってた(笑) あんた、瞑想したことないでしょ?(笑) といいかけたが、やめた。
そうか。
はじめればいいんだ。簡単じゃん。
満月の日は勝手にやってくるんだしね。



現代のヒッピーは、「セバン」という名。
この国にある大きな湖もセバン湖である。
「あー、湖にちなんだ名前ですか?」と聞いたら、「ノー!ヒンディー語、だよ。」

セバン氏が帰った後、インド人と「いやー、ええ人やん。しかも深いし。」なんて話してセバンの意味は何ぞや、
と盛り上がった。
セイネンも参加して、盛り上がっていた。
セバン氏は、セバン湖の由来はサンスクリットと言っていたので、早速、ネットで検索。
セバンで出てきたのはヒンディー語での解説。セイネンに翻訳を頼むが、意味不明(爆)
グーグル翻訳してみたら、「受容する」とかそんな感じの意味であった。
「ひかり」を受ける器、カバラによく出てきた「器」と一緒か、と勝手に納得。

インド人とセイネンに、アルメニア語はそんなに新しい言語でもないのだよ。サンスクリットやヒンディ、
ペルシャ語のほうがたぶん、古い。
よっしゃ、お客さんの言語学者に確認してみるべ、と電話したが、学者は残念ながら電話に出なかった。


うーん。
なかなか刺激的な出会い。
この人はメッセンジャー、だったんかな、なんて思ってしまいました。
23日。なんとか満月瞑想会を実現したいものである。


現代のヒッピー。
彼のウェブサイト。この写真、全部同じ人。 なかなかの美青年でござんした(爆)




 






当地名物コーヒーカップ占い

2013-06-20 21:31:39 | 瞑想にまつわる能書き
新しい人を雇い入れた。なかなかに良い人材である。
26歳のエマ。
インド人のお客さんが、スカウトしてくれた(笑)
どっかのカフェで働いているエマとインド人のお客さんが話すようになって。
エマはインド大好きで、インド人と働くのが夢!なんだと。

まあ、いろんな人がいるもんですなあ(笑) 私はインド人とアラブ人は、もういい、って思ったがのう~。
インドの文化も、言葉もダンスも、映画も、全部好きなんだそうだ。
インタビューのときに、「私の前夫インド人だったけど。まあ、個人差あるけど、あまりお勧めしないけど。」と賢明なアドバイス(笑)
エマはインド人のBFができたら嬉しい、と言っていた。


既に6年、カフェや飲食店で働いているというので、基本トレーニングも必要ないし、なにより積極的でフレンドリーな
タイプなので、即戦力として歓迎したのである。
聞いてみれば、母親と二人暮らしという事で、母親を養っているので、働くモチベーションはあるし、26歳なので、この国では
婚期を逃した年齢だし、まあ、学生でない社会人で、接客の仕事が好きだというので、しばらくは働いてくれるでしょう。


そんなエマに、セイネンは彼女の初日に、早速、「僕はGFを探しているんだ。」とアプローチしたそうだ。
あのなあ~、セイネンよ。。。
そしてエマが聞いてもいないのに、セイネンはエマの2日目に「僕は親の決めたインド人の娘と結婚するんだ。」と言ってたそうだ。
エマはインド好きで、インド人の大半がアレンジマリッジなのは知ってるので、驚かないだろうが。セイネンの発言には矛盾が(笑)

GFを探している

親の決めた人と結婚する

の矛盾?にセイネンは気が付かない。
結婚は親の決めた人とするけど、結婚までの暇つぶしに僕とつきあわないか?と言いたいのか?(笑)
あるいは、あなたと結婚はしないけど、僕と遊ばないか?と言いたいのか?
どちらにしても、コンサバティブなこの国の女性が、「んじゃ、一丁、暇つぶしの相手してやっか。」とは考えないはずだ。

ある意味、ウブなセイネンは「GFを探している」と宣言することで、自分はフリー、といいたいのでしょうが。
セイネンは、ずっとマサラムービー漬けで、食堂と社宅の往復のみ、友達も全然いなかったので、なんか世間を知らないのである。
昨年の夏あたりから色気が出たというか、リアリティに触れたセイネン、GFが欲しいらしいが、あまり深い事は考えていない模様。


積極的なエマは、セイネンを捕まえて「あなたにとって愛って何?」なんて質問をしていた。 セイネンは怯えたような
顔をしていたが(笑) 
エマは「セイネンの公休日、私は彼を外に連れ出して、世界を見せてあげるわ!」なんて言ってたので、きっと近日中に
初デートが実現するであろう。
最近、出たがりになったセイネンだけど、女性関連は何せ経験不足。エマのように引っ張ってくれる相手が望ましいと私は思う。
過去にBFもいたというエマは、ザラより相当「こなれている」ので、結構、いい具合に関係が進むのではないか、と私は思う。


エマは物怖じしない性格で、私はなんだかずっと前からエマを知ってるような気がしている。
相変わらず暇な営業で、私はエマと雑談していたのだが、エマが「母親がコーヒーカップを見て。。。」と話していたので
聞いて見たら、母親のコーヒーカップ占いは、なかなかに的中率が高いのだそうだ。


この辺りのコーヒーは、小さなデミタスカップで飲む、粉コーヒー。カップの底には、たっぷりのコーヒーの粉が残る。
コーヒーを飲んだ後、カップをさかさまに置いて、カップの底のコーヒーの粉が創る文様を読む、のである。
食堂のおばちゃんも、カップをさかさまにしてるのを見かけるので、とてもポピュラーな「おまじない」と思う。
信憑性なんか、もちろん全然無い(笑)


エマと話しているうちに、占い好きの私は、「ねえ、今からあなたの家に行ってコーヒー飲んでもいい?」と聞いていた(笑)
そして、1時間後、タクシーでケーキ買ってエマの家を訪問していた。
こじんまりとしていたが、温かみのある家でござんした。
エマは父親のことを、「しらふの姿を見たことがない」と言っていた。10年くらい前に両親は離婚したそうだが、その後、
父親からの音信は一切無いそうだ。おそらく、同じ市内に住んでいるはず、と。

なかなか大変な人生を、若いうちから経験している模様。
最近別れたが、BFがいたそうで。聞けば、年下で同棲していたとか。コンサバなこの国、婚前交渉がタブーなのでエマは
ずいぶん、進歩的(笑) さらに、年下のBFに貢いでいたそうで。
よくある話で、その年下の男は、他に女を作って(しかも複数)それが原因で破局に至ったそうだ。
今でもBFが恋しいというエマに、

あー。ダメねえ、それ。貢いではいけないんだよー。その男は二度と戻って来ないで~。 金の無心に戻ってくるかも
だけど、通常、その男は戻って来ないねぇ。
そんな過去はほっといて、まともなインド人を見つけたほうが、人生楽しいぞ。
食堂にも一人独身がいるがのう。セイネンはね、遅咲き、というか。 まあ、性格はいいから友達でGo!


まあ、セイネンもまんざらでもない模様で、ほくそ笑んでいるが(笑)
セイネンに「休暇あげるから、エマと出かければ? 彼女、あなたを連れ出したいって言ってたよ。」とからかうと
セイネンは、「この国の人はすぐ結婚を持ち出してくるから。」と。
だーかーらー、トモダチになるんだってば! トモダチはいっぱいいた方が楽しいよ。
否定的な事を言いつつも、セイネンはエヘラヘラと笑っていたので、うれしいのであろう。
セイネンみたいに優柔不断な男には、エマみたいにズンズン邁進するタイプが合ってるかもだ。
私的には、セイネンとエマがいい関係になって、セイネンがこの国に留まる理由になれば、ありがたいのである(笑)

そんなセイネンは、私とエマが髪を切れ!短ければ短い程いい!といったら、今日、ツルツルに坊主にしてきた!
あらーー! とーってもセクシーよー!(爆)とほめておいたが、目が慣れるまでは、ツルツルはなあ。。。
中東の地では、ツルツルは刑務所帰りか、メッカ巡礼帰り、と相場が決まってるので、なんかヘンな感じである。


で、コーヒーカップ占い。
エマのお母さんは、なんか急に饒舌になって、べらべらと話し出す。エマがお母さんを制して翻訳してくれた。
私は異性関係なんか、どうでも良いのだが(笑)この国的に大事な事なのか何か、聞いてもいないのにさかんに
そのうちやってくるらしい「浅黒い男」についてお母さんは言っていた。
男なんかよか、食堂の経営のほうが大切なんだけどー。エマ、お母さんに食堂の事聞いて、とお願い。

お母さんいわく
「今は静かだけど、もう少し我慢して。少し先に、人がいっぱい来るのが見えるわ。パーティもあるわね。
食堂にあなたの邪魔になる人(インド人である。爆)がいるけど、相手にしない事ね。」
てな感じで、わぉ!という話は聞けなかったが、一度お母さんに会ったので、次回からは私のためにコーヒーを
飲んで、占ってくれるそうだ。


という事で、エマは新しい風を運んできた。
オペレーション的には、少年よかエマのほうが遥かにいいのだが、少年は学費を稼ぐ必要があるとの事で、とりあえず
少年が週に5日、エマが2日という予定。エマは大きなカフェで働いていて、従業員が大勢いるのでスケジュールが
結構、適当なんだそうだ。
私は食堂を任せられる人に、エマが成長してくれる事を願うのであった。
いい人が来てくれて、うれしい!






差別化、を図ってみたイタリア祭り

2013-06-14 14:02:19 | 瞑想にまつわる能書き
イタリア祭りの、プレスコンファレンスが昨日開催された。
場所は、イタリア大使公邸。大使館と大使公邸が同じ場所にある。

プレスコンファレンスの後に、試食会が予定されていた。各レストランがテーブルを持参し、
各々のレストランが提供するイタリアンメニュと、自店のメニュを試食させるという意図。
場所は公邸の庭(テラス)、場所はテーブルサイズ、という事で、私は「シンプル」に徹した、ですね。
持参したメニュは、サモサにチキンテッィカ、マサラ茶、イタリアンメニュから、ミルクフリッター。

大使館からは100人程度の客を予定していると聞いていたが、出店数が10点を越えるので、私は試食は
各30個を用意したに留めた。マサラ茶は、ポット1杯分のみ。
どうせ、アルメニアの事ですから(笑)ヘンな展開になるだろうと予想し、とにかく「シンプル」を
コンセプトに差別化を図ったのである。


このイベントにおけるワタクシどもの戦略は、「差別化を図ることによって、インプレッションをクリエイトする」。
といっても、インド人は、あまりそういう事を考えてないので、
「アルメニアとかイタリアンに混じって、インド料理屋がいるだけで、なんか違うから、それでいいのだ。」と説明。
ま、私がそうしたかったから、そうした、のである。


いつものように、そこらへにあるものを調達。 テーブルは私の自宅から。
仏像と花瓶も家から。
10店以上が出店するので、敢えて、皿などは持っていかなかった。カクテルパーティ形式で、爪楊枝利用(笑)

当日はセイネンに9時に店に来て、料理を作るように指示し、私も早く店に出て準備する予定、であった。
プレスコンファレンスは11時半と。
テーブルは折りたたみ式。皿とかカトラリーを持参しないので、荷物はブッフェ用の入れ物と準備した食材のみ。
ささっと準備できるようにした。



ところが。
私は当日朝、寝坊してしまい、9時に店に行くはずが、10時を過ぎてしまった。
慌てて店に行ってみたが、セイネンも9時に来なかったと見えて、まだデザートのフリッターを揚げていたし、
チキンティッカもタンドールの中であった。
そんなこんなで、10時15分出発が大幅に遅れ、10時45分になってしまった。

私とインド人がイタリア大使館に行く予定だった。 セイネンが店に残らないと、店の鍵を開ける人がいない。
掃除のおばちゃん、ヘルパー、少年の出勤は11時なのである。


私は思った。
2日間、マスター・クッキングクラスにも参加したし、セイネンの作った料理がイベントでどういう風に展示されるか
セイネンにも見せてあげたかった。
店は、いつも暇なので(笑)お客さんが来たら、大使館から店に急行すれば間に合うだろうと。
幸いにして、私の遅刻で出発が遅れたため、ヘルパーのおばちゃんが11時前にやってきた。
セイネンに行ってみたいか?と聞くと行きたい、つうので、ヘルパーのおばちゃんに店番を頼んで、いざ出発!


既に多くの参加店は到着していて、準備まっさかりであった。 テーブル1個の上に、どんな世界を展開するか?
私の食堂は、テーブル広げて、花瓶と仏像飾って、お線香炊いて、ブッフェセットに持参した食材入れて、
5分でセッティング完了!!

我ながらの「ミニマイズ」の美、であるのう~。




赤い花瓶が、ほど良いアクセント。お花は、おばちゃんが村から持ってきてくれた野性のアザミ。
となりの仏像が可愛らしいではないか!(笑)






んで、ヨソを見て回った。まあ、なんつうか。もうちっと、「見せる」を意識して欲しいよねえ。。。
これ、全部茶色じゃん? しかも、ナスがくたびれてるぞ。全然美味しそうに見えない。




こりゃ、カプレーゼ? モッツァレラを切っただけやん? セイネンがやりそうな盛り合わせ。
こういうのが、アルメニアらしいつうか、なんつうか。




いっつばん大掛かりな店。木にパンなんかぶら下げている。まあ、なんつうか。
私は絶対、こういう事しないな。まあ、好みの問題よね。
25年前、渋谷のイタリアンにあったかもしれないデコレーション。昔はこれにキャンティの空き瓶が天井から
ぶらさがったりしてたもんだ(笑)懐かしい(爆)





私が一番印象的だったのは、この姉ちゃん。10センチのハイヒールにタイツ。この日、気温32℃。とっても暑かった。
写真で見るとそうでもないが、実物は細くて、洋服がピチピチでカラダの線、ばっちばち。
なんなんでしょうか?(笑)





こうして、ヨソの店のデコレーションを見ながら、私はひそかに差別化に成功したなあ、と自画自賛していたのであった。
こういうレモンの飾り切りも、いまどき流行らないと思うがのう。





このシンプルさは、禅につながります。つながんないか(笑) まあ、こういうの、わかる人にしかわかなんいもんね。




料理教室の先生もいらしておりました。




まあ、こんな感じですか。





その後、ネットでニュースを見たら、このイベントのフォトニュースがあった。 上の先生と全体の写真も
ニュースから。
なんと驚いたことに、掲載されてた写真、ほとんど私の食堂の写真であったのだ!!
シンプルさがよかったのかなあぁ~。 私はちょっと喜んでしまいました。 以下、ニュースから。


マサラ茶




サッパリしたディスプレイ




イタリア大使夫妻





準備中の私のチーム(笑)











イタリア祭りが始まる!

2013-06-10 16:52:59 | 瞑想にまつわる能書き
明日、当地一のホテル、マリオット・エレバンのイタリア料理屋で、「マスター・クッキングクラス」が
開始される。
これが、イタリア大使館主催の「イタリア食フェスティバル」の幕開けである。
しかし。マリオット程度で、いっちばん高級なホテルになってしまうとこが、この国らしいのう~。
私は、これでもか、これでもかと最高級ホテルが密集した国からやってきたので、マリオットごときでは
驚かないぞ(笑)

んで、そのマリオット内のイタリアンレストランで、イタリアはトスカーナからやってきたシェフが、イタリア料理の
デモンストレーションをするんだと。
私はセイネンと一緒に参加予定。
セイネンは、料理学校の経験無いし、メジャーカップや、ラップを使うような環境で料理したことないので、
これは良い機会である。
言葉のモンダイがあって、細かい話題ができないため、どういう風に修行してきたか定かではないが、まあ、彼の現状を見れば、
だいたい察しがつくわけで。


きょうも、イタリア祭用のスイートを作ってたが、私の知らないスキにセイネンが勝手にカットしてしまって、私が思ったシェイプと
全然違うので、やり直し。
こういうセンスって、やっぱ、ボールに入れたカレーだけ作ってたら、磨かれないもんだなと思った。
私と比較しても、しょうがない。
セイネンのレベルを考慮しないといけないのである。



私の敬愛するゴードン先生が言っていた。
「自分の配下の者のレベルに合わせて、指導すること。自分と同じと思わないように。」と。
まあ、実際、ゴードン先生は、「相手のレベルにまで下がって」という言い回しをしてたんだけんども。
自分を磨いたり、膨らましたり、大きく見せかける努力(爆)向上、ってんでねすか?を常としていた私には、「相手のレベルまで
降りていく」という経験が無かったのである。
どっちかというと、「相手の上を目指して向上する」という、競争意識に囚われてたんですねえ、今、思うと。

まあ、サービス業に従事していたわけでもなく、職場環境も専門職モドキの集団だったので、必要が無かったのである。
相手のスタンダードに合わせる。傲慢な精神構造の私には、なかなか大変でございます。
セイネンやインド人のスタンダードを理解できるようになった、というか、イライラしなくなっただけで(爆)理解したかどうか、
実は分かんないなぁ~。



そして本日!
朝っぱらからのイタリアン・マスタークラスとかに参加してきました。
イタリア大使館が呼んだ、トスカーナの老舗料理学校だそうだ。




私はゴードン先生の登場するテレビ番組は全部見てるんだけど、二人のイタリア人料理人は、ゴードン先生みたいに情熱的ではなく、
どっちかつうと、くたびれた印象の料理人でござんした。






マリオットのキッチンは小さいけど、オープンキッチンなので、とてもキレイでした。
イタリア大使が直接説明してくれた、このイベントの説明会でも、非アルメニア人は、わたしだけだった。
大使は私だけのために、英語で説明してくれて、大使館の通訳がアルメニア語で通訳してくれた。
今回も大使館から通訳の姉ちゃんが派遣されていたので、
「あのー、私は東京から来て、彼はインドから来てるんで、アルメニア語分かりませんので、英語で説明してくださいますか?」と
お願いした。
通訳の姉ちゃんに「アルメニア語、少しわかる?」と聞かれたが、セイネンはキッチンで掃除とヘルパーのアルメニア人おばちゃんと
一緒にいるんで、多少、理解できるが、私はきっぱり、と「ゼロ!」と答えた。


まあ、トスカーナで料理学校なので、世界各地から生徒が集まりだろし、先生も英語くらい話せるらしく、イタリア語でアルメニア人の
通訳に説明した後、先生が直接、英語で説明してくれた。


アルメニア人の通訳の姉ちゃん。




今日は、トマトソースとニョッキ、ダンプリン(団子みたいの)のデモンストレーションでございました。




まあ、日本人ならトマトソースやニョッキの作り方は誰でも知ってるだろうけど。セイネンは初めてであった。
ちゃんとシェフの手さばきを見て覚えろ、と言ったのにもかかわらず、セイネンはニヤニヤしながら通訳の姉ちゃんを
見つめてまして、全然聞いてない(見てない)ので、「こら!シェフの手さばきを見るんだってば!」と私に注意されていた。
セイネンはなんつうか、雑。 イタリア人のシェフはとても丁寧であった。 そういうとこ、見習って欲しいのう。




後で試食したけど、このニョッキ、ちと、キメが荒い気がした。私の経験上のニョッキは、もっと滑らかだったが。
ポテトのマッシュ具合かなあ。
イタリア人は、パルメジャーノ・レジャーノを大量に使っていた。だよねえ~。美味しいチーズがあれば、何でも
美味しくなるよねえ~。




ほうれん草のダンプリン。 生地がやわらかいので搾り出していた。とても丁寧に作業しておられた。
試食したけど、ちょっとすっぱかったかな。 隣にいたイタリア大使館員のイタリア人に、「酸っぱくないか?」と
聞いたら、材料のリコッタチーズがアルメニア産で、まずいから(爆)しょうがないのだ、と言っていた。
なるほどねえ~。




私はイタリア祭り用に、パスタを試作したが、どうも硬い。 先生に質問したら、
「おー。トルフィー!! あれはねえ、出来合いのでも長い時間茹でる必要があるのよ。15分以上茹でてね。
でないと、小麦粉のなんだ、アミーノ?英語でなんつうのかな?それがオープンしないのよ。」
へぇ。
アミノ酸? でんぷん質? ま、なんつうか茹で時間を長くすると、小麦粉の何かの成分がばらけてやわらかくなる、
という風に私は理解した。
ネットで検索したら、みんな茹で時間2分とか書いてあったから、と言ったら、先生は笑っていた。


そかー。茹で時間にモンダイがあったか~。 それを知れただけで、私には大収穫でござんした。
セイネンには、忘れないように、今日中にトマトソースを作るように指示しておいた。
イタリア人料理人は、とっても細かくにんにくを刻んで、炒め用のオリーブオイルは、少量であった。
セイネンに、良く見といてね、にんにくは細かく、オリーブオイルは少量、だよ。
トマトは湯剥きするんだよ。(デモンストレーションしていた。日本では一般的ですが。)


という事で、私の本日の「まかない」は、トルフィーのトマトソース、でございます。









草原がやって来た!

2013-06-08 16:05:10 | 瞑想にまつわる能書き
草むらの植栽から、1週間。 今朝からやっとこさ、給水車がやってきて、植えたばかりの草むらに
水撒きを開始した。
食堂の上(坂道なので)のほうは、よろず屋とか、下着屋で、水遣りを怠っていたため、植えた草むらが枯れていた。


食堂脇、私が昨年生姜を育ててた部分の草むらには、青い花が混じっていて、とってもきれい。
なんか草原にいるみたいである。
牛のフンもくっついてるので、ハエがブンブンしてるけど、それもまた、草原気分。





まあ、こうやって見ると、単価の高い芝生でなく、郊外の草むらを移植する、というのもなかなかの案であるのう。
野生の草のほうが、生命力強いから、きっとスクスク育つのでしょう。


この場所、マリーゴールド、生姜、よもぎ(笑)を植えたけど、土壌が痩せている、日照が乏しいため、全然育たなかった。
この草むら、育つといいねえ~。
私はドバイで購入した生姜を、この場所に貯蔵している(笑)冷蔵庫だと品質が劣化するので、土中に埋めてみた。
昨日、食堂に来て見たら、いきなり草むらに変貌していた。生姜を取り出すヒマも余裕もなし。
まあ、そのうち、コソッと掘り返そう。






この国は、いろいろな面で特殊、つうか、グローバルスタンダードの外側にいる(笑)
私は日々、「あー、そーでっか。」と諦める事を日課としているが(涙)この国の自然は、なんか素朴で実に心地良い。
とんでもない習慣が横行してるけど、いいとこもあるよね。 自然、がそのひとつ。


ヘルパーおばちゃんは、離れた村から通勤してくる。ご主人が、「はっと振り返るようなポンコツ」の車で送迎して
いる。
1軒家に住んでる模様で、自宅の庭とか、そこらへんとか、近所の家とかから、花を持ってきてくれる。
前回はボタン。
今回は「ジャスミンみたいな花」を持ってきてくれた。たぶん、野生。とてもいい香りで、とても幸福な気分である。
おばちゃんは、バラの花も持って来てくれた。つるバラ?かな。
それをワタクシが生け花風にアレンジしてみたのでした。





毎日、私の日課は、この花の手入れから始まる。
水切りしたり、塗らしたり。 花のアレンジも全部わたし。
こういうとこで、ワンマン性を発揮している(笑) お花は、誰にも触らせない。つうか、触る人もいない(爆)






バラの花が盛りを過ぎたら、玄関の「かがり火」の回りに散らしている。
写真で見るとイマイチだけど、実物は、案外、いいのだ(笑)



おばちゃんが持ってきた、いい香りのお花。ほんとにいい香り。




花屋で購入した花よりも、こうして、そこらへんから採取してきた植物が、やっぱり、いいわぁ~。
生花に囲まれて、私は結構、シアワセである。


来週、イタリア祭が開催。
何もしてなくて、自作したメニュさえ忘れてしまった(笑)
セイネン、鍛えなくちゃ。

そういえば、常連のインド人がセイネンと同郷で親しくしてる。 確かジャイプールのどっか。
セイネンはナンパなんかしてるし、最近は忙しいらしいよ、と冗談を言ったら、常連が
「あー。あいつは最近、趣味を変えて男色になったから。ココのインド人とできてるのか?」と聞いてきた。
いや、インド人はGFいるし、アレはゲイに好かれるタイプじゃないよ。ね。
そこへセイネン登場。

「あなた、転向したの?その割には、昨日、食堂の前で怪我したカラスを保護してた姉ちゃんに、すんごく親切に
してたよね?怪我したカラスじゃなくて。ああ、間口を広げたってこと?」
突然の質問に、セイネンはモゴモゴといっつものように意味不明の事を口走っていた。
常連は、ゲラゲラ大笑いしていた。


という感じで、食堂は相変わらず、でございます。






あなたの行く道に祝福あれ!

2013-06-05 17:09:21 | 瞑想にまつわる能書き
ザラ嬢が転職して2ヶ月。
私は「3週間、猶予をおくれ。その間に次の人探し出すから。」と言ったが、彼女は新しい職場でトライアル開始後、
10日ほどで、食堂から去っていった。
もちろん、食堂には次のスタッフがいなかったため、ザラ嬢の去った後、インド人と私と二人で切り盛りしていた。
食堂は大きくないし、暇なので、2人でも十分に回せる。
が、モンダイは、私がオペレーションに張り付いちゃうと、他に何もできなくなってしまう、という事。
そして、セイネンの公休日は、インド人がキッチンに入るので、接客は私だけになり、出前する人がいないのである。
インド人の公休日もしかり。接客要員私だけで、出前に行く人がいない。
ま、基本、ヒマな営業なので、どうにかなった(笑)常連さんに店番してもらったり、休みの日なのにセイネンやインド人が
出前に行ってくれたり。



私は辞めていったザラ嬢に関して、特になんとも思わなかった。
来る人は拒み、去る人は追わない(笑)のである。
ただ、ザラ嬢、大きなミス、というか計算違いをしたなぁ、と思った。
そして、私の予想通りの展開になった。


ザラ嬢の働きぶりを見て、「私のマンハッタンの家の住み込みのベビーシッターに!」というオファーがあった。
この国に出張でやってきた、NY州の著名大学の教授様のオファー。
教授はインド出身、つまりがインド人。米国籍を取得したそうですが、大学から留学してずっと米国暮らしだそうで。
奥様もインド人で、教授職だそう。
結婚後、ずっと子供に恵まれなかったので諦めていたら、ひょっこり双子を妊娠したそう。
専門職のご夫妻は、3人のベビーシッターをシフトで雇ってるそうだが、できれば住み込みでずっと世話をしてくれる人が
欲しいと。


ザラ嬢は観光科の学生。就職先(あれば、の話)はホテルを希望していて、初任給が2万円!月、ですよ。で、保障なし!(笑)
健康保険も年金も失業手当もなんにも無し!
しかもシフト制で、24時間勤務! 夜勤ではなく、24時間通し、である。手当ては一切無し。
信じられない条件であるが、それがこの国のスタンダード。


教授は週1日の休み、住み込みで家賃無料(当たり前)、米国スタンダードの健康保険に加入等の条件と、月手取りで
2千ドル、という条件を出してきた。
双子は9ヶ月、である。きっとすぐに仲良くなれるよ、と。
教授の出した条件に、「私の家はベジタリアンなので、一切の肉類を家に持ち込まないで欲しい。」だけであった。

ザラよ。全然心配は要らない。マンハッタン!だよ? ちょっと外に出れば、マックでも何でもあるよ。
ああ、マクドナルド、この国になかったねえ。そういう有名なハンバーガー屋が、よその国には一杯あるの。


聞けば、教授は投資が趣味、との事。マンハッタンのコンドを所有し、あちこちに不動産を持ってるそうだ。
ITの専門家で、毎回、この国の政府に招聘されての出張、との事。
非常に気さくで、飾り気の無い、シンプルな人で、当然賢いし(笑)私は教授と雑談するのが、楽しみであった。



先月、教授が出張でやって来た。
空港に2時間前に到着したばかり、との事。真っ先に食堂に来てくれたのである。
ザラ嬢が転職したこと。
転職した先は葉巻バーで、24時間勤務ということ。
教授は「24時間勤務」に仰天していた。
ザラ嬢とは、数回、メールのやりとりをしていたそうで、メールではザラ嬢は食堂で、それなりに満足していた
そうである。ので、ザラ嬢が転職したことに、教授は驚いていた。

教授がやって来た日、セイネンも挨拶に来た。妙に緊張している風だった。
教授は私に「セイネンとザラはデートしてたよね?」と聞いてきた。たぶん、ザラがメールで報告したんで
あろう。
セイネンは、ザラに「結婚するのは親の決めたインド人女性と。」と宣言した事が原因で関係決裂。たぶん。


ザラ嬢、社会経験が少ないからしょうがないけど、こういう場合、教授に転職したこと、転職の建設的な理由を
知らせるべきであった。

教授は、「ザラは、お金で動いたんだね。もし、僕のところに来ても、いい話が来たらバックれちゃうのかもね。」と
言っていた。
私はザラ嬢の転職に関しては、一切、引止めなかった。本人の意思を尊重している。それに、辞めたい人を引き止めてもねえ。
常に「どうぞ、ご自由に。」なのである。
私は教授に、出来事を客観的に事実として伝えたのみ、であるけど。なんか、教授はとてもザラへの心象悪くしたみたいであった。



一昨日、ザラ嬢の働くバーに電話したら、ザラはシフトでなく、明日、シフトだと聞いた。
ので、昨夜、営業を終えた後、インド人とセイネンと3人でザラの働くバーを訪問した。
行きのタクシーの中で、緊張で固まってるセイネンに、「いいから笑え!」と激を飛ばし(笑)あっという間にザラの働くバーに到着。


ザラは多少、くたびれた感じだったけど、相変わらずであった。私は夜の商売が、どっちかというと素朴なザラを変えちゃうかな、
と思ったけど、その予想を裏切り、ザラは素朴なまんまでした。
まず、私とハグして再会を喜び、インド人が握手を差し出した。セイネンはブッキラボーに突っ立ったまま。
ザラのほうから「しばらくぶり。」と握手の手を差し出したのであった。そして、セイネンはおどおどと手を差し出す。
セイネンのそのぶっきらぼうさが、失礼だ、とインド人は後でとても憤慨していた。


「みんな元気?」と聞いてきた、ザラの瞳に涙。
懐かしさ?それとも? 私は何も聞かなかった。ザラに「私はあなたが戻ってくると信じてるよ。いつでも戻ってきていいよ。」
と何度も言った。
聞けば、勤務時間に変更があり、11時から翌日12時までの25時間勤務になったそうだ(爆)慣れたとはいえ、疲れると。
そりゃー、そうでしょう。
ザラは、インド料理が恋しいとか、食堂が懐かしい、とかさかんに言っていた。



教授の事を聞いたら、何の連絡も無いという。
結局、教授はザラに連絡を取らなかった模様。


ザラ、アメリカ行きのチャンスを失ったね。とりあえず、ザラはこの国にいる、よかったじゃん?とセイネンをからかうと
モゴモゴと理解不能なことをつぶやいていた。
でもセイネンは私に言った。 公休の日、共和国広場でナンパに精を出しているようだ。そんなんで知り合った女性を
面接して欲しい、と言ってきたから。
まあ、若いですから、いろいろと思うこともあるんでしょうな(笑)


ザラ嬢には、そのうちドバイのホテルでも紹介してあげようかな。
この国のしけしけホテルで月給2万円、24時間勤務は、哀し過ぎるでございます。


これからのザラの人生に、たくさんの祝福がありますように!!









価値観をひとつひとつ崩していく日々

2013-06-05 17:09:21 | 瞑想にまつわる能書き
市役所が突然やってきて、食堂の前の市道の植栽部分に課税するからサインしろと言ってきた。

は?

食堂の前は、少し坂になっている。植栽部分には、大きなポプラの樹があり、芝生を植えたけど
水遣りしていなので枯れて、かさかさの表土であった。
私は昨年、ここにバラを30本ほど植えた。
植えた翌日、市役所がやってきて、「勝手に植えるな。今すぐ引っこ抜け!」と言ってきた。

は?

食堂の下のほう、日当たりの良い場所では、市道の前の商店主がバラの花植えて、きれいに咲いてるじゃん?
他の場所でも、みんな何か植えたりしてるじゃん?

よくよく聞いたら、税金でなく「罰金」だとさ! 植え込みの芝生が枯れたのは、食堂の怠慢のせい、と。
は??
植栽の手入れしろとか聞いてないし。そういうの、ちゃんと書いてよこせ!!
だいたい、去年、バラを植えた際に、引っこ抜け、って言ったのは誰?
手入れしてないなんて、よくも言えたもんだ。
私はバラを植えた際の写真だってあるぞ!


市役所の職員は、書類を広げてサインを迫る。あのなー。。。
ココは賃貸なんで、そりは大家に言ってくれ、って事で、大家に電話。
大家は軍隊時代の親友だかなんだかが、市役所の高い地位についてるそうで、いろんな「許可」を
ワイロで解決している人である。


30分もしないうちに、ネクタイをした大家の友達と大家が現れた。
「今度、何か言ってきたら、すぐ電話しろ。」と大家。
はぁ。。。



そして翌日。日曜であった。
インド人が公休なので、私は接客なんかしたりして、外に出る機会がなかったが、午後1時頃外へ出たら
なんと、いきなり草が植わっていた。





よくよく見ると、芝生でなく、村から原っぱの草むら?の表面を削って取って、それを植えただけ。
なので、タンポポやら雑草やら、いろいろ。 しかも牛のフンまである!(爆)
牛のフンのせいか、ハエみたいのがブンブン飛んでいた。


公休のインド人から電話があって、大家からの指示で、「植栽した植え込みに水やりしろ。」と。
はぁ??

でも、緑が枯れるのはしのびないので、セイネン、 少年、私の3人で、バケツで水やりしたのである。
食堂は地下なので、水やりも大変なのである。
そのときは営業時間中だったので、長いホースを店の玄関から引っ張れなかったので、バケツによる散水になった。

だいたい。
緑を植えた後に、水やりしてないって何事?
枯れたら、食堂のせいになっちゃうわけ??
で、水道代はどうなのよ?と、理不尽は尽きない。




毎日、水遣りして、んでもって、罰金?いくらなんでも、ソレはないんじゃないの? と思ってたら、大家から
連絡があって、罰金はチャラになった、と。
だから、毎日水やりしろ、と。

食堂の下のほうの商店は、ブティックとか。水遣りは誰もしていない。
私は食堂の前しかしないけど、食堂は地下で、1階に毛布屋があるんだけど、毛布屋は何もしてない。
それって、アンフェア、じゃないの?

私は現地語を話せないので、大家とのやりとりも全部インド人経由なので、微妙に事実がゆがんでいる(爆)
その辺は、同じ事を違う角度からつっついて、インド人のウソを見破るわけだが。めんどくさいねえ~。


まもなく、電気代30%値上げ、ガス代20%値上げである。
既に市場価格に跳ね返っており、物価上昇うなぎ昇り。
私も今のうちに買いだめしておこうかな、とも思うけど、食堂で使用するのは量が多いし、保管場所も無いのである。


という感じで、理不尽、とは思うが、しょうがないよね、と諦める。
価値感が違い過ぎ、話にならないのである。

私が前職で、ものすごく苛立ちを感じた理由が分かった。私の職場の人は日本人だったんで、価値観がそんなに
変わらないはず、という思い込みがあったのだ。
使い込み、とは言わないが、それに近い犯罪行為が横行する中、見ないフリを強要された事があって、私の中で
何かが爆発したのである。


この国は、民主主義も自由競争も知らないし、豊かさをエンジョイすることもまれ。
そういう中で、私の価値観を押し付ける気にもならず、ときおり会う同胞とあーだこーだ話して溜飲を下げる程度、
なんである。


日々、こうして身についた価値観をはがしているのである。



マインドのリセットには、お詫びが効果的

2013-06-01 19:30:16 | 瞑想にまつわる能書き
6月になってしもた。

なんか不安定な天気が続き、寒かったり、雨が降ったりで、気温の変化が甚だしい。
一定の気候の国に長く住んでいた私は、こういう気温の変化によって、カッタルさが増大してしまう。
かつて、「毎日半そで、素足」で1年過ごしていたわけだが、ここでは、靴下、それも重ねたり、1枚にしたり、
長袖や半そでを、日々の気温で調節しないといけない。めんどくさ。
さすがに毛布は使用してない。豪華羽毛布団(笑)のみであるが、今でも冷える日はマフラーして寝ている。

気候は変化に富んでいるが、私の日常はあまり変化が無いというか、なんというか。
どこへも行かないし、何もしていないし、小難しいことは全然考えていない。
変化の無い日を過ごしていると、月日の経つのがもの凄く速いのかも知れない。


お詫び、というか「懺悔」がマインドのクレンジングに効果的である、とどっかで読んだので
暇な私はググってみた。

お詫び。
ごめんなさい。
すみません。
許してください。
懺悔。


オボノポノにもありましたな。確か。
許しを乞う精神状態、というのは、感謝する精神状態と同等に「イイ!」と思うのだ。
許しを乞う精神状態と、感謝する精神状態って、案外、根っこのトコで同じなのだと思うのだ。
根拠は、無い(笑)

感謝する対象は無限にある。
お詫びする対象も無限にある。

懺悔するには、まず、自分の
あやまち、
至らなさ、
エゴに操られた行為、言動、
果たせなかった義務
叶えられなかった希望、
無力化してしまった自分、
無力を認めた自分、

そういったもろもろを、「素直に認める」事が不可欠であーる。
思い起こせば、いっくらでもある。
人間関係でも、
自分の課せられた仕事や、いろいろでも
「与える事が可能であったのに、私は与えることをしなかった。」とか。

暇なので、あれこれ思い返して、懺悔してみたねえ。
ごめんなさいね。
すまんかった、と。

ゾロゾロ思いつく、懺悔の対象。


なんか、こう、自分の至らなさを認めることって、案外、スッキリするもんである。
間違いを認めるのも、サッパリするわい。

誰に謝っているのか、とか考えると、脱線してしまいそうなので、ここでは考えない。
単に、「すんませんどした。」と深く詫びるのである。
対象が人間であった場合、「あん時は、すまんかったどず。」と心で詫びる。


以前、詫びてばかりいると、なんか、自分が矮小になったような気がした事がある。
ので、やめてしまった。
同様に、感謝行も、なんか偽善っぽい自分が見えるようで、やめてしまった。



何もしない日々を過ごし、感覚が鈍ったのか何か(笑)お詫び倒しても、矮小になった気もせず、
なんか、心からシミジミと、「すまんかったです。」というキモチになれたのである。
私が悪うございました、と。

たぶん、相手が目の前にいないから(爆)
いや、いたとしても、ごめんなさいどした、と言えるだろう。
が、相手にお詫びを容認してもらうのが目的ではないので、心の中で静かに詫びればいいのだ。
ごめんなさいでした、と。


あー、あんなこともあったのう、すまんかったのう。
そうそう、そういえば。。。すみませんでした。
ごめんね、意識的にイジワルしたです。許してくだされ。


詫びる=非を認める
認めることによって、心の深層にあった罪悪感や、自己批判や、そういった「消化不良」が
消滅するような気がした。感情が成仏、するのだ。

そうか。これは、クレンジング、であるな。
なかなかに気分が良くなるもんである。


私は、食堂で働く少年に最初に言った。
「あのね。人の魂、というかコアにあるものはね、不変のものなの。何もしなくて、既に完璧なの。
私たちは、ソレに気がつかないけどね。
でね、人はいろんなフェイスを持ってるのね。親、息子、学生、そしてココで働く、とかね。
それはね、みんな一部、に過ぎないの。あなたが、何していても、あなたのコアは、美しく完璧で
最高なの。
だから、仕事でお客に苦情を言われてもね、ソレはあなたの「働く」というフェイスでの出来事なの。
仕事をするあなた、であって、あなたの本質に苦情を言ってるんじゃないの。
気分が悪くなることもあるかも知れないけどね、あなたの中心のコアはね、美しく完璧なまま、なの。
だから、気分を悪くする必要は全然無いの。仕事をするフェイスを、ちょっと変えればいいだけ、なの。」


18歳、わかったのか、わかんなかったのか(笑)