大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

ただ今、建設中!名古屋城本丸御殿の裏側

2013年07月24日 11時50分38秒 | 地方の歴史散策・名古屋城
今年(2013年)5月に第1期公開が始まった名古屋城本丸御殿の絢爛豪華な様子は別ページで紹介いたしました。

御殿玄関

そんな本丸御殿は公開された部分だけではなく、天守下の広大な敷地にかつての姿を取り戻そうと復元建設事業が日々着々と進んでいます。

御殿玄関全景

江戸時代には御三家の筆頭として、また尾張大納言家として絶大なる権力を有した尾張徳川家の居城である名古屋城天守と御殿群は第二次世界大戦末期に米軍による空襲で跡形もなく消失してしまいました。

上段の間

かろうじて御殿内の貴重な襖絵や障壁画のほとんどは空襲前に安全な場所に疎開していたため、消失は免れました。

上段の間障壁画

戦後、70年弱経過した平成の世に、かつての栄華を誇った尾張徳川家の御殿を復元するという名古屋の方々の心意気に敬服しております。日本全国の大名家の居城であった「天守」もオリジナルのものはほとんどなく、国宝として指定されている天守が現存する城はわずか4城(姫路城・彦根城・松本城・犬山城)、重文指定が8城(弘前城・丸岡城・松江城・備中松山城・丸亀城・松山城・宇和島城・高知城)だけです。

残念ながら名古屋城天守も復元天守のため国の特別史跡に指定されているものの国宝ではありません。尚、城郭の一部をなす西南隅櫓、東南隅櫓、西北隅櫓、表二之門は重要文化財い指定され、かつての栄華の名残をとどめています。

そんな名古屋城に今ふたたびかつての栄華がよみがえりつつあります。それが本丸御殿の復元なのですが、このほど公開された部分の裏側では御殿完全復元の建設工事が着々と行われています。

復元工事現場

復元工事現場

復元工事現場

その工事の様子を建屋の中に入って、屋根よりも高い位置から全貌を俯瞰することができるのです。かなり高い位置から見下ろすように工事が進んでいる様子を見ることができます。

まず目に飛び込んでくるのが建物を支える太い柱と梁が縦横に広がっている光景です。真新しい膨大な建材(檜ではないでしょうか)が床にも置かれ、組立を待っています。

少し遠くに目を移すと、すでに建物を覆っている�達葺きの屋根が見えてきます。この大きな屋根がすべての棟に覆われることを思うと、さぞかし壮観な光景になるのではないでしょうか?

復元工事現場

おそらく京都二条城のような御殿が名古屋城内に現れるのではないでしょうか。
尚、これまで日本においてお城の本丸御殿を復元したのは、熊本城だけと記憶しています。
私たちはお城というと「天守」しか思いつかない傾向がありますが、本丸御殿は当時の藩主の生活の場であり、また藩政を司る重要な場所でもあった重要な施設なのです。

本丸御殿を復元している名古屋の後塵を拝して、お江戸にも天守と本丸御殿を復元してみるのはいかがなものでしょうか?

豪華絢爛・名古屋城本丸御殿
徳川御三家筆頭・尾張公の居城「名古屋城」見聞録



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