ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~世界の中のジパング~

2012-07-22 | 散華の如く~天下出世の蝶~
部屋の中央、長机の上に、
帰蝶「南蛮菓子?」が盛られていた。
沢彦「マルボウロ(卵ボーロ)と申します」
帰蝶「く~ん…」甘くて香ばしい。生唾をゴクッと飲んで「美味しそう…」
沢彦「Let's Tea- Party」
帰蝶「わ…私、」不思議の国のアリスかッ!
「あの…、じょ、女中たちが探している…はず?だから、…もももも戻らねば…」
沢彦「今戻るも、お茶して戻るも言い訳は一つ。海坊主に捕まった、それでよかろう」
帰蝶「は…はい?」わわわわ私、ぼぼぼぼ坊主に捕まったと?
ポポポポ…ポットから、
沢彦「さぁ、どうぞ」と出されたお茶は、
帰蝶「きれいな、琥珀色…」
沢彦「紅茶と言いまする…さぁ、召し上がれ」
帰蝶「はい」すぅ…と香りを利いて「なんて、香り豊かな…」
口に含んだ琥珀は、滑らかに喉に通り、
「甘…」いつも飲む緑茶や玉露とはまた違う、のど越しで、
沢彦「如何かな?」
帰蝶「美味しゅうございます。あの…」周りを見渡して、
「ここ、勉強部屋とは…一体?」
西洋書が並び、見た事の無い品々が所狭しと並んでいる。
沢彦「これを御覧なされ」
ゴトッと、私の目の前に持って来たものは、
「“地球儀”…所謂、世界にございます」
帰蝶「世界…?」
沢彦「若は、ここでよう世界を見ておられる」
くるくる…と地球儀を回し、ぴたりと止め、ある一点を指差した。
「ここが、日本…そして、アラベスクは、ここ…」くるりと回して先には、
「ペルシャ。あの絨毯は、シルクロードを通って運ばれてものにございます」
帰蝶「日本とは、なんと小さい…」
沢彦「世界が広く、大き過ぎるのです。日本は、斯様小さき国の中で、戦しておるのです」


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