ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~不本意な訪問者~

2012-11-24 | 散華の如く~天下出世の蝶~
マムシマムシ、うつけうつけと噂され、
あらぬ噂まで流され、鵜呑みにされて、
噂とは当てにならないものだと思いまして
「裏で、何を言うておるか…」
恐い。
信用成らぬ。
信じては成らぬ。
そういう私も、
誤解があった。
初めて殿と対面した時、噂に惑わされ、
そのお優しき手を払い除けてしまった。
“大事ないッ”痛かったであろう、払い除けられた心。
沢彦「何も申しますまい」
やれやれ…と、
式部之書を下げよ…「と?」
帰蝶「これは…私の教養の為、目を通します」
沢彦「何も申しますまい」
にこり、と笑った。
不本意ではあるが、いずれ、
私は姫君女中の教育を一手に任される事になる。
その日の為、つらつら、つらつら、式部之書を読み、
コツコツ、コツコツ、折形水引の練習をしていたら、
女中「濃姫様、お会いしたいと申す者が来ておりますが…」
謁見を申し出る姫が現れた。
その名前を聞いて、
「…追い返せ」
私は、会いたくない。
女中「し、しかし…お渡ししたい物があると…」
帰蝶「渡したい物?」


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