ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

日輪を再び、

2011-12-14 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
斯波「弟たちの契りだ」杯を口にする池田を顎で指して「よく見とけ。お前もだ、土岐」
土岐「同志…なら、めでたい」背を向けて、
義経「土岐さん」
土岐「席に戻ります」
斯波「ヤツなら、大丈夫だ」義経を小突いて「ちっとばかり頑固で真面目腐ってるけどな」
義経「あ…あぁ」三人の三々九度を見守り、舞台脇の弁慶と海尊に合図を出した「旗揚げだ」
二人が綱を引き、繭子が織った日の丸を少しずつ、少しずつ、天に昇った。
シルクの光沢が優しく煌き、波風立たぬ穏やかな水面(みなも)に日輪が浮び、軍神八幡の名を記した紅白幕、俺の源氏白旗と能子の平家紅旗が日の丸を守護した。
「日ノ本の頂に日の丸を、めでたい時には紅白を掲げろ。これが俺の、源氏棟梁 最後の命だ」

源氏の俺が、壇ノ浦に沈めてしまった平家の象徴 日輪を再び、この手で揚げさせた。
能子「日輪に、西洋の文字が…」
Pray For Japan
義経「能子、生き残ったなら幸せになれ。これは、兄からの命だ。与一、池田。面倒掛ける」
能子「兄様…」
義経「源氏と平家は、再び、一つになった。お前が、繋いだんだ」
能子「はい」
義経「その手(絆)、放すな」
能子「ありがとうございます」
与一「池田さん…」白くぼんやりとした能子さんと、輪郭を無くした日輪と紅白幕を見て、
「今度、勝負して下さい」
池田「種目は?」スッと立ち上がり、彼の前に進み出て、
与一「体術で、お願いします」す…と、手を出し、
池田「いいだろう」握手をした。
能子「…よ…かっ…た」少し、お酒が入ってしまい、
義隆「ねぇちゃんッ!?」
池田「!?」
パタ…、
鹿嶋「っと!」能子殿を受け止めて、
能子「……ん」気を失った。


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