ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

賀茂信仰

2011-03-08 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
与一「いえ…何でもないです」
斯波「ふぅん。隆坊の兄貴…ねぇ」と言ったから、
与一「あ…源 義経さんです」と紹介したら、
斯波「あぁあ!壇ノ浦の…ほぉ~…ん」と意味有りげに見ていたから、
義経「なんだ、俺が源じゃ、不満か?」
斯波「別にぃ。俺、最上の斯波…酒田港 最上川周辺を守護してる…」と能子の舞を見ていた。
義経「?…まぁいい。それより、お前らの事、新田さんが何とかしてくれたって聞いたけど」
与一「情報が早いですね」
斯波「(新田…?)」能子の舞を見つつ、耳をそばだてていた。
義経「お前らが那須を発った後、あいつらが天狗面で有名な那須北温泉に立ち寄ったらしい」
与一「それで…」目のことを。
義経「あぁ。ところで、お前のおっかさんって“これが目に入らぬかぁ!!”の名ゼリフで有名な印籠の葵御紋じゃなかったけ?」
与一「えぇ、そうです。葵の紋は、那須白河の新田(河内)源氏の家紋です」
義経「…三河 松平と同じ紋か?」と葵の鳥見マスター皆伝書を思い出し、訊いてみた。
与一「当然、新田の家臣ですから。それに松平郷では葵祭り…賀茂信仰が盛んで、信者も葵の紋を玄関に掲げます。“我に会いたくば、葵を掲げよ”…て、もしかして…!?」
斯波「…(松平…?葵…?)」
義経「賀茂の雷様※か。葵の雷、おっかねぇな」と、いまや正妻 葵の怒った顔を思い出した。
※賀茂大社の御祭神 賀茂別雷命(かも わけ いかづちのみこと)は、神鳴り(雷)様です。
与一「いつ…知ったんです?」
義経「んッ」と向こうから喧々諤々ケンカしながらやってくる佐藤夫婦を顎で指し示して、
与一「…さすがですね」黒脛巾の情報網…。
童ちゃん「おいおい、この夫婦、大丈夫か?」と離婚危機を心配しながら戻ってきた。
与一「夫婦…ゲンカですか?」
義経「夫婦円満の秘訣を偉そうに語れるような夫じゃねぇよ」
継「ったく!人をパシリに使うなよ」と竜笛の薄墨(うすずみ)を義経に渡し、
義経「おう、サ~ン」キュキュッとマウスピース(唇つける部分)を拭いて「与一、手ェ出せ」と言って「ほい!」と笛を手渡し、与一にバトンタッチした。
与一「…(やっぱりッ)」


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