とうとう、九月一日。タカクラユウの家。
「ユウ!いい加減に起きなさい!昨日まではちゃんと起きてたのに!今日から学校よ!」
タオルケットを頭からかぶったままのユウ、
「わかってるよ!」
「あ、わかった。今日から私服登校じゃなくなったからでしょ?」
がばっと飛び起きて、
「違うよ!」
夕べ、学校の連絡網で、新学期からまた制服でって。私も、ジャージっと。いつものことだけど、パジャマを脱ぐと、去年先生に殴られて入院した時の傷跡が。オガタさんが亡くなったあの事件から、うちの中学の今までの出来事がいろいろ取り上げられたけど、私のこれについては一切触れられず。そのほうが傷つかないと言えばそうだけど・・・
「ユウ!早く朝ごはん食べなさい!」
「あ、はい!」
慌てて降りていく。どうだろうな?校則は変わったかな?私、夏休みの間にあれだけ署名活動したんだよ!PTAのおじちゃんやおばちゃんも助けてくれて。それで何も変わってなかったら、怒るどころじゃないからね!
道行く皆は制服。
「はい、おはよう。」
正門の先生たち、仁王立ちだけど服装頭髪検査はやめたのか。教室代わりの音楽室に入る。キョウコちゃん、おはよう!おはよう。始まったね。
「皆さん、おはよう!」
チャイムと同時に入ってきたのはやっぱり、教頭先生。
「おはよう。今日から新学期です。皆、まだ落ち着かないとは思いますが、まずは始業式に行きましょう。」
整列してグラウンドへ移動する。もはや、行進ではない。炎天下で皆、汗を拭う手を休め。
『まずは、黙祷。』
皆、手を組んで頭を下げて。その後、校長先生のお話。
『今日から、二学期が始まります。一学期には、尊い一人の命がこの学校で失われました。これからは残された皆さん、先生たちも・・・・』
もう、何を言ってもらっても、白々しく感じる。
「ユウ!いい加減に起きなさい!昨日まではちゃんと起きてたのに!今日から学校よ!」
タオルケットを頭からかぶったままのユウ、
「わかってるよ!」
「あ、わかった。今日から私服登校じゃなくなったからでしょ?」
がばっと飛び起きて、
「違うよ!」
夕べ、学校の連絡網で、新学期からまた制服でって。私も、ジャージっと。いつものことだけど、パジャマを脱ぐと、去年先生に殴られて入院した時の傷跡が。オガタさんが亡くなったあの事件から、うちの中学の今までの出来事がいろいろ取り上げられたけど、私のこれについては一切触れられず。そのほうが傷つかないと言えばそうだけど・・・
「ユウ!早く朝ごはん食べなさい!」
「あ、はい!」
慌てて降りていく。どうだろうな?校則は変わったかな?私、夏休みの間にあれだけ署名活動したんだよ!PTAのおじちゃんやおばちゃんも助けてくれて。それで何も変わってなかったら、怒るどころじゃないからね!
道行く皆は制服。
「はい、おはよう。」
正門の先生たち、仁王立ちだけど服装頭髪検査はやめたのか。教室代わりの音楽室に入る。キョウコちゃん、おはよう!おはよう。始まったね。
「皆さん、おはよう!」
チャイムと同時に入ってきたのはやっぱり、教頭先生。
「おはよう。今日から新学期です。皆、まだ落ち着かないとは思いますが、まずは始業式に行きましょう。」
整列してグラウンドへ移動する。もはや、行進ではない。炎天下で皆、汗を拭う手を休め。
『まずは、黙祷。』
皆、手を組んで頭を下げて。その後、校長先生のお話。
『今日から、二学期が始まります。一学期には、尊い一人の命がこの学校で失われました。これからは残された皆さん、先生たちも・・・・』
もう、何を言ってもらっても、白々しく感じる。