彦根の歴史ブログ(『どんつき瓦版』記者ブログ)

2007年彦根城は築城400年祭を開催し無事に終了しました。
これを機に滋賀県や彦根市周辺を再発見します。

『直虎フォーラムin浜松』

2016年08月27日 | イベント
午前中に妙雲寺や龍潭寺で井伊直虎の命日法要が行われるましたが、午後からは浜松市みをつくし文化センターホールで『直虎フォーラムin浜松』が開催されました.
浜松市みをつくし文化センターホールは、2017年1月15日から一年間『おんな城主 直虎』大河ドラマ館となる場所でもあります。

直虎フォーラムのプログラムとして、4つの項目が進められました。

ますばパネルディスカッション「井伊家と遠州」
・コーディネーター:磯田道史先生

・パネリスト:井伊家18代当主・井伊直岳さん、時代考証を担当される小和田哲男先生、浜松市長・鈴木康友さん

内容は、井伊家は鎌倉時代には八介と称されくらいの名家でありながら南北朝時代以降負ける方についてしまうことが続き、直虎の時代には苦労していたこと。
小和田先生が戦国時代には立花道雪の娘の誾千代のように女性が城主になった例があり、女城主といえば岩村城の信長の叔母が浮かびますが、実際に女性が城に籠って戦った例はあり江戸時代以降の男尊女卑ではなかったとのこと。直虎は井伊家の男が居なくなり窮余の策として男の名を名乗って井伊家を継いだとのこと。
今川家では、寿桂尼が一時期女戦国大名で女性が家をひっぱっているので、女城主ありという考えではなかったのか?とのことでした。
磯田先生は、それならば南渓和尚が居たのではないか?との質問に、小和田先生は龍潭寺の過去帳で調べると南渓和尚の父親に井伊直平以外の名前があり、南渓は養子だったのでは?とも考えられますが、答えは出ていないのことでした。
直虎以外に井伊家に活躍した女性は?と磯田先生が井伊さんに訊ねると、来年で生誕100年を迎える井伊文子さんを紹介され、文化や福祉や沖縄の為に尽くされた話がありました。
また、直虎の女性像について小和田先生は芯の強い人物だと思いますが資料が少ないので人間性がわからないとのこと、ただ女性が花押を使うのは他に例がなく発想ができる女性でもあったのではないかとのこと。
磯田先生は、今川徳政に対抗した肝の強い人だったと思うとのことでした。
直虎の歴史的意義は、井伊直政を育て徳川家康に引き合わせたことなのだそうです。
また磯田先生は、井伊家の強さは、武田遺臣を任された武力の強さ、外交官としての強さ、そして頭陀寺の松下家などを使った情報力の三つの強さがあり、井伊谷に有能な人材が出たのは大国に挟まれた谷間の国で蹂躙される交通の養殖だったために、こういう地で外交や交渉に優れた人物が育つとのことでした。
小和田先生は、『おんな城主 直虎』では今川家の町や民と交流する直虎など戦国時代を視覚的にも楽しんで欲しいとのこと。
鈴木市長は、浜松市は多くの人が関わり大事な土地でありながらメインではないので、出世の地としての浜松市をアピールしたいとのことでした。

続いて、井伊直虎ゆかりの地浜松マスコットキャラクターとして募集されていた「出世法師直虎ちゃん」の初お目見えでした。

浜松市のゆるキャラの出世大名家康くんも登場して盛り上がっていました。


その後は、井伊直虎ゆかりの地のアピール
彦根市長がトップバッター


最後にこれらの都市が協力して井伊直虎をアピールする直虎宣言が行われました。
↓以下、聴き取りで纏めました。
一、千年の歴史を持つ井伊家のゆかりの地として、地域の歴史と文化を大切にします。
二、各市町の歴史と文化を尊重し、相互の情報交換と多面的な交流を進めます。
三、相互の観光交流を促進することで、交流人口の拡大と観光産業の振興に努めます。
四、地域が持続的に発展できるようおもてなし体制の整備、歴史や文化を活かした町造りを進めます。
こうした取り組みを具体的に進めるため、今国会関係市町によるサミットを開催していきます。

こうして無事に『直虎フォーラムin浜松』は閉幕しました。

なお、今回のフォーラムは浜松市民に向けた抽選が行われたイベントで、彦根市民である管理人は聴講対象ではありませんでしたが、井伊直虎市民応援隊としての井伊谷龍潭寺さんとの交流を通じての関係者さまのご厚情で席を用意していただきました。
お礼申し上げるとともに、現地での様子をお伝えすることがご恩返しと思い急ぎまとめさせていただきました。
浜松市の皆さん、ありがとうございます。


開催地 浜松市北区細江町気賀 みをつくし文化センター

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