彦根の歴史ブログ(『どんつき瓦版』記者ブログ)

2007年彦根城は築城400年祭を開催し無事に終了しました。
これを機に滋賀県や彦根市周辺を再発見します。

彦根城周辺史跡スポット:「北野寺」

2006年06月23日 | 史跡
毎年10日恵比寿が行なわれる北野神社の隣りに建っているのが北野寺です。
その起源は古く、720年に元明天皇の勅願によって、近江国の国司・藤原房前の手で建立されました。
守護仏として祀られているのは5センチ半程の大きさの金の亀に乗った聖観世音菩薩像。
そして、建立された場所は今、彦根城が建っている彦根山でした。そしてこの時の寺の名前は“彦根寺”でした。

この観音様は、とてもご利益があったそうで、史書の中には失明した僧が寺に籠もって三日で目が見えるようになったとか、耳が聞こえなくなった貴族が祈祷によって治ったと言う話も残っています。
そのため、全国から多くの参拝者がやってきました。
特に、都からやってくる貴族が多く、そんな貴族が使った道が今も“巡礼街道”という名前を残しています。

江戸時代、彦根城築城の為に現在の位置に移されましたが、寺の管理は彦根藩が責任を持って行なっていました。
現在でも、檀家も墓地もない珍しいお寺で、近江西国観音霊場・第十四番札所として信仰の対象になっています。

訪れてみると、小さな小さなお寺ですが、彦根で昔から育った方なら聴き慣れている“巡礼街道”の語源まで作ったお寺に興味が沸きませんか?
訪れてみたら観音様のご利益に救われるかもしれませんよ。

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