故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

人に優しく、己に厳しく

2018-05-12 04:44:17 | プロジェクトエンジニアー

オーストリア、ザルツブルグの城の展示室で見た貞操帯です。
戦地に行く夫が、妻に鍵をかけ、鍵そのものを持って出征したのでしょう。
戦死したらどうするの、鍵は永久に開けられない。
デザインなのか、お尻の方も防御していたのに驚きました。


今日のタイトルは、「人に優しく、己に厳しく」です。
私は真逆の生き方をしてきたと言ってもよい。
常に不満を言い、自分を正当化してきた。
不満こそ向上心とは言うものの、度が過ぎると引いてしまう。

冒頭の写真の貞操帯は、妻を愛するゆえの行為であり産物なのでしょう。
こんなことが許された。
戦争に行くことがそんなに偉いことなのかと言いたい。
残った妻の人生の自由を奪うことが許されるはずがない。
愛されている妻は、ぎりぎりまであなたを待ったはずです。

去る者は追わず来る者は拒まず。
行かせてあげなさい。それもスムーズに。
あなたにも新たな出会いがあるやもしれません。

汗をかくと、人に優しくなれる。
偉そうに言っている自分が、いかに無力か思い知ることでしょう。
私達も自然の一部です。畏れているくらいでちょうどよい。
ましてやコントロールするなんて、出来ようはずがない。

かつての偉人たちは、開墾し治水をくりかえしてきました。
その道の遠かったこと。
今になって、森がどれだけ素晴らしいものであったか知ることになる。
汗を大地に落としてきたものは、とうに知っていた。
森が海を育てると。

草との闘いが続きます。
草にも生きる権利があります。
春こそ子孫繁栄と、花咲き虫を呼び寄せます。
ほんの一握りの土を貸してくださいと耕します。
自分が生きるために耕します。
耕すことが、骨の折れることと思い知る。

まだ根を張らぬ草は、むしることが出来る。
今なのです。
隣のばっちゃんが、むしれるばいと教えてくれました。
やるしかあんめえ。
生い茂り、草刈機をぶん回すより、確かに効率的です。
これが分かっていても、できないのが草取りです。
汗をかけと言われています。
お前は、この程度かと言われています。

ばっちゃんは、もう一つ言いました。
奥さんが喜ぶばいと。大笑いをしながら。
何をとは聞けませんでした。

妻と一緒に風呂に入って話していたら、ばっちゃんが来た。
その顔は、にやにやしていました。
何が言いたいのか、こちらは解りました。
話し声は、外まで聞こえていたのです。

汗をかくと、なんか気持ちが楽になります。
「人に優しく、己に厳しく」なれるようです。

節くれの 愛撫が好きと 言わないよ

2018年5月12日
コメント
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