もっとも、Galaxy S7 edgeでは「マナーモード」という機能名称は使われていない。設定メニューの「サウンドとバイブ」を開き、サウンドモードを「バイブ」または「サイレント」にすることで着信音の鳴動がオフになり、マナーモードに相当する動作をする。
■バイブ/サイレントともに「メディア」は音を出す
まず心に留めておきたいのは、バイブ/サイレントのどちらの設定であっても、音楽や動画、ゲームアプリなどが分類される「メディア」の音量はミュートにならないことだ。ただ、この仕様はGalaxyだけが特殊でなく、直近まで使っていたXperia Z5 Compact SO-02Hも同様だった。一方で、富士通製のARROWS NX F-01Fは「通常マナー」でメディア音量を含めたすべての音がミュートされ、さらにメディア再生音量の設定も用意されていた。このあたりは国産端末が「親切心」で未だ優位にあることが確認できる。とはいえ、Galaxy S7 edgeを利用する以上はこの仕様に向き合わなければならない。
あらかじめメディアの音量を絞っておくか、YouTubeの動画再生やゲームアプリのBGMなどは音量キーの操作で調整するなどしてユーザー自身がメディア音量に気を配る必要がある。
■アラームだけを鳴らすことも可能
前世代のGalaxy S6 edgeではマナーモード状態でアラーム(目覚まし時計)を鳴らすことができなかったようだ。Galaxy S7 edgeではアラームの種類をサウンドにしておけばサウンドモードがバイブまたはサイレントであってもアラーム音が鳴動することを確認した。逆にサウンドに設定してあっても、「バイブ」「サイレント」の設定時にはアラーム音を鳴らさずにバイブに自動的に切り替える設定も用意されている。着信音の鳴動だけでなくアプリからの通知などすべての通知を無効化する「通知をミュート」にも、「アラーム」のみを例外設定するプリセットが追加されている。
■アラーム鳴動の事前通知やバイブの機能別強度設定は便利
マナーモードの設定では隔靴掻痒な部分を指摘したが、アラームには通知を数分前に画面上で教えてくれる機能がある。アラーム予定時間に端末を操作している時にまもなく通知時間になることが視覚的にわかる便利で実用的な仕掛けだ。Galaxy S IIIで妙なこだわりを感じたバイブレーションの自作機能は削除されているが、バイブレーションの強度を音声通話と通知、タッチ操作の機能別にそれぞれ設定できるのも結構便利かも知れない。
なお、スクリーンショット(画面キャプチャ)の取得時にシャッター音が鳴動することはない(カメラ撮影画面を除く)。iPhoneのように常にシャッター音が出るのではたまらない。
Galaxy S7 edgeでは、一般化している「マナーモード」という単語を使っていない以外にも、音が鳴る設定が「サウンド」、鳴らないのが「サイレント」、サイレントにバイブレーションが加わるのが「バイブ」という機能へ日本語の割り当てがどうにもしっくりこない点が気になる。「この感覚が、海外製端末」というニッチな楽しみ方もあろうが、もう少しわかりやすい方がいい。
【参考】
- Galaxy S7 edge SC-02Hの伝言メモ機能を観察する (2016/5/23)
- ARROWS NXのマナーモード設定と公共モード (2013/11/24)
- GALAXY SIIIのマナーモード周りを観察する (2012/9/6)