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中立

2017-09-25 | 日本・日本人
永世中立国 permanently neutral state/country というと、わたしたちのなかでは、ひとつの国家の在り方として追求されてきた。紛争、戦争の当事者にならない思いからである。しかし現実には、社会科教科書の理想物語となってしまった。その背景には日本が受けた国際の状況にあって、中立保証を受ける困難さである。中立の議論がすっかりと議論を潜めたかに見えるのは、戦後70年の体制であろう。しかし、もともと日本における中立の定義はこのような国際法上に見られるものではない。そこには中道、中庸の語が影響する。例えば政治における右派左派の中立とは、一つの議論をわかりにくくする。あるいはそれは保守革新であれ、労使における資本家と労働者のことであれ、そのよって立つ流派の主義主張が明確でないところがあって、中立の線引きができないところで中道、中庸の道となるように、左右のバランスがない。中庸公正な道という、その理想は中道政治と言われるものとは議論の根本において違うものである。 . . . 本文を読む

存亡のとき

2017-09-25 | 日本語百科
国語調査で、存亡の危機が誤用をもって、存亡の機が正しいとする、その結果を発表した。調査についての新聞記事を再録すると、次のようであるが、その記事によると、文化庁9月21日発表、平成28年度、国語に関する世論調査 「存亡の危機」が定着 本来の「存亡の機」を使う人は6.6%にとどまる となる。これでよいのかと、いつにもまして、この調査項目の結果である。それを受けているマスメディアが、何が何かわからない報道も相変わらずだと思う。まあ、誤用にしたいわけであるから、それをもって国語についての云々をするのは、言葉を扱い、啓蒙をするのだから、国語調査の原点に立ち返ることが望まれる。さて、存亡の、と聞けば、ふつうには、存亡の危機となってしまう、国家存亡の危機であって、それが危急存亡とするか、それを用いた村山談話の、元首相の表現は引用において人口に膾炙するものを用いたのである。そこで、言葉の用法の解説で、本来は、となれば、存亡のとき、というふうに、その語を知る者は思うが、そんぼうのときをむかえる、この機の読み方を、とき として訓じるのはかなり難しいが、そのもとである、存亡の秋を、そんぼうのとき と読むかどうかである。 . . . 本文を読む