夢千夜 1000dreams

漱石「夢十夜」へ挑戦する

926夜

2009-10-14 11:21:11 | Weblog
全力で疾走するオープンカー。ナビは前方数十メートルの空中に縦横数十メートルのスクリーンとなって映し出されている。空中に映像を投影する新しいナビである。映像は鮮明で地球規模で自分のいる位置がわかる。スクリーンは車の進行とともに前方に進んでいく。助手席に座った私がナビを見て運転者に道を知らせる。

925夜

2009-10-10 08:03:19 | Weblog
インド人の革命家が私にピストルを向けている。私が革命に協力的でないので報復するのだという。ピストルの弾が発射されるが、そのピストルの弾は通常のピストルの十分の一のスピードで空中を飛ぶので、私には弾道も弾の形状も明晰に見える。通常のピストルの弾より二倍は細長い形状である。私は少しは危険を感じるが、十分避けられるので、弾が手前まで来たとき、体を少し移動すると、弾は私の体の横をすり抜ける。インド人は私に何発も撃つが、すべて余裕で避けられる。ひょっとしたらインド人の革命家は私に報復するためではなく警告するために弾を撃っていて、本当に殺すつもりなら弾のスピードを切り替えられるピストルなのかもしれない。

924夜

2009-10-09 09:04:15 | Weblog
大阪駅の地下鉄に続く地下道。一部分が陥没し、水が溜まっている。そこをボートに乗せて乗客を移動させている。もし東京だったら、じっと待っているところだが、大阪でそんなことをさせたら暴動が起きるのか、大阪人はやることが違う。私がじっと見ていると、数十人が乗ったボートがやってきて、降りる乗客が一か所に溜まると、なぜか圧力がかかって乗客が横倒しになる。東京なら死者も出るほどの事故だと思うが、大阪人はケロッとしたもので、数秒もすると皆なんでもない顔をして立ちあがってくる。所変われば人変わるとは、このことだと感心する

923夜

2009-10-07 08:23:30 | Weblog
漫才コンビ大介花子の大介は、すでに五十歳を越え、大病をわずらったあとだが、体が大きく、もとは相撲取りだったという。関取として活躍していたが、体を壊して漫才師に転向した。しかし、いま体が癒えたので、相撲協会は特例として大介が幕内に復帰することを許した。大介は顔もしまり、体も若手よりも大きく、十分強い相撲をとる。あのおもしろい漫才師の大介が、こんな真剣な顔で相撲をとっているのが不思議である。

922夜

2009-10-06 15:35:36 | Weblog
スーパーのエレベーターを上って出ると、小さな部屋がある。真中に一メートルくらいの高さの円柱の装置がある。上にボタンがあり、五十円で一回押せる。高校生の不良がたむろしていて、何回もボタンを押すが、まったく当たらない。当たらなければ、なんの反応もしない。不良はもう今日一日で十五万円も使っているという。私が押してみると、ボタンが反応する。当たりだという。部屋全体が徐々に動き出し、ゆっくりと回転する。小当たりだという。中あたり、大当たりとあって、大当たりは部屋全体がスーパーの建物から分離して、空中を駆け巡り、四次元世界に入るのだという。不良たちは大当たりを目指して何年も通っているが、一度も出たことがないという。