橋下徹の8月10日「新報道2001」朝日誤報徹底検証に見る「個別的兵士の個別的強制連行」説の正当性

2014-08-11 10:10:36 | Weblog


 昨日8月10日(2014年)のフジテレビ「新報道2001」が、朝日新聞が従軍慰安婦に関わる「吉田証言」を虚偽だったとしてこれまでの記事の取り消しを行ったことに対して「慰安婦問題を巡る誤報の徹底検証」といった内容のコーナーを設けていた。例の如くと言うか、従軍慰安婦強制連行説否定の一方の旗頭として橋下徹大阪市長が出演していた。

 非常に頭の回転の早い、立て板に水の早口の言い回しで、これ以上ない雄弁且つ知識豊富な発言を見せてはいたが、今まで聞いた限りでは耳にしたことのない新たな理論で従軍慰安婦強制連行を否定していた。

 どのような新たな理論かと言うと、女性を強制的に連行し、強制的にレイプしたのは個別の兵士の個別的な行為であって、国家による強制連行でもなければレイプでもないというものである。それゆえに日本国家には道義的責任はあっても、法的責任はないとしている。

 しかし橋下徹は今までは第1次安倍内閣2007年3月16日の、辻元清美議員提出の「安倍首相の『慰安婦』問題への認識に関する質問」に対する答弁書に記した「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」とする安倍内閣の事実を根拠として安倍一派と同様に強制連行を否定してきたのである。つまり直接当事者に「軍や官憲」を置いて、それを否定してきたが、今回はそれを「国家」に変えて否定している。

 日本軍全体の慣行として強制連行が行われ、強制的な性行為強要が行われていたということなら、軍を管理するのは国家だから、国家の責任が問われて、“国家的”犯罪と指弾を受けても仕方がない。だが、従軍慰安婦問題で一般的に問題となっているのは直接的な当事者は軍なのか、軍の指示を受けた軍に所属する兵士なのか、あるいはそうでないのかであって、それをいきなり国家を持ってくるのは、あくまでも直接的な当事者は国家ではないのだから、あり得ないという印象を周囲に与えて同調を得るためのトリックとしての「国家」という言葉の如何わしいばかりの使用に見えないことはない。

 では、当番組から私が聞いた限りでは今まで聞いたことのない橋下徹の新しい従軍慰安婦強制連行否定論を主として抜粋して、その理論の正当性を判断してみる。他のゲストの発言で、(要旨)と記しているのは、あくまでも橋下徹の否定論を対象としているために要旨のみを記すことにした個所である。

 ゲストは橋下徹以外に言語学者で東海大学教養学部国際学科准教授の金慶珠(キム・キョンジュ)、 法学者の野村修也、 萩生田光一自民党副幹事長、 小池晃共産党議員、 日本の韓国学者、哲学者、京都大学教授の小倉紀蔵の面々。

 最初に朝日新聞の謝罪が紹介される。「吉田氏が済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します」云々――

 橋下徹「日本の保守派の人たちは朝日の(謝罪)記事を以って日本は悪いことはしていないと、何も問題はなかったと、また言い始めるかもしれない。これは間違っている。

 反省と謝罪は当時の人たちに対して謝罪の意思を示すのは政治家たちの役目です。ただ、それは道義上のものです。これは日本国だけではなく、韓国の朴大統領だって、米兵に対する慰安婦、韓国でもあった。

 それからアメリカやイギリスだって民間業者を使って、女性を性の対象としていた。戦地に於いてね。フランスやドイツ、慰安婦証を持っていた。世界各国の指導者がね、性の問題をしっかりと受け止めて、その当時の女性たちに対して反省とお詫び、謝罪をする。

 これを道義上のこととして、世界各国の全指導者がやらなければならない、いけない。だから、日本は決して正当化できない。

 ただ、重要なことは、今国際社会に於いては日本だけレイプ国家だと非難を受けているわけだから、これについては違うでしょうと。日本も正当化はしないけども、日本だけ不当に侮辱するのは(間違っていると)言い続けなければならない。

 もう一つ、韓国に対しては日韓基本条約、請求権並びに経済協定で、この問題は完全且つ最終的に解決されたというのが日本の立場です。しかしこの朝日新聞の報道によって日本がレイプ国家であるがゆえに日韓基本条約では解決されていないというのが韓国なんですね。

 ですから、道義上、日本はきちっと当時の女性たちに反省とお詫びで、韓国のみなさんにもお詫びをしながら、しかし法的には清算の問題は終わったんだということをしっかりと伝えていく。

 これが日韓関係を改善させる唯一の方法だと思います」

 金慶珠(キム・キョンジュ)(要旨)「日韓関係の悪化は朝日新聞が虚偽の証言を伝えたことが根拠になっているという判断は間違っている」

 橋下徹「いや、それは強制連行という事の重大さを分かっていない人はそう言うんですよ。強制連行ということは国家による強制連行と、朝日新聞が往生際が悪いのはね、個別兵士の暴行と、これ、ゴチャゴチャにしているんです。

 戦地に於いてはこれは、だからこそ戦争はやめなければいけないんですけど、戦地に於いては兵士がレイプするということは、これは厳然たる歴史的事実としてあるわけです。だからこそ、戦犯として処罰するわけなんです。

 世界各国がみんな兵士が暴行、陵辱で女性の人権蹂躙ということで処罰されていますよ。そのことと今言われている、この朝日新聞が言い出した強制連行というものは日本だけが世界190カ国中で日本だけが国家として、レイプというものをやっていたと。

 ここがね、国際社会での一番非難を受ける、これなんですよ。だから、これは違うということははっきり言って、韓国だって、米兵に対する慰安婦というものがあり、慰安所を持っている。

 だから、韓国大統領だって、女性たちに対してお詫びと反省をしなければいけないんです。これは世界各国あったことで、日本だけを正当化するつもりはないけれども、でも、日本だけが不当に侮辱を受ける問題ではないですよ。

 ここははっきりとさせなければいけませんね」

 金慶珠「日本で強制性と言われている言葉と河野談話や世界で取り上げているもっと幅が広いもので――」

 野村修也「ちょっと待ってください。今ね、金さん、ちょっと違うと思いますね。橋下さんと議論がズレてるのは主体が国家だったかどうかというのが争点になってる。強制というその行為がどうだったかということにすり替えてしまうと、今日本の中で議論していることがズレていってしまう。

 国家じゃない人たちが、例えば騙している、女性を連れていくという行為は広い意味での強制性かもしれませんけれども、そういう場合は国は謝らなくてもいいわけですね」

 さすがに法学者らしい正当性ある、十分に人を納得させることができる立派なことを言っている。会社である一定の地位ある、勤務も長い社員が会社の仕事を通して顧客の誰かに金銭的な詐欺を働いた場合、詐欺の主体が会社ではなくても、いわば会社が直接的な加害者の立場にはなくても、その社員を管理しているのは会社自体であり、会社の仕事を通した詐欺ということなら、会社の謝罪も必要となる。

 例え強制連行とレイプが個別的な兵士が個別的に行った行為であっても、占領地その他で広く一般的に行われていたなら、兵士に規律を守らせることのできない軍の責任に関わってくるし、そのような軍を生み出した国家の責任も問われることになる。

 沖縄その他の地域で米軍兵士が勤務外で個別的な性犯罪事件を起こした場合でも、兵士が勤務する米軍基地司令部に兵士に対する規律を求めるのは軍自体に責任を関連づけているからだろう。

 橋下徹にしても野村修也にしても、関連づけてはいない。関連づけたなら、自分たちの否定論に差し障りが出てくる。

  萩生田光一(自民党副幹事長)「自分の意志に反して、そういった職業に就いていた女性はいるかもしれないが、そういった(自分の意志に反した)女性には謝罪しなければならないかもしれないが、軍がトラックの荷台に無理矢理村中を回って、日本が組織的に女性たちを連れ去って、慰安婦に仕立てたというのは、そこは違うんじゃないのか。この数十年間の我々の主張です」

 小池晃「今の議論は世界に通用しない。強制性ということは連れてくる手段の問題じゃない。騙したにせよ、人身売買的な形で来たにせよ、本人の意志に反して連れてこられれば、これは強制なんですよ。例えば誘拐した時に騙して連れてきたか、暴力的に連れてきたか、関係ないですよ。軍の中枢も関与して連れてくることも人数も、料金も含めて、全部指示を出して、こんなことをやっているのはナチス・ドイツと日本だけですよ。

 結局そういった形で監禁して、毎日毎日何十人も、売春の相手を、兵士の相手をさせられると。そう言うことに対して国際的に怒りが広がっているわけですよ」

  須田哲夫アナ「韓国には強制連行というイメージが根強くあるのですか」

 小倉紀蔵「法的な問題もあるけれども、イメージの問題も重要。韓国人も日本のサヨクもね、強制連行という言葉も、余りにも軽く使い過ぎだと思います。もしそんなことがあったら、その程度の怒りで済みますかっていう話なんです。そんな奴隷狩りみたいなこと、もし日本がしたんだったらですよ、国家が。

 それでね、90年台のはじめに韓国に行ったとき、この問題があった。テレビで連日のように、いわゆる再現フィルムというのをやるわけですよ。これが要するに『吉田証言』に基づいた、奴隷狩りのような、いたいけな14歳ぐらいの少女が畑で働いているのを、嫌だ、嫌だと言っているのを、リヤカーに連れ込まれて、日本の軍人がやっている。

 そう言うことを連日見せられたら、どうなるんですか」
 
 野村修也(要旨)「日本は冤罪という部分もある」

 小池晃「『河野談話』が出たあと、8つの日本の裁判が、35人の元慰安婦について、これは強制的に慰安婦にされたって、事実認定されているわけです。個々の判決は確定している。漠然とした議論で言っているわけではありません。日本の裁判所で強制的に連行されたと、強制的にレイプされたと、裁判所で判決は確定している。これを否定するんですか」

 橋下徹「小池さん、それは違います。個別の兵士の強制の問題、国家の強制の問題をごちゃごちゃにしている。個別の兵士がね、指揮命令に基づかずにやったということは、例えばですね、インドネシアのスマラン事件、オランダ人捕虜を強制的にレイプしました。これはね、戦犯で処刑されましたよ。

 それからね、世界各国で、ノルマンディー上陸作戦のときに、これは連合国軍、これは米兵です。フランス人女性に対してね、レイプをしたと。これは事実として出てきています。

 満州侵攻ですよ。ソ連軍が日本人を姦した。女性人権蹂躙というのも事実としてあったんですよ。ただこれはね、肯定はしませんよ。個別の兵士がこういうことをやるということは、きちっと処罰をしなければならない。

 日本の裁判で判決されたのはそのような個別の兵士の話しであって、日本国家が国を上げてレイプ国家であったというところまで認定されていません」(以上)

 橋下徹も野村修也も小倉紀蔵も萩生田光一も、強制連行は個別の兵士が個別的に行った行為であって、国家が行った強制連行でもなければ、レイプでもないと主張している。橋下徹は朝日新聞は双方を「ゴチャゴチャにしている」と非難している。

 萩生田光一が、「軍がトラックの荷台に無理矢理村中を回って、日本が組織的に女性たちを連れ去って、慰安婦に仕立てたというのは、そこは違うんじゃないのか。この数十年間の我々の主張です」と言っていることと、小倉紀蔵が否定している「『吉田証言』に基づいた、奴隷狩りのような、いたいけな14歳ぐらいの少女が畑で働いているのを、嫌だ、嫌だと言っているのを、リヤカーに連れ込まれて、日本の軍人がやっている」ことを、インドネシア人元慰安婦女性の証言を集めた、『日本軍に棄てられた少女たち ――インドネシアの慰安婦悲話――』(プラムディヤ・アナンタ・トゥール著・コモンズ)が事実として伝えている。

 以前ブログに取り上げているが、14歳で日本軍に捕まったミンチェという女性の証言を綴っている。

 ミンチェ「例え相手がどんなに謝罪しても、私を強姦した相手を決して許すことはできません。私はそのとき、『許してほしい、家に返してほしい』と相手の足にすがりつき、足に口づけしてまでお願いをしたのに、その日本兵は私を蹴飛ばしたのです。

 日本兵は突然、大きなトラックでやって来ました。私たちが家の前でケンバ(石を使った子供の遊び)をしているときです。私は14歳でした。(スラウェシ島の)バニュキという村です。日本兵は首のところに日除けのついた帽子をかぶっていました。兵隊たちが飛び降りてくるので、何が起きたのかとびっくりして見ていると、いきなり私たちを捕まえて、トラックの中に放り込むのです。

 一緒にいたのは10人くらいで、みんなトラックに乗せられました。私は大声で泣き叫んで母親を呼ぶと、母が家から飛び出してきて私を取り返そうとしました。しかし日本兵はそれを許しません。すがる母親を銃で殴り、母はよろめいて後ろに下がりました。それを見てトラックから飛び降りて母のところに駆け寄ろうとした私も、銃で殴られたのです。

 トラックに日本兵は8人ぐらい乗っていて、みんな銃を持っていました。トラックの中には既に女の子たちが10人ほど乗せられていて、私たちを入れると 20人。みんな泣いていました。本当に辛く、悲しかったのです。そのときの私の気持がどんなものか、わかりますか。思い出すと今も気が狂いそうです。

 それから、センカンという村に連れて行かれました。タナ・ブギスというところがあります。でも、どのように行ったのかは、トラックに幌がかけていたのでわかりません。着くと部屋に入れられました。木造の高床式の家です。全部で20部屋ありました。周囲の様子は、日本兵が警備していたので、まったく分かりません。捕まった翌日に兵隊たちがやってきて、強姦されました。続けて何人もの兵隊が・・・・・」

 15歳で日本兵に捕まったヌラの証言。

 ヌラのケース「家から1キロほど離れたところの学校に通っていたの。友達を歩いているとき、誰もいない場所で、帽子をかぶった日本兵が乗ったトラックに出会ったの。トラックには幌がかぶせてあったわ。私たちが怖くて逃げると、『もって来い、もって来い(こっちに来いということか?)。何だ、こらっ』と言って叫ぶの。そして片っ端から私たちを捕まえて、トラックの上に放り上げるのよ。

 一緒に捕まったのは全部で8人。道の途中でも捕まえて、トラックに乗せたわ。幌があるから外は見えない。みんな泣いていると、兵隊が『バゲロー、泣くな』ッて言うの。トラックでルーラというところに連れて行かれたわ。そこは竹の家が並んでいて、入れって言われたの。服はぼろぼろになっていて、しかも一枚だけだったから、寒かったのを覚えているわ。

 そこで食事を作っていたのはゴトウ班長という人。彼は『飯ごう、持ってこい』と言った。でも、ご飯は少しと、塩魚が少しだけ。竹の家はとても長くて、一人に一部屋与えられたの。お互いにのぞいてはだめだった。本当に辛かった。竹の家では、日本兵に『なんだ、この野郎』って怒鳴られたわ。殴られはしなかったけど。

 小さなサロン一枚もらっただけで、寒かった。それと軍医がいたわ。名前はカワサキ。彼が注射したの。まだ、子どもだったから。何のための注射なのか聞けなかった。

 たくさんの兵隊が次々とやってきたわ。とにかく日本兵は人間じゃなかった。私たちを動物のように扱ったの、食事も少しだけ。魚と味噌を少し。私たちは食べられなかった。それに大根の漬物も、酸っぱくて食べられなかった。捨てると怒られたの。それで、みんな痩せていたわ。向こうで亡くなった女性もいた。寒かったからかしら。私は8カ月くらいいたかしら。兵隊たちがパレパレなどからもやって来たわ」――

 小倉紀蔵が言うようにリヤカーは現れないが、少女たちを捕獲して輸送する手段にトラックを使用していた。萩生田光一が言うように「村中を回っ」たわけではなくても、少なくとも一定程度の頭数の少女を確保するために村の中の一定距離をトラックを走らせた。そしてミンチェの場合は8人ぐらいの日本兵、ヌラの場合も、トラック運転手と捕獲役や監視役として複数の日本兵がいたはずで、兵士自体が未成年インドネシア人女性の略取・誘拐の当事者として関わり、二人とも、そこが民間人業者の経営による慰安所であったとしても、日本軍兵士が警備や料理に関わり、性病管理に日本軍軍医が関わっていた場所に監禁されて、複数の日本軍兵士から性行為の強要――つまりレイプを受けた。

 これを以て個別的な兵士の個別的な強制連行と言うことができるだろうか。少なくとも駐屯地軍部隊が関与しなければできない犯罪であろう。

 こういった行為がインドネシアだけではなく、フィリッピンや台湾や中国、さらに朝鮮半島でも行われていたという証言が記録されている。と言うことは、各地の駐屯地軍部隊を超えた日本軍全体の問題と見なければならない。

 それを「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」事実のみを以ってすべてを否定し去ろうとしている。

 橋下徹は個別的な兵士による個別的な強制連行とレイプは「戦犯として処罰する」罰則を掲げて、インドネシア日本軍占領下の未成年を含むオランダ人女性の強制連行と慰安所でのレイプに関しても、「インドネシアのスマラン事件、オランダ人捕虜を強制的にレイプしました。これはね、戦犯で処刑されましたよ」と個別的な兵士による個別的な強制連行とレイプであって、国家による強制連行でもなければレイプでもないという主張を組み立てている。

 既に存在せず、かつて存在したオランダ政府の日本語サイト「日欄歴史調査研究」のアンバラワ抑留所「強制慰安」のページの最初に次の日記が記載されている。

 「モドー
1944年2月23日

今日の午後3時、一杯の日本兵を乗せて二台の車がやって来た。全バラックリーダー達(バラック建てだったからだろう、オランダ民間人収容所のこと)が歩哨の所に来させられ、そこで18歳から28歳までの全女子と女性は即申し出なければならないと聞いた。この人達に質問されたのは、何歳か、そして結婚しているか子供達はいるかという事だった。その間彼女達は大変きわどく見られた。今又それはどういう意味を持つのだろう?又17歳の二人の女子達が紳士達のリストの中に18歳として記述されていた為率いられた。私達は忌まわしい憶測をしている」――

 彼女は性的対象とされることを予感していた。そして実際にトラックに載せられて慰安所に送り込まれる未成年を含むオランダ人女性が現れることとなった。

 この事実と、「Wikipedia」によると、スマランの問題となった慰安所自体が日本軍現地駐屯部隊がジャカルタに本部を置いていた第十六軍司令部に開設申請を出し、許可されて開設した慰安所であるという事実、さらに橋下徹が「戦犯で処刑されましたよ」と言っている、終戦後の1948年にオランダ軍によって開廷されたバタビア臨時軍法会議は被告は合計で何人か分からないが、BC級戦犯として11人が有罪、責任者である岡田慶治陸軍少佐が死刑を宣告された事実から、決して個別的な兵士による個別的な強制連行でもなければ、個別的なレイプでもなく、、例え2カ月で閉鎖の処分を受けたとしても、駐屯地部隊全体が関与しなければできない全体像であり、当然開設許可を出した点で第十六軍司令部にも責任がある、インドネシアに於ける日本軍の全体的な関与としなければならない事件であって、結果として管理・責任上日本国家の責任にも関係してくる。

 レイプ国家と批判されても仕方のない状況を日本軍とその兵士たちは描き出していたということであり、橋下徹の強制連行個別兵士の個別的行為説の正当性をどこにも認めることはできない。

コメント (2)
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