カルテットの最終回を見た。
いやぁ面白いドラマだったなぁ。
このドラマ、視聴率はそれほど高くも低くもなかったらしいが、SNSとかではかなり賑わってたな。
観たら何かを呟きたくなるドラマ。
映画「シン・ゴジラ」と同じく、見る人の視点によって捉え方が変わるドラマだった。
深読みしたり、あれはこれと繋がってるとか、あのシーンは何々のオマージュだとか。
自分が見て感じたこと、気づいたことを語りたくなるドラマだったな。
ネットでは、脚本の坂元裕二さんをやたら誉めちぎってるが、それにはちょっと違和感があるのよね。
確かに「なるほど」とか「そうきたか」とか「ちょっと待ってくれ」「そうなるのか」って展開が多々あったし、会話劇の秀逸さは認める(なぜ上から目線?)。しかし、同じだけアラも多かったよな。
アラの部分
第1ヴァイオリンの巻真紀役の松たか子。
結婚してたが気持ちのすれ違いで旦那・宮藤官九郎が失踪。義理の母に息子は彼女に殺されたんじゃないかと疑われる。失踪してたクドカンは何故松たか子が軽井沢で共同生活をしてることを知ってたのだろう。一応二人で暮らしてたマンションに戻った時に、近隣住民にDoughnuts Holeのチラシを渡されたことになってるが、それなら携帯に電話入れないか?
さらに松たか子は戸籍を買って、他人になりすまししてたって。映画「太陽がいっぱい」のパクリ(オマージュともいう)?
第2ヴァイオリンの別府司役の松田龍平。
この役を瑛太がやりたがってたとか、ちょい役でもいいからこのドラマにでたがってたとからしいね。
で、この松田龍平は松たか子に惚れてるんだけど、カラオケ友達の同僚が結婚すると決まったら焦るわ(寝るわ)、丸たか子に「今なら落とせると思ったか」と振られるわ、再度告白するも結局冗談だよって逃げるわ。
そんな人間が、捕まった松たか子を待てずに「解散しましょう」などと言うか?
まぁ、みんなの欠落した部分、いい加減なところが好きだという反面、残りの二人が真面目に働いてらしくない感じになってる苛立ちもあったんだろうけどさ。
あと、別荘を売却しなきゃいけない理由とか、弟との確執なんかも適当に描かれてたな。
一番無駄なシーンは、資料室かなんかに閉じ込められて、スマホの電池も切れてって言うシーン。あれっているか?
チェロの世吹すずめ役の満島ひかり
息子は松たか子に殺されたと、クドカンの母・巻鏡子役のもたいまさこにスパイを命じられ実行するも、松たか子が好きになって罪悪感にさいなまされる。
スパイは元地下アイドルの来杉有朱役・吉岡里帆に引き継がれたが、そのあたりの描写は全くなかった。どっちからアプローチしたんだ?
父にインチキ超能力少女として売り出され、バレて世間につまはじきされた過去はわかるんだが、父の死が迫っていると言ってくる親類たちの人間関係がよくわからんまま。
松たか子が出頭していなくなってから、実は料理ができるのにしていなかったことが分かるシーンがあるが、その後料理をするシーンは一切無い。
ヴィオラの家森諭高役の高橋一生
前にも書いたが美容師免許を持たない30過ぎてシャンプーしかできない人を雇う美容室は無いと思う。
Vシネマの俳優だったらしいが、そこも全然描かれていない。宝くじで6000万当たったが引き換えなかったことを後悔し、暴力妻のせいで入院してた時にクドカンと知り合ってるという強引な設定。さらに怪しい奴に付きまとわれても前菜のことをしゃべらなかったのは、息子のことを考えてのことみたいだったが、そのあたりの描写も弱い。ただ、この息子との最後のシーンはちょっと泣ける。
いろんなことにこだわりを持ってるのが、会話劇で出てくるがうざい。でもこの会話劇かなり印象に残る。特に唐揚げにレモンをかけるか(最終回では付け合わせのパセリも関わる)どうかは印象的。おかげで今居酒屋とかで友人と飲む際に唐揚げを頼むと、レモンをかけていいかどうかを聞くようになってしまったよ。
来杉有朱役の吉岡里帆
いいキャラクターだったな。
目が笑ってないって称されるくらい、狂気の役。主役の四人が、まともなダメ人間ってことが彼女のキャラクターで一層引き立つ。
だけどさ、家が貧しいのか金が欲しいのか名誉や地位が欲しいのかよくわからないキャラなのよね。淀君って学生時代に言われてた性悪女だって妹が言ってるが、そのあたりも全然描かれず、ただの欲望の赴くままに動く女にしか見えない。
真紀のヴァイオリンを盗もうとしたのも意味がわからないし、クドカンと争って2階から投げ出され、雪の地面に背中から落ちて死んだふりできるか?それに死んだふりのまま車に詰め込まれるが、すでにかなりの寒さで凍傷とかになってないか?そんな状態で死んだふり続けられるか?しかもそのあと隙をついて車奪ってプロドライバーのようにバックで細い坂道かけあがるしね。
なんていろいろ書いたが、このドラマはそんなアラはけし飛ぶくらい、面白かった。
近年稀にない「次はどうなるのか」「次週が楽しみだ」ってドラマだった。
名優たちの会話劇の心地よさ、細かな伏線、次はどう展開するのか期待、大河ドラマのように1年くらいずっとこの4人のドラマを見ていたいくらいだ。
最終話でもいろいろ伏線や見どころ、突っ込みどころがあったね。
不起訴になった松たか子が戻ってこないから、諦めかけた松田龍平を高橋一生と満島ひかりが励ますシーンに、ちょっとうるっときてしまった。
さらに週刊誌に載ってた画像からgoogleマップ(ストリートビュー)を駆使して、松たか子の居場所を割り出す。ネット住民並みの検索能力だ。
で、団地のどこに住んでるかわからない松たか子を、音楽(演奏)でおびき出そうとする。天岩戸に隠れた天照大御神をおびきだしたのも歌や踊りだったな。これがモチーフか?ただ、ドアを不躾に叩く批判者やマスコミがいるのに、平気で飛び出していく(しかも鍵もかけず)のはちょっと無理がないかい?
さりげなく、お互いを名字で呼び合っていた松田龍平と高橋一生が、「司君」「諭高さん」と名前で呼び合うようになってたな。
ハサミで切りながら食ってたのはうどんか素麺か?
コンサートのシーンで客席にいた、キャップをかぶった謎の女性は、第5話で登場した安藤輪子かと思ったが違うのか。表に出る機会を得られず裏方で働いている彼女はコスプレで演奏させられたり、リハなしとか無茶を言われ憤る四人に対しかなり厳しい意見を浴びせてたから。
このキャップの女は、ノクターンでのDoughnuts Holeの演奏を聴いて高橋一生に辛辣な手紙(自分は才能がないと自分で判断して音楽を諦めたが、あなたたちは下手で才能もないのにまだ諦めてないのかという内容)を書いて渡した女だと思うのだが。同一人物か?
吉岡里帆は外人の彼氏とコンサート聴きに来て、人生ちょろいぜと言いながら指を見せびらかすが、なぜか右手だった・・・。婚約指輪ってことなのか?
さらにいろいろ書いたが、このドラマは面白いドラマだったのよ。
そして、何と言っても椎名林檎作詞作曲のドラマ主題歌「おとなの掟」が良かった。
番組最後に松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平によるDoughnuts Holeが歌うプロモーションヴィデオのような映像も良かった。
さらに最終話では車(ツアーワゴン)の中で4人がこの曲を歌うシーンが盛り込まれてた。
この曲はドラマのテーマをそのまま反映してるし、楽曲としても最高だ。itunesでダウンロードしてしまったよ。
あぁ、終わっちまったい。
来週からつまんないな。
チーズフォンデュ食べて、スティックドミノでもやって紛らわそうか。
いやぁ面白いドラマだったなぁ。
このドラマ、視聴率はそれほど高くも低くもなかったらしいが、SNSとかではかなり賑わってたな。
観たら何かを呟きたくなるドラマ。
映画「シン・ゴジラ」と同じく、見る人の視点によって捉え方が変わるドラマだった。
深読みしたり、あれはこれと繋がってるとか、あのシーンは何々のオマージュだとか。
自分が見て感じたこと、気づいたことを語りたくなるドラマだったな。
ネットでは、脚本の坂元裕二さんをやたら誉めちぎってるが、それにはちょっと違和感があるのよね。
確かに「なるほど」とか「そうきたか」とか「ちょっと待ってくれ」「そうなるのか」って展開が多々あったし、会話劇の秀逸さは認める(なぜ上から目線?)。しかし、同じだけアラも多かったよな。
アラの部分
第1ヴァイオリンの巻真紀役の松たか子。
結婚してたが気持ちのすれ違いで旦那・宮藤官九郎が失踪。義理の母に息子は彼女に殺されたんじゃないかと疑われる。失踪してたクドカンは何故松たか子が軽井沢で共同生活をしてることを知ってたのだろう。一応二人で暮らしてたマンションに戻った時に、近隣住民にDoughnuts Holeのチラシを渡されたことになってるが、それなら携帯に電話入れないか?
さらに松たか子は戸籍を買って、他人になりすまししてたって。映画「太陽がいっぱい」のパクリ(オマージュともいう)?
第2ヴァイオリンの別府司役の松田龍平。
この役を瑛太がやりたがってたとか、ちょい役でもいいからこのドラマにでたがってたとからしいね。
で、この松田龍平は松たか子に惚れてるんだけど、カラオケ友達の同僚が結婚すると決まったら焦るわ(寝るわ)、丸たか子に「今なら落とせると思ったか」と振られるわ、再度告白するも結局冗談だよって逃げるわ。
そんな人間が、捕まった松たか子を待てずに「解散しましょう」などと言うか?
まぁ、みんなの欠落した部分、いい加減なところが好きだという反面、残りの二人が真面目に働いてらしくない感じになってる苛立ちもあったんだろうけどさ。
あと、別荘を売却しなきゃいけない理由とか、弟との確執なんかも適当に描かれてたな。
一番無駄なシーンは、資料室かなんかに閉じ込められて、スマホの電池も切れてって言うシーン。あれっているか?
チェロの世吹すずめ役の満島ひかり
息子は松たか子に殺されたと、クドカンの母・巻鏡子役のもたいまさこにスパイを命じられ実行するも、松たか子が好きになって罪悪感にさいなまされる。
スパイは元地下アイドルの来杉有朱役・吉岡里帆に引き継がれたが、そのあたりの描写は全くなかった。どっちからアプローチしたんだ?
父にインチキ超能力少女として売り出され、バレて世間につまはじきされた過去はわかるんだが、父の死が迫っていると言ってくる親類たちの人間関係がよくわからんまま。
松たか子が出頭していなくなってから、実は料理ができるのにしていなかったことが分かるシーンがあるが、その後料理をするシーンは一切無い。
ヴィオラの家森諭高役の高橋一生
前にも書いたが美容師免許を持たない30過ぎてシャンプーしかできない人を雇う美容室は無いと思う。
Vシネマの俳優だったらしいが、そこも全然描かれていない。宝くじで6000万当たったが引き換えなかったことを後悔し、暴力妻のせいで入院してた時にクドカンと知り合ってるという強引な設定。さらに怪しい奴に付きまとわれても前菜のことをしゃべらなかったのは、息子のことを考えてのことみたいだったが、そのあたりの描写も弱い。ただ、この息子との最後のシーンはちょっと泣ける。
いろんなことにこだわりを持ってるのが、会話劇で出てくるがうざい。でもこの会話劇かなり印象に残る。特に唐揚げにレモンをかけるか(最終回では付け合わせのパセリも関わる)どうかは印象的。おかげで今居酒屋とかで友人と飲む際に唐揚げを頼むと、レモンをかけていいかどうかを聞くようになってしまったよ。
来杉有朱役の吉岡里帆
いいキャラクターだったな。
目が笑ってないって称されるくらい、狂気の役。主役の四人が、まともなダメ人間ってことが彼女のキャラクターで一層引き立つ。
だけどさ、家が貧しいのか金が欲しいのか名誉や地位が欲しいのかよくわからないキャラなのよね。淀君って学生時代に言われてた性悪女だって妹が言ってるが、そのあたりも全然描かれず、ただの欲望の赴くままに動く女にしか見えない。
真紀のヴァイオリンを盗もうとしたのも意味がわからないし、クドカンと争って2階から投げ出され、雪の地面に背中から落ちて死んだふりできるか?それに死んだふりのまま車に詰め込まれるが、すでにかなりの寒さで凍傷とかになってないか?そんな状態で死んだふり続けられるか?しかもそのあと隙をついて車奪ってプロドライバーのようにバックで細い坂道かけあがるしね。
なんていろいろ書いたが、このドラマはそんなアラはけし飛ぶくらい、面白かった。
近年稀にない「次はどうなるのか」「次週が楽しみだ」ってドラマだった。
名優たちの会話劇の心地よさ、細かな伏線、次はどう展開するのか期待、大河ドラマのように1年くらいずっとこの4人のドラマを見ていたいくらいだ。
最終話でもいろいろ伏線や見どころ、突っ込みどころがあったね。
不起訴になった松たか子が戻ってこないから、諦めかけた松田龍平を高橋一生と満島ひかりが励ますシーンに、ちょっとうるっときてしまった。
さらに週刊誌に載ってた画像からgoogleマップ(ストリートビュー)を駆使して、松たか子の居場所を割り出す。ネット住民並みの検索能力だ。
で、団地のどこに住んでるかわからない松たか子を、音楽(演奏)でおびき出そうとする。天岩戸に隠れた天照大御神をおびきだしたのも歌や踊りだったな。これがモチーフか?ただ、ドアを不躾に叩く批判者やマスコミがいるのに、平気で飛び出していく(しかも鍵もかけず)のはちょっと無理がないかい?
さりげなく、お互いを名字で呼び合っていた松田龍平と高橋一生が、「司君」「諭高さん」と名前で呼び合うようになってたな。
ハサミで切りながら食ってたのはうどんか素麺か?
コンサートのシーンで客席にいた、キャップをかぶった謎の女性は、第5話で登場した安藤輪子かと思ったが違うのか。表に出る機会を得られず裏方で働いている彼女はコスプレで演奏させられたり、リハなしとか無茶を言われ憤る四人に対しかなり厳しい意見を浴びせてたから。
このキャップの女は、ノクターンでのDoughnuts Holeの演奏を聴いて高橋一生に辛辣な手紙(自分は才能がないと自分で判断して音楽を諦めたが、あなたたちは下手で才能もないのにまだ諦めてないのかという内容)を書いて渡した女だと思うのだが。同一人物か?
吉岡里帆は外人の彼氏とコンサート聴きに来て、人生ちょろいぜと言いながら指を見せびらかすが、なぜか右手だった・・・。婚約指輪ってことなのか?
さらにいろいろ書いたが、このドラマは面白いドラマだったのよ。
そして、何と言っても椎名林檎作詞作曲のドラマ主題歌「おとなの掟」が良かった。
番組最後に松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平によるDoughnuts Holeが歌うプロモーションヴィデオのような映像も良かった。
さらに最終話では車(ツアーワゴン)の中で4人がこの曲を歌うシーンが盛り込まれてた。
この曲はドラマのテーマをそのまま反映してるし、楽曲としても最高だ。itunesでダウンロードしてしまったよ。
あぁ、終わっちまったい。
来週からつまんないな。
チーズフォンデュ食べて、スティックドミノでもやって紛らわそうか。