As title であります。中国本土のマスコミは南京虫事件70周年などと騒いでいますけど、あの南京問題、歴史的にはいわゆる「犠牲者数」も含めまだちゃんとした結論が出ていないのは皆さん御存知の通り。
そうである以上、12月13日を「70周年」とするのであれば、それは日本軍が南京を占領したこと、というのが正しい態度でしょう。とすれば私の場合、日本軍が中華民国の首都を陥落せしめたことを祝う、ということになります。慶祝日ですよ。提灯行列(笑)。
実は私、「皇軍」という呼び方は嫌いなんですけど、「皇軍」とした方が中国人が喜ぶのではないかと思って、ちょっとサービスしてみました(笑)。
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今朝(12月13日)の香港主要紙電子版(速報除く)をひと回りしてみたのですが、冷たいですねえ香港の新聞は。
関連記事数が少ないのです。最大手紙『蘋果日報』をはじめ『明報』『星島日報』『東方日報』『太陽報』『香港文匯報』『大公報』と巡回したのですが、親中紙である『香港文匯報』と『大公報』をはじめ、70周年だというのに特集めいたものを組んだ新聞は皆無(私の見落としでなければ)。
関連記事を3本くらい並べてみせたのが『明報』と上記親中紙2紙くらいで、もう少しコテコテした扱いになるのかなあと期待していた私は肩透かしを喰った気分です。
香港の親中紙筆頭格である『香港文匯報』なんざ日本人研究者のコメントとして、
「中国のマスコミが日本の歴史修正主義者について報道し、中国の民衆に日本は未だに過去の侵略戦争に罪悪感を持っていないように思わせているが、これは事実に反している。戦後生まれの多くの日本人は、中国人民が60数年も前に起きた出来事をくどくどしく繰り返し非難することに飽き飽きしている」
と報じているくらいです。バランスをとっているつもりなのかも知れませんけど、ここまで踏み込んだ報道も珍しいので驚きました。親中紙だけに、政治的に注目すべき内容といってもいいでしょう。
●『香港文匯報』(2007/12/13)
http://paper.wenweipo.com/2007/12/13/CH0712130010.htm
香港の中国返還とともに露骨に親中路線へと転じた『東方日報』と『太陽報』に至っては電子版には記事が出ていませんでした。『蘋果日報』は自称体験者の追憶をブラッディに仕立てたあたり、ビジュアル重視,特にグロ写真の派手な使い方で最大手にのし上がった同紙のスタンスが不変であることを感じさせてニヤリとさせられました。
中国国内の「新華網」「人民網」など中共系メディアはこれでもかとばかりに関連記事を並べていたのですが、香港人にとっての「南京虫事件」は所詮はこの程度、ということですか。日本人を前にしたら多少民族的感情をかき立てられて、それなりの態度をとるのかも知れませんけど、基本的にはどうでもいいんですね。それがわかったことが今日の最大の収穫。
まあ予想していたことではあります。先日も紹介した配偶者の従妹で「香港型愛国主義教育」で育ったアオイちゃん(20歳・学生)との会話もそういうノリでしたから。
アオイ「ところで日本の教科書に南京大虐殺のことは出ているの?」
御家人「南京事件とでもいうべきだね。もちろん教科書には出ている。香港人が『右翼の教科書』と呼んでいる歴史教科書にもちゃんと出ているよ」
アオイ「ふーん」
御家人「ところで今月の13日(12月13日)って何の日か知ってる?」
アオイ「今月の13日?12月だよね?……えーと、わからない。何の日?」
御家人「いわゆる南京事件の日だよ。今年は70周年なんだぞー。中国人ならちゃんと覚えておかなきゃダメじゃないか」
アオイ「あーそうなんだー。知らなかったよそんなことー(笑)」
「私は香港に住んでいる中国人」
とごく当然のように言う「現在型香港人」のアオイちゃんにしてこれですから。これが最大公約数という訳ではありませんけど、上に示したように香港紙の冷淡ぶりからして、マスコミにとっては「数字のとれないニュース」、つまり販売部数増に貢献しない題材なのでしょう。
将来、アオイちゃんが親の世代になって登場してくる「未来型香港人」だとこれがどう変化するかわかりませんけどね。「私は香港人」と自己認識し、英国統治下で成人し社会に出た「むかし型香港人」がまだ多数派である現在はこういう感じなのでしょう。
この「むかし型香港人」世代は日本軍が仮に南京で30万人殺そうが50万人殺そうが、新中国が成立して以来、中共政権が殺した中国国民の数が何十万とか何百万なんてチンケな規模でないことを承知しているのです。それから1989年の天安門事件をリアルタイムで体験し、大きな衝撃を受けているということもあります。
まあそれでも念押しのつもりで配偶者、配偶者の姉、副業先の編集長、本業の仕事仲間(制作現場)の長にそれぞれ確認してみたところ、これが面白くて、意外にも判を押したように同じ答が返ってきました。
「o車~!鬼知!!」(なーんだ、そんなこと知ってる訳ないでしょ)
というものです。いや、本当に異口同音な反応だったので驚きました。やっぱりどうでもいいんだ(笑)。
重ねて強調しておくと、連中は私と本音で語り合える仲ですから、……要するに私を日本人扱いしていないところがありますから、こういう反応になったのであって、香港の日系企業で駐在員がローカルスタッフに尋ねたら別の答が返ってくるかも知れません。
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……という事情は、実は中国国内でも同じじゃないかと思います。中国人同士だと、
「知るかよそんなこと。それよりこの物価高を何とかしろボケ」
ということになっても、日本人を前にしたら、
「30万人という数は確たる根拠のあるものだ」
「歴史として教訓にすべきことだが、断じて忘れてはならない事件だ」
みたいな「政治教育」で教わった建前が出てくるかも知れません。私が中国の掲示板に乗り込むときに香港人に化ける理由もその辺にあります。「香港人」に化けていても中国本土の連中との意識差の大きさに呆然とすることが少なくないのですけど、少なくとも「日本人」ということで脊髄反射されることはないので。
前にも書きましたが、中国においては中共一党独裁政権のもと、「メディアは党と政府の代弁者たること」(「党」が「政府」の前に置かれているところがミソ)と厳格に定義されています。それでも販売競争などで記者たちは頑張っているようですけど、少なくとも「党」が、
「この記事は掲載しろ。一面トップにだ」
と通達してきたら逆らえません。日本人の感覚でいうと新聞というより機関紙・広報紙なのです。ですからメディアが大騒ぎして取り上げているニュースが中国人民の関心の高さに比例しているかといえば、そうとは限りません。
そういえば、
「昔『小日本』に散々やられた国辱をを忘れまじ=建国後の数々の想像を絶する悪政を覆い隠すための記念日」
という「国恥日」のひとつである「九・一八」についての香港人と漢人(中国本土系漢族)の意識差、それから漢人も実はどうでもよかったりすることがうかがえることを以前、紹介したことがありましたね。
●九・一八……実は有難迷惑な国恥日?(2006/09/20)
今年6月に李登輝・前台湾総統に成田空港でペットボトルを投げつけた糞青(自称愛国者の反日信者)も「九・一八」の地元である遼寧省の瀋陽市民たちが事件に対し無関心であることを憤慨していました。……それからこういうのもあります(笑)。
●「七七式尿瓶」の日はおめでたいのです。(2007/07/07)
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ともあれ今日の中国国内メディアは「70周年」関連記事をわんさか出してくるんでしょうね。もう昨日からそうでしたから。うざったいなー。
ちなみに以前にも書きましたが、日本の首相が「相手の嫌がることをする必要はない」として在任中には靖国神社を参拝しないと明言し、旗本を媚中派で固めたフフン♪なのにこれだけ派手に扱われるというのは、ひとつには70周年という節目であることによるでしょうが、基本的には、
「いわゆる『歴史問題』なるものは、中国共産党が中国人民を統治する上で欠かせないアイテムだから」
です。いわば中国の内政問題、ありていに言えば自らの過去の悪政の数々を隠し、中共一党独裁政権を維持するための絶好の手段なのです。だから胡錦涛や温家宝の靴を舐めたって意味ないですよ。
さて、今年もあと2週間ばかりを残すのみとなりました。果たしてこの間に福田訪中があるのかどうか。あるとすれば、
「70周年という節目に日本の首相が南京大虐殺記念館を見学」
というオプションがついて、「南京大虐殺・死者30万人以上」という政治スローガンが「史実」として国際社会に定着してしまうことになるでしょう。フクダのフックだならその場で河野談話クラスのコメントも発表しかねません。そもそも、
「相手が嫌がることをする必要はない」
と言う以前に、
「日本のためになることをする」
……がまず優先されるのが当たり前(靖国参拝をやれとかいうことではなく)、と考えていた私にとって現状は極めて不可解です。 あー嫌だ嫌だ。
「30万人?ちげーよ、三千億人だよ」とか
「もう三千景人でいいよ」とか書いている人を見かけます。
あちらも芸がないようで、
「もう飽きた」じゃダメでしょうか。
彼らの言う南京大虐殺での虐殺方法と満州族がシナに侵攻した際のやり方が同じなので、「自分たちが話を造っていると考えてみないのだろうか」と思ったことがあります。
正直言って数の多さを何度も叫ばれて飽きてきました。次は100万人とでも言うのでしょうか。
そろそろ賞味期限切れ?いいええ、多分黒船プロパガンダ(西欧諸国、特にウイルス中国系の多い国)に今は重点切り替えてんですよ。
ともあれ、中共の言い分そのまま言われたときには、へ~普段あれだけ政府の言うことは信用ならない口調の貴方がなんでこれは信じるの?とさらっと切り替えしましょう日本人としては。
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問題のこちらの記事ですけれど、御家人さんのブログで拝見する以前に、日本国内のメディアでも報じられていましたし、現地在住の友人の話などから「実は(中国人にとっては)おめでたい日である(あった)!」という認識を持っていました。
突如「政治力」によって、物騒な「反日デー」に変化して行くのを目の当たりにし、慄いた記憶があります
・・・でもこれだけでは御家人さんに叱られそうなので、南京にある記念館での体験を書きたいと思います。
(1)記念館は日本の新聞も欠かさずチェックしています。私が住んでいる市で右翼系団体が市民会館で映画を上映したという新聞記事が毎日新聞に出ました。その後一週間後に記念館を訪れたところ、その新聞記事が掲載された新聞が記念館で展示されておりました。
(2)記念館の中には映画館もあって、中は先生が引率してきたたくさんの小学生で埋まっておりました。もちろん上映作品は反日映画。でも子供はわいわい騒いでいただけでした。
>多分黒船プロパガンダ(西欧諸国、特にウイルス中国系の多い国)に今は重点切り替えてんですよ。
横レス失礼しますm(_ _)m
今現在白人主体の国家で「従軍慰安婦」やら「南京大虐殺」やらがホットな話題(というか、主に議会で)となっていますね。
この場合、「それは、白人による黄色人差別ではないのですか?」と慇懃な態度で質問すれば、彼らは、確実に一瞬怯むと思います。
そしておもむろに、「あなた方の国が、戦前のアジアの植民地で行った非道の数々をご紹介します・・・」とやればよいのです。顔が引きつり始めます。
さらに、「アメリカ兵が日本人女性をレイプした件・・・」、「ロシア兵が・・・」と延々と続けます。
「人種差別」を強調すると、白人さん達は弱いと思うのですよ。
http://www.enjoykorea.jp/tbbs/read.php?board_id=ttrouble&nid=348930
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