日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

あなたとつくる、希望の群馬。

「群馬県ハンセン病行政資料調査報告書」発行される 一般質問や討論で繰り返し要望

2015年04月11日 | ハンセン病
谺雄二さん(ハンセン病元患者、故人)に、やっと報告ができます。
私が県議会で強く要望してきた、「群馬県ハンセン病行政資料調査報告書」が昨年度末に発行されました。



「群馬県ハンセン病行政資料調査報告書 平成27年3月 群馬県健康福祉部保健予防課」(全79ページ)


平成24年9月定例会の反対討論で、県としてハンセン病に関する資料を発掘、整理するように要望しました。

---群馬県議会会議録より引用---

平成24年  9月 定例会-10月19日-05号

◆酒井宏明 議員

 ハンセン病問題についてですが、草津町の栗生楽泉園では、重監房、特別病室の復元が来年度いよいよ着工となります。あわせてこの間、入所者、自治会長らが県に対し、強制隔離政策など人権侵害を行ってきた歴史の検証作業や資料の発掘、整理を再三求めてきたのに遅々として進んでいません。県は、資料が見つからないと言ってきましたが、私は文書館に行って調べたところ、明治期の警察の資料などが出てきました。その気になれば見つかるのです。この問題に本気で取り組む姿勢があるのか、県の姿勢が問われます。楽泉園入所者の平均年齢は83歳を超えています。園の将来構想の具体化とともに、重監房などの負の遺産をどう後世に語り継ぎ、教訓化していくのか、国任せでなく、県としても積極的に関わるよう強く要望いたします。

---引用ここまで---


さらに、平成24年11月定例会の一般質問でも要望しました。

---群馬県議会会議録より引用---

平成24年 11月 定例会-11月30日-03号

◆酒井宏明 議員 
 
 続いて、知事に、ハンセン病問題に対する基本姿勢についてお伺いしたいと思います。

○松本耕司 議長 知事、答弁席へ。

          (大澤正明知事 登壇)

◆酒井宏明 議員 この間、ハンセン病療養所栗生楽泉園の入所者の自治会が無らい県運動、つまり、戦前ハンセン病患者を見つけ出し、療養所に隔離し、根絶やしにしようという政策を検証するための委員会の設置や資料の収集・保存・活用について、繰り返し申し入れ、求め続けてきましたが、全然進んでおりません。県はあまりにも非協力的だと言わざるを得ません。私は何度か県立文書館に行って調べましたが、断片的ではありますが、資料が出てきました。県は本気で探す気があるのか、疑問に思います。まさに県の姿勢が問われるというふうに思います。ハンセン病問題の検証作業を含め、全面解決に向けて、県として楽泉園の将来構想の実現や検証委員会の設置、資料の収集・保存などに具体的に関わるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

◎大澤正明 知事 私も栗生楽泉園に行きまして、入居された方々が、我々では言い尽くせないほど大変な耐え難い苦しみを強いられてきたと思っております。県としても、平成21年4月のハンセン病問題の解決の促進に関する法律の中で、地方公共団体の責務について定められていることから、今後ともこの法律の趣旨を踏まえて、しっかりと取り組んでいきたいと思っておりますし、私も楽泉園に行って、入居者から要望があった聞き取り集の作成の発行に当たって、県としてもしっかり応援しようということで、応援してきた経緯もあります。
 ただ、強制隔離政策についての検証については、国における検証会議で既に検証がなされているという認識であります。なお、歴史的な資料の収集・保存等については、これまでも取り組んできたわけでありますけれども、今後もできる範囲でやっていきたいと考えております。

◆酒井宏明 議員 ぜひ積極的に関わっていただきたいと思います。2014年5月にハンセン病市民学会が、群馬で7年ぶりに開催される予定です。重監房の復元の直後でもあり、また、ハンセン病問題基本法施行5周年という節目の年に当たります。入所者の怒りや苦しみ、悲しみに寄り添い、基本法の完全実施に向けた取り組みが求められております。ぜひとも積極的な関わりをよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

---引用ここまで---

ハンセン病問題は、私のライフワークでもあります。
これからも、この問題には深く関わっていきたいと考えています。
最後になりましたが、報告書の作成にご尽力いただいた皆様に、心より感謝申し上げます。



「ハンセン病患者 強制隔離 実態に光 県が調査報告書 政策関与示す資料まとめる」上毛新聞2015.4.11(土)