「フェリオス」は,1988年にナムコから発売されたアーケード用縦スクロールシューティングゲーム。ストーリーはギリシャ神話をベースにしていて,デュポン(ギリシャ神話に登場する怪物たちの王)に捕らわれしまった王女アルテミスを,騎士であるアポロンがペガサスに乗って助けに行く・・・という物語が描かれています。アーケード版は,システム2基板の拡大・縮小機能を駆使した,なめらかな「奥行き・高さ」の表現が売りでした。また,ステージ間に王女アルテミスが「拷問」を受けるデモが挿入されていて,ゲーセンでプレイする際は少なからず人目を気にした事を覚えています(笑)。メガドライブ版は,ナムコットレーベルからのメガドラ参入第1弾として1990年7月に発売されました。
ペガサスに乗ったアポロンを操作し,剣から撃ち出されるショットで攻撃します。ショットボタンを一定時間押しっぱなしにしてから離すことで強力なショットを放つ事が可能。また,ゲーム中に出現するアイテムを取得する事で剣先にオプション(残像?)を2つまで付ける事ができます。オプションからもそれぞれショットが撃ち出されますが,オプション自体に攻撃力はありません。自機であるアポロンは,ダメージ制+残機制となっていて,敵や敵弾と接触した場合はライフゲージが減少し,ゲージがなくなるとミスになります。背景などの障害物に激突した場合は,残りライフに関わらず残機が減るシステムです。
メガドライブ単体では拡大・縮小機能がないので,システム2基板のゲームを移植するのはちょっと無理があっただろうと思いましたが,拡大・縮小の演出部分を大胆にカット(笑)し,ゲームとしてスムースに遊べるようかなり頑張って作られていると思います。アルテミスの拷問デモが大幅にパワーダウンしているので,当時「それ」を目的に購入した人はだいぶがっかりしたんじゃないでしょうかね(笑)。その他にも細かい制限事項,変更事項はいくつかありますが,下位機種への移植版としては及第点な出来ではないかなと。ひとつ気になるのは,本作が「ジェネシス版をそのまま日本版として発売」したものであること。パッケージやマニュアルは日本語ですが,ゲーム内はすべて英語のまま。せっかく各ステージのバックストーリーを見る事ができるモードが備わっているのに,全部英語表記のままでは日本人にはちょっとツラいですよね・・・。
自分が大好きだった秋葉原の「ゲームハリウッド」にて「Framemeister」のデモでずっと動いていたのがメガドラ版「フェリオス」でした。それを眺めながら,メガドラ向けナムコットシリーズはいずれ集めてやろうと思っていましたが,もたもたしているうちにだいぶ集めづらい世の中になってしまった気がします。メガドラ関係の次なる目標は「ナムコットシリーズ」制覇ですね。
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