つぶやき日記

四季のうつろいから

バジル

2017-06-04 12:28:18 | Weblog

今年もベランダのバジルの勢いが止まらない。ラタトゥイユなど料理には勿論のこと、トマトと新玉ねぎのサラダに彩を添えてくれる。2人では消費しきれないので、友達にもらってもらう。

トーン・テレヘン著、長山さき訳「ハリネズミの願い」を読んだ。書店に行くのが好きで目当ての本を手に取り、横を見たら帯に「2017本屋大賞翻訳小説部門受賞」と書かれたこの本が目に入った。思わず買ってしまったが、著者がどんな人かも知らず、内容もわからなかった。著者はオランダの作家、詩人で家庭医であると知ったのは、家に帰って本書を読みだしてから。

「ハリネズミは自分の体のハリにコンプレックスを抱くと同時に、そのハリこそが自分という存在の根源であり、誇りであると感じている」訳者あとがきから

そんなハリネズミが「キミたちみんなを招待します」とすべての動物に招待状を出そうとするが、次々訪れる動物の訪問を想定して、結局招待状は誰にも出さない。谷川俊太郎さんの「21世紀のイソップ」というのがよくわかる。誰にもある弱さと強さをハリネズミが再認識させてくれた。読み終わってなんだか切ない。いつまでも心に残るメッセージが詰まっている。


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