深井動物病院からのお知らせ

堺市・深井駅近くの動物病院『深井動物病院』からのお知らせのブログです

古くて新しい「マダニ」のはなし。

2013年03月19日 | 病気や治療について
先にマダニ媒介のヒトの新しいウイルス感染症の話をしましたが、
犬にとってのマダニの危険性は「バベシア症」によって以前から知られています。
念のため、「バベシア症」についてお話しします。

「マダニ」媒介によってバベシアと呼ばれる住血原虫が感染することで発症します。
バベシアが赤血球表面に付着し直接壊したり、感染赤血球を体の免疫力が異物と認識して
破壊することで、重篤な貧血を引き起こし死に至ります。
マダニが活発に動く春と秋に多く見られます。
行楽の季節で、犬と一緒に野山へ出かけた際にマダニ寄生を受け発症するケースが一般的ですが、
泉北ニュータウンや狭山、和泉などの地域によっては、近所の公園に散歩に行っただけで
マダニ寄生の危険性があり
油断できません。

マダニ媒介による感染症予防には、マダニ駆除(寄生予防)が重要です。
そのためにはマダニ駆除剤を定期的に投与することが最も効果的です。
当院では動物用医薬品である「フロントラインプラス」の使用をお勧めします。
医薬品ですので、獣医師の指示に従って、正しく使用することが肝要です。
詳しくは来院の際に丁寧に御説明いたします。
4月になったら、ノミ・マダニ予防を始めましょう。


   赤血球表面に感染したバベシア。洋梨状で一対で多くみられます。


   ホームセンターやペットショップで販売しているのは「医薬部外品」でマダニへの効果は?
   「動物用医薬品」は獣医師の指示のもと、正しく投与しましょう。