教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

学力テスト結果、大阪の3市教委が公表の本当の意味

2008-09-19 07:51:20 | 授業
☆すばらしい。「学力テスト結果、大阪の3市教委が公表へ 堺、東大阪、箕面
(9月19日6時50分配信 産経新聞)」によると、


大阪府の堺、東大阪、箕面の3市教育委員会は18日、全国学力テストの結果を公表することを決めた。このうち堺と箕面市教委は結果を公表、堺市の平均正答率は小学校が府の平均を若干上回り、中学校は下回り、いずれも全国平均を下回った。箕面市は小中ともに大阪、全国を上回った。両市教委ともにホームページなどで詳細を公表する。

☆賛否両論はいろいろあるが、最も大事な話は、生徒一人ひとりの成績結果の個人表の活用。今回の公開は、ただ公開では終わらない。

☆生徒一人ひとりにアドバイスをしていくという動きにつながる。ところが、今回の全国学力テストは、曲がりなりにもPISA型。思考力についてアドバイスしなければ、意味がない。もちろん、現場は、まず基本のA問題をできるようにしようで終わるかもしれない。

☆しかし、やがては、思考力を要するB問題をどうするかアドバイスしなければならない状況が訪れる。この時点で、公立学校における教育の質の市場の原理がやっと動き始める。

☆しかも、思考力のアドバイスは、今までのような総括的アセスメントでは役に立たない。子ども自身が、学習プランを自ら試行錯誤しながら組み立てられる学びの力を評価する形成的アセスメントの導入が必要になる。今まで、現場では手間がかかるといって、拒まれてきた評価方法だ。

☆ここにクオリティ・コミュニケーションが成立するシステムが登場する。一人一人対応するのは、先生方はしんどいが、ICT導入でそれはうまくいく。この導入によって、日本のIT産業は潤う。日本経済の土台が教育の質によってささえられる。

☆そうなれば、全国学力テストの質も改善される。このテストは学習指導要領が反映しているから、今度は学習指導要領の質が改善されねばならないということになる。

☆現状の日本政治経済の負のスパイラルを反転させるのは、学力向上ではなく、教育の質向上。21世紀は知識産業の時代であり、教育の時代であると言われて久しいが、そのときがやっときた。大阪負の奈落からの脱出!3市教委は、3年後に大きな評価を得るだろう。

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