GHzモノの中古PCが数千円で売られるようになった今となっては、どうも無駄なあがきのような気もしますが。
職場で使われているCompaq deskpro EC 6533C/10/CDS。
Celeron533MHz、Mendocinoコアです。
(カタログはこちらの「Deskpro ECシリーズ(2000年5月)」にあります)
大手企業ならとっくにゴミ。
さすがにウチの職場でも「ちょっと遅い…」という声が聞こえてきました。
しかし世間の"好景気"が実感できない今、もう少し生き長らえてもらわねばなりません。
メモリ増設(128→256MB)、OS(Windows2000)の軽量化みたいな事はやっていましたが、それ以上のパワーを得るにはCPUを交換してみたい。
が普通に考えるとMendocinoはPPGA、で533MHz以上に速くしようと思うとCoppermineのFC-PGAになるわけで、残念ながら交換はできないはず。
それでも何か抜け道はないか?と、いつもの通りネットを漁ってみると。
「PPGAとFCPGAは違うからダメなものはダメ」
とする意見もある一方で
「BIOSが載せ換えるCPUに対応してれば大丈夫かも」
とか、
「同時期のラインナップ上位機が対応していれば可能性あり」
とか。
上位機が対応、という条件なら、上述のリンク先にあるカタログでは上位機がPen3-650MHz、どちらもIntel810Eチップなので、ひょっとするとひょっとするかも?
しかし
「Compaqの某機種はCPU載せ換えで認識するのに、コア電圧が2.0Vしか対応できないのでダメだった」
とするサイトもあったりして。
変換下駄、なんて言葉も思い浮かびますが、冒頭で書いたように数千円も投資するなら買い換えた方が安いのでこれはボツ。
…まぁダメモトで試してみましょう。
てなわけで何故か手元にあるPen3-550Eを安易に挿し、マザーボード上のスイッチをFSB100MHzに設定して電源ON。
(設定は基板に書いてあります)
…なんと一発起動でBIOSが
「PentiumIII 550MHz」
と認識しているではないですか。
なんだ大丈夫なんじゃん。
とWindowsをいじり始めるといきなりフリーズ。
再起動しても同様に、少し時間が経つとフリーズ。
何でBIOSが認識し、かつWindows上でもその手の(CPU情報を得る)ソフトできちんと表示されるのに止まってしまうのか?
残念ながらそのコア電圧情報を得る方法が分からないもので
「やっぱり電圧が高すぎてダメなのかも」
という推測で思考停止せざるを得ません。
とりあえず元に戻して、忙しさにかまけ忘れようとしていたところ、偶然
「AMI BIOS(この機種はBIOSがAMI製)には色々と隠し設定があり、それを表示させるツールがある」…
との情報を得まして。
メーカーが親切で隠した設定ですが、それをあえて表示できれば何らかの道が開けてくるかも知れません。
それにはここにある"amibcp.exe"を使うそうです。
とりあえずこれを確保した上で、BIOSデータとしてHPのサポートサイトから"sp18070.exe"を入手。
まずはsp18070.exeでもってBIOSアップデート用のFDを作る。
そしてFD内のautoexec.batを見ると
echo ROMのアップデートを開始します。
pause
echo ROM イメージ展開中...
a:bintools.exe %ramd% > nul
echo.
clrcmos.exe
flash821 vc6131.rom /a+ /e /-r /g
という記述がありました。
それでbintools.exeを適当な場所にコピーして実行するといくつかファイルが展開され、BIOSのデータらしきvc6131.romが出てきました。
ここでamibcp.exeを実行、vc6131.romを読み込んでみます。
vc6131.romのある場所をフルパスで入力する必要があります。
幸い特にエラーもなく読み込み完了。
とりあえず
「Configure SETUP Data」
を見ると、確かに見覚えのない項目がいっぱい並んでいて、それらは
Active=No
となっています。
さっそく関連のありそうな項目を片っ端から
Active=Yes
に変更。
もっとも、スリム筐体ゆえ入れようのないスレーブIDEの設定とかは表示させても仕方ありませんが…
それと
「Configure SETUP Client Item」
で、例えば
「Advanced Chipset Setup」
とか
「Hardware Monitor Setup」
等が
Supervisor
となっていますが、それだと起動時の画面に出てこないようでこれらを
Both
としたり。
このデータを保存して本体に書き込むわけですが、またbintools.exeに統合するなんてワザは持っていませんので、安易にAutoexec.batを修正して一度展開されたvc6131.romを新しいファイルで上書き後に書き込むようにしてみます。
で、BIOS書き換えして起動。
おお!項目が圧倒的に増えている。
FSBやメモリのレイテンシ等の設定もBIOSからできるようになってます。
電圧設定は残念ながらできず、状態表示のみ。
元のCPUが入っている状態でコア電圧は2.05Vと表示されています。
それではCPUを換装して再起動。
そうしたら…コア電圧はちゃんと下がって1.65Vになっているではないですか。
BIOSの改変は、電圧に関しては単に状態表示できるようにしただけのはずなので、
つまり元々換装すれば電圧も自動調節されるようになっていたと思われます。
ならば何故フリーズしたのか?
原因は何のことはない。
PPGAの方がコンマ何ミリか厚さがあるので、FC-PGAに換えるとヒートシンクの足元のフチが高すぎてコアに接していなかったという単純馬鹿。
他のヒートシンクに換えてテストしたらば、至極快調に動作を始めました。
この後気を良くして、せっかくFSBが変えられるのだからとオーバークロックにも挑戦。
FSB133MHz(Mem100MHz)では起動すらせず、CMOSクリアする羽目に。
しかし114MHzでは大丈夫でした。
superΠの1677万桁計算という負荷を掛けてみても全く問題なし。
というわけで、ただいまPen3-550を627MHzとして使用中。
ただ業務用PCをオーバークロックするというのもいかがなものか…
それに現状ではベンチマークテストをしても高々1割少々の性能アップに過ぎず、体感上ももっさり感が多少改善された程度。
果たしてどのあたりのCPUまで載せられるのか?
ダメな場合は何か対応策があるのか?
…あくまでカネをかけずに改善すべき事項ということで、当面はこのまま様子を見る事になりそうですが。
(いくら貧乏でも数千円ならとっとと買い換えろって…)
職場で使われているCompaq deskpro EC 6533C/10/CDS。
Celeron533MHz、Mendocinoコアです。
(カタログはこちらの「Deskpro ECシリーズ(2000年5月)」にあります)
大手企業ならとっくにゴミ。
さすがにウチの職場でも「ちょっと遅い…」という声が聞こえてきました。
しかし世間の"好景気"が実感できない今、もう少し生き長らえてもらわねばなりません。
メモリ増設(128→256MB)、OS(Windows2000)の軽量化みたいな事はやっていましたが、それ以上のパワーを得るにはCPUを交換してみたい。
が普通に考えるとMendocinoはPPGA、で533MHz以上に速くしようと思うとCoppermineのFC-PGAになるわけで、残念ながら交換はできないはず。
それでも何か抜け道はないか?と、いつもの通りネットを漁ってみると。
「PPGAとFCPGAは違うからダメなものはダメ」
とする意見もある一方で
「BIOSが載せ換えるCPUに対応してれば大丈夫かも」
とか、
「同時期のラインナップ上位機が対応していれば可能性あり」
とか。
上位機が対応、という条件なら、上述のリンク先にあるカタログでは上位機がPen3-650MHz、どちらもIntel810Eチップなので、ひょっとするとひょっとするかも?
しかし
「Compaqの某機種はCPU載せ換えで認識するのに、コア電圧が2.0Vしか対応できないのでダメだった」
とするサイトもあったりして。
変換下駄、なんて言葉も思い浮かびますが、冒頭で書いたように数千円も投資するなら買い換えた方が安いのでこれはボツ。
…まぁダメモトで試してみましょう。
てなわけで何故か手元にあるPen3-550Eを安易に挿し、マザーボード上のスイッチをFSB100MHzに設定して電源ON。
(設定は基板に書いてあります)
…なんと一発起動でBIOSが
「PentiumIII 550MHz」
と認識しているではないですか。
なんだ大丈夫なんじゃん。
とWindowsをいじり始めるといきなりフリーズ。
再起動しても同様に、少し時間が経つとフリーズ。
何でBIOSが認識し、かつWindows上でもその手の(CPU情報を得る)ソフトできちんと表示されるのに止まってしまうのか?
残念ながらそのコア電圧情報を得る方法が分からないもので
「やっぱり電圧が高すぎてダメなのかも」
という推測で思考停止せざるを得ません。
とりあえず元に戻して、忙しさにかまけ忘れようとしていたところ、偶然
「AMI BIOS(この機種はBIOSがAMI製)には色々と隠し設定があり、それを表示させるツールがある」…
との情報を得まして。
メーカーが親切で隠した設定ですが、それをあえて表示できれば何らかの道が開けてくるかも知れません。
それにはここにある"amibcp.exe"を使うそうです。
とりあえずこれを確保した上で、BIOSデータとしてHPのサポートサイトから"sp18070.exe"を入手。
まずはsp18070.exeでもってBIOSアップデート用のFDを作る。
そしてFD内のautoexec.batを見ると
echo ROMのアップデートを開始します。
pause
echo ROM イメージ展開中...
a:bintools.exe %ramd% > nul
echo.
clrcmos.exe
flash821 vc6131.rom /a+ /e /-r /g
という記述がありました。
それでbintools.exeを適当な場所にコピーして実行するといくつかファイルが展開され、BIOSのデータらしきvc6131.romが出てきました。
ここでamibcp.exeを実行、vc6131.romを読み込んでみます。
vc6131.romのある場所をフルパスで入力する必要があります。
幸い特にエラーもなく読み込み完了。
とりあえず
「Configure SETUP Data」
を見ると、確かに見覚えのない項目がいっぱい並んでいて、それらは
Active=No
となっています。
さっそく関連のありそうな項目を片っ端から
Active=Yes
に変更。
もっとも、スリム筐体ゆえ入れようのないスレーブIDEの設定とかは表示させても仕方ありませんが…
それと
「Configure SETUP Client Item」
で、例えば
「Advanced Chipset Setup」
とか
「Hardware Monitor Setup」
等が
Supervisor
となっていますが、それだと起動時の画面に出てこないようでこれらを
Both
としたり。
このデータを保存して本体に書き込むわけですが、またbintools.exeに統合するなんてワザは持っていませんので、安易にAutoexec.batを修正して一度展開されたvc6131.romを新しいファイルで上書き後に書き込むようにしてみます。
で、BIOS書き換えして起動。
おお!項目が圧倒的に増えている。
FSBやメモリのレイテンシ等の設定もBIOSからできるようになってます。
電圧設定は残念ながらできず、状態表示のみ。
元のCPUが入っている状態でコア電圧は2.05Vと表示されています。
それではCPUを換装して再起動。
そうしたら…コア電圧はちゃんと下がって1.65Vになっているではないですか。
BIOSの改変は、電圧に関しては単に状態表示できるようにしただけのはずなので、
つまり元々換装すれば電圧も自動調節されるようになっていたと思われます。
ならば何故フリーズしたのか?
原因は何のことはない。
PPGAの方がコンマ何ミリか厚さがあるので、FC-PGAに換えるとヒートシンクの足元のフチが高すぎてコアに接していなかったという単純馬鹿。
他のヒートシンクに換えてテストしたらば、至極快調に動作を始めました。
この後気を良くして、せっかくFSBが変えられるのだからとオーバークロックにも挑戦。
FSB133MHz(Mem100MHz)では起動すらせず、CMOSクリアする羽目に。
しかし114MHzでは大丈夫でした。
superΠの1677万桁計算という負荷を掛けてみても全く問題なし。
というわけで、ただいまPen3-550を627MHzとして使用中。
ただ業務用PCをオーバークロックするというのもいかがなものか…
それに現状ではベンチマークテストをしても高々1割少々の性能アップに過ぎず、体感上ももっさり感が多少改善された程度。
果たしてどのあたりのCPUまで載せられるのか?
ダメな場合は何か対応策があるのか?
…あくまでカネをかけずに改善すべき事項ということで、当面はこのまま様子を見る事になりそうですが。
(いくら貧乏でも数千円ならとっとと買い換えろって…)