良いコンディションのもとで練習の成果を出してもらいたいと思いつつ、年間いくつもある大会では、天候による影響を受ける大会はどうしても出てくる。
昨日の大会はグランドに溜まった水を抜くなどして、少し開始時間を遅らせ開催。泥濘みの残るグランドに加え、一日中吹き荒れた強風と砂塵の中、プレーにも影響があったはず。その中には、勝敗に大きくつながったミスも見受けられた。
『偉大なプレーはたったひとつのあることをいつも心がけていたことから生まれていた』
昨年の今頃、書店で見つけたカープの菊池選手の著書。私はその中の「あるページの記述」が、もっとも読者に伝えたい&読者も一番知りたい内容ではないかと感じている。野球の魅力、スポーツの魅力につながる表現がとても興味深い。その「あるページの記述」を私はいつも携帯している。
✨以下「あるページの記述」
最初にファンの皆さんが一番気になっていると思う守備について述べていきたい。
ただ、正直なところ、まだまだ守備を語れる立場ではないと思っている。だから、ここでは今の自分が考えていること、等身大の「感覚」について書いていきたい。
まず、守備の際に最も大切にしていることは「最後まで追う」ということ。僕はこれができるかできないかの見極めをはっきりさせている。その見極めこそが、皆さんに驚いてもらえるようなプレーにつながっているのだと思う。(自分では全部同じプレーだと思っている)。
最後まで追う。そして、抜けてから初めて諦める。そうしないと絶対に悔いが残る。さらにピッチャーにも申し訳ない。
自分の中で「捕れる」と思った打球は絶対に諦めない。いわゆる“自分のテリトリー”に入った打球は、とにかく追うことを心がける。逆に、完全なヒットの打球は追わないと決めている。
だから、「これ、どうかな?」と迷ったりする打球がない。常に追うか追わないかの二択。これは中途半端をなくすためだ。
昨シーズン(2014年)も右左関係なく、テリトリーに引っかかる打球は追ってきた。これは試合のダイジェストなどを見ていただければよくわかると思う。「追う」回数が多ければ当然、守備機会は多くなる。結果、捕って投げる動作も増える。これらをミスなく行なえば捕殺になる。
捕殺の記録を更新することができたのも、積み重ねの結果。まさに技術だけでなく、最後まで追うことがあの記録につながったのだと考えている。
最後まで追っていると、何かの拍子でポーンとボールが跳ねるかもしれない。その軌道が自分のテリトリーに入ってくれば、アウトにできる。そうしたアウトの可能性が想定できるのであれば追うべきだ。
「捕れたかもしれない」という機会はなるべく少なくしたい。この後悔だけは守備をやっていて最も味わいたくないものだ。
追えると判断したものは最後まで諦めずに追う。これを積み重ねれば自然と守備はうまくなり、誰でも成長できると思う。逆に言うと、守備が上手くなりたいのであれば、どんどんボールを追って守備機会を増やさなければダメだ。
「最後までボールを追う」は、僕の守備において最も優先するポイントだ。
以上「あるページの記述」✨
「最後までボールを追う」
もっともっと鞆グランドでそういうシーンが増えてほしい。
そしてミスでくやしい思いをしている選手は、次はこのような気持ちでプレーする姿を見せてほしい。
鞆グランドは福山の学童野球選手全員の成長の場だから。