シュリーマン:黄金と偽りのトロイ 2021-03-16 | essay 世界はなんと長い間、このシュリーマンという人物に騙されつづけてきたことか。彼の自伝「古代への情熱」が出版されて100余年、当時もいまも、知識人が読むべき代表的古典として推奨されつづけているのだが、岩波文庫に収録されているこの本を初めて読んだのは、まだ中学生のころであった。以来、ハインリッヒ・シュリーマンは憧れのヒーローであり、「古代への情熱」は愛蔵の一冊として大切にしてきた。ホメロスの物語、なか . . . 本文を読む