Haste not, Rest not

二度と返ってこない今の自分の気持ちを積み重ねる部屋。

古巣。

2017-06-15 23:23:13 | 仕事
1歳半健診の前に、
古巣に顔を出してきました。
駅を降りて、センターまで歩く間、
わりと長い距離を毎日歩いていたんだな、とか。
きっと考え事ばかりしていたから短く感じていたのかな、とか。
駅を降りてから、息苦しさはやっぱりあって、
あー、私はまだあの日々を卒業できていないんだ、と再確認したり。

事務所には、前の前のセンターで1ヶ月だけご一緒した事務さんと、
オープンから一緒に働いていたナースさんのふたり。
私の知っている利用者さまや職員はもうほとんど残っていなくて、
残っている利用者さまの状態も変わってしまっていたりで、
あのころ20名弱だった利用者さまの数は、
今は45人まで増えていて、
フロアには、スペースいっぱいに利用者さまがいらして、
私の知らない職員さんたちが、バタバタと忙しそうに動き回っていて、
あー、フロアに顔出せる感じじゃないわ、という。
驚いたり、切なくなったり、フクザツな気持ちにもなったけれど、
あのままそこにいたら、
きっと娘に出会うことはできなかったから。
自分の立ち位置を、再認識できたような気持ち。
ナースさんにも、正社員っていうのはデカいから、
どこで働いても労働環境的に一緒なら、
遠くても今のところがいいと思うよ、って言ってもらったり。
自分で思ってるだけじゃなくて、
ひとからも言ってもらえると、納得できる。

今の職場で働かせてもらっているのはとてもありがたくて、
でもその分申し訳なくて。
職場のスタッフのお疲れやイライラを目の当たりにするとよけい。
でも、今の場所が自分にとってはベストで、
後ろめたさを感じながらでも、
娘のために、母はしがみつくつもり。
気持ちは毎日のように揺れるけれど。
古巣が背中を押してくれた。





あの日々には戻れないし、戻りたくもないけれど。
辛いことの方が圧倒的に多かったはずの日々なのに、
どうして、過去になったというただそれだけで、
キラキラ輝き出すのだろう。

でも、過去だからこそ、変わらないまま、箱にしまっておける。
このことは、江國さんが、教えてくれた。

「すぎたことはみんな箱のなかに入ってしまうから、絶対になくす心配がないの。
すてきでしょう?」
(江國香織 「神様のボート」)

本当に、そうだったらいい。
でも、忘れたくないのに、どんどん、忘れてしまう。
事実は変わらなくても、記憶は薄れていく。

本当に悲しいのは、忘れてしまったことさえ、忘れてしまうこと。
取り返すとっかかりさえ、失ってしまうこと。
それは、今のこの生活もそう。
忘れたくないと思えることは、
それだけ今が幸せで大切な証拠で、
とてもありがたいことなのだけれど。
よくばりですね〜。

この世で

2017-06-15 00:05:30 | マタニティ・育児
無条件に自分を必要としてくれる存在って、
我が子ぐらいなんだよねー、
とふと思う。

お迎えの時、教室の向かいの部屋で持ち帰りのオムツをまとめてから教室に入ると、
持ち帰るタオルを手に持ち、
こちらを見てニコニコ笑顔でスタンバイしている娘。
教室の窓からオムツの部屋に入る私を見て、
ママ〜!と大喜びだったとのこと。
ママが来るとすっごいニコニコだね〜、と先生。
こういうのが、たまらなくかわいいのです。

私を必要としてくれる存在。
その存在が
私を強くしてくれていて。
幸せにしてくれていて。
今立てているのは、その存在のおかげで。
こうなると、むしろ必要としているのは、私の方。

あー、世間のいう、我が子はかわいいよ、って、
こういうことなのか、って、毎日思ってる。