エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

飼育員最後の日の出来事

2024年03月27日 | 鹿公園
3/26 飼育員最終日の出来事

★ シルバーを振り返る・・・
2020年12月に定年退職。その約10日後にシルバー人材センターに登録した。
そして、初仕事は12/17の「除雪」だった。新年を迎え2021年3月末で除雪期間は終了。
この期間で8回の出動要請があり小銭を稼いだ。そして、4月からキャンプ場スタッフにも登録
し、オープン前からシフトに組まれ従事する事に。また、草刈り隊にも登録していて5月から草
刈りの要請もあった。しかし、キャンプ場の出番と重なる事が多くなかなか参加出来なかったの
で、シーズン途中で登録を解除していた。キャンプ場は10月末で終了するので、11月からの
収入源が絶たれる。12月から再び除雪はあるものの収入は僅かしか期待出来ない。
そんな中見付けたのが「鹿の飼育員」だった。この仕事がシルバーで請け負っている事を知った
のは、21年の10月の事。どんな方がどのように作業をされているのか気になって直接現場を
訪ねた。すると作業員は2人で交代制。月平均15日間の出勤になる。3年目になると言うKさ
んに色々お話を聞いてふと疑問点が浮かび、即聞いて見た。「もしどちらかが病気やケガなどで
長期休業になった場合はどうなるんですか?」と聞く。「多分一人出っ放し・・だろうね」とな
らば3人に増えれば、平均10日の出勤に減るが突然の欠勤があっても対応出来るのでは?と更
に聞くと「なるほど~」と納得してくれた。もう一人のシルバーさんは高齢の方だったが、元獣
医さんで3人体制に賛成してくれた。
早々シルバー人材のセンター長に3人体制のご相談。OKとなる。
11月末に見習いをして12月から正式のメンバーとして鹿の飼育員となった流れである。

約2年4ヶ月間続いた飼育員だった。


★ 最後の珍事件・・・
25日心配していた№.4 の鹿は、少し元気になったようで耳も立っていた。座ってばかりではな
く群れに混じって歩いていたので安堵する。でも以前のやんちゃ坊主さはまだ戻っていないので
「要観察」は必要かと思った。
こうした鹿の変化、時には死亡する事例は毎年1件~2件は発生しているので「珍事件」とは呼
ばないが、取り敢えずこの事象は引き継ぐことにした。

次は「狸の珍事件」
昨日退社時間を理由に申し訳ないが、侵入した狸を部屋に隔離したまま帰宅したが、今日来ると
部屋にあった布袋の上でまるまって寝ていた。よく見るとまだ子狸のようだ。
さて、いつもの仕事をする前にこの侵入者を外に出さなければならない。取り敢えず玄関と動物
部屋の戸を開けて外への通路を確保しておく。ドアをゆっくり開けて、寝ている狸を起し開いて
いるドアの方へ追い込む。良い感じで動いてくれた。そして、部屋から出た。
しかし、今度は部屋の前に置いてあった除雪機のオーガ (らせん状の回転刃) の中に潜り込み出て
来ない。仕方ないので、エンジンを掛けて除雪機を管理棟の外に出す事にした。これで一応侵入
者を出す事が出来たので、あとは勝手に出ることを期待して仕事を始める事にした。

だが、オーガの中で喘ぐ狸の声が鹿にも聞こえていてその異常さに反応する。鹿はフェンスの網
に近づき狸に注視する。エサを給餌しても狸が気になってすぐには食べない。なので再び除雪機
を動かし管理棟の裏に移動した。そしてもう一度ゆっくり観察するとオーガの中で絡まるように
潜り込んでしまってて、後ろ足が引っ掛かって出れないようだった。最後の手段は、直接狸を手
で捕まえて引っ張るしかないと思った。でも近づくと口を開けて鋭い歯を剝き出すので要注意だ。  
タオルで顔を覆い噛まれないように顔全体を両手で捕まえて引っ張って見た。少し体が外に出た
が、足がまだ絡んでいたので、足を持ち上げる。そしてまた顔を掴んで引っ張るとようやく外に
出た。でもそこから動かない。触って見るとガリガリに痩せていて元気も無い。緊張から解き放
された安心感なのか目を瞑って寝ている様にも見えた。除雪機を戻し、しばらく様子を見る事に。
その間残している仕事を終わらせた。4~50分後に来ると居なかった。これで珍事件は終了。



除雪機のオーガに潜り込んだ子狸さんに難儀させられた・・・


ようやく外に出す事が出来たが、ちょっと弱っていて動けず・・・

★ お疲れ様山歩・・・
鹿の飼育員が最後の日と言っても、いつもと変わらぬ時間が過ぎて終了した。
ただ、私物の整理をして引き継ぐものはノートに記し管理棟を後にする。その時、Fさんが来た。
№.4 の事も気になっていたからとも言っていたが、最終日の事も知っていて「お疲れ様でした」と
声を掛けてくれた。ちょっと嬉しかったね・・。ありがとう。

安平山山歩。チーヤンが登山口で待っていた。今日もランニングで来ている。
「お疲れ様でした」と言ってくれてこちらも嬉しかった・・。まだ、最後と言う実感は湧かないが
完全に切れる訳では無いので、これからも別な方向から応援したいと思っている。

今日の安平山もいつものように淡々と登り、まだ冷たい北風を受けながら山頂に立った。鮮明に見
える「夕張岳」の写真を1枚だけ撮り、下山するが、今日は日高の「幌尻岳」と「戸蔦別岳」も見
る事が出来た。





3/26 今日の夕張岳はすっきりと見えた。昨日雪解けが進んで見えたが、間違いだった・・・


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