エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

帯広岳(1089m)&上滝山(1331m)

2020年02月29日 | 山紀行 (日高山系)
ブログ開設前の山行記を編集しました・・・
帯広岳(1089m)  上滝山(1331m)
日高縦走計画が失敗したサブ山行で初登頂
■ 山 行 日    2007年4月15日(日)  日帰り
■ ル ー ト    北東尾根ルート 往復
■ メ ン バ ー     夫婦登山 №14
■ 登 山 形 態     スノーシュー
■ 地 形 図    1/25000地形図  「上美生」
■ 三角点・点名   一等三角点 点名「面別山 オマペツヤマ」
■ コースタイム   登り 2時間55分  下り 1時間25分
<登り>
06:55     登山口出発
07:58     C580林道終点
09:50     帯広岳頂上

<下り>
10:05     下山開始
10:40     C580
11:30     登山口



ルート図

★ プロローグ・・・
ブログ開設前の2007年4月の記録を編集したものです。
今は超マイナーな山になっているようなので、興味のある方は是非挑戦して欲しいと思
い編集する事にしました。

当初の計画は、日高ナメワッカ岳(1800m) までの縦走だった。しかし、前日から低気圧
の影響で十勝方面に大雪を降らせ登山口へ向かう戸蔦別林道の途中で敢え無く敗退する
事になった。こうした事を想定してサブ計画も幾つか用意していてその一つが帯広岳で
私たちにとっては未踏の1000m超峰でもあり、サブと言っても新鮮に挑戦する気持
ちはナメワッカと変わらなかった。

ベースキャンプは、新嵐山荘のP帯・・・
計画中止からサブに切換えてピラトコミ山と帯広岳の登山口を確認するために走り回っ
た。最後は本日の宿泊場所を巡ってチーヤンとの相談となるが、「先ずは温泉でしょ」
と意見が一致していつもの芽室町上美生の「新嵐山荘」に向かった。到着したのは15
時30分頃。のんびりと湯を楽しみ掻いてもいない汗を流した(笑)
外は小雪模様・・。明日の山行を考えるとここの駐車場で車中泊するのが一番便利だな
ぁと思いフロントにお願いしたら快く了解してくれた。・・・そうと決まれば、いつも
は余り出来ない風呂上がりの一杯が可能となり、チーヤンの念願でもあった生ビールを
レストラン・コロポックルで頂く事にした。グイグイと飲み干すビールはクラシックで
ひとときの異色な夜を楽しんだ。精算時に頂いた割引券に次回生ビール1杯250円と
あった・・・。


【4月15日(日)】
★ 帯広岳 1089m・・・
帯広岳は、帯広市の西側にあり十勝幌尻岳手前に位置する1000m級の山である。
地形図にも載っている東側の登山道はすでに廃道化若しくはなくなっていると言う事だ
が、詳細は不明である。今回は、北側の尾根を利用する。駐車場から道道55号線に出
て伏美岳登山口と書かれた案内標識に従い右折し舗装された道路を進む。地形図上の「
西伏美橋」出合から約1.2㎞手前の標高点285m地点が登山口となる。すぐ東側に
美生川支流に架かる「柏橋」と名が付いた橋があるので確認出来る。新嵐山荘からほん
の15分で着いた。駐車スペースは無く、道路脇か僅かな除雪跡のスペースに駐車する
しかないが、今回はたまたま道路脇に一台分のスペースで除雪してあり利用させて頂い
た。(昨日の偵察時ツアー山行をしていたと思われるパーティーの車が停めてあった場所
で、トレースもハッキリ残っていた)



登山口から少し林道を登ると土砂採取場がありその先に帯広岳を望む

6:55出発。
雪も止んで時折朝陽と青空が顔を出しきた。風も無く絶好のスタートとなった。アイテ
ムはスノーシュー。普段余り使わないので訓練も兼ねての使用だった。新雪にくっきり
深々と残る昨日のツアートレースが何よりも有難かったが、知床での教訓を思い出し、
自分たちの進むべき方向を見失わないように注意も忘れなかった。しかし、もしトレー
スが無ければ迷いそうな不明瞭な雑木林が土砂採取場の奥にありここはトレースを当て
にして進んでしまった・・。そこを通過するとトドマツの植樹林の中に明瞭な林道が一
直線に現れ、木々に新雪をまとって爽やかな登行の始まりにしてくれた。

地形図上の林道は土砂採取場 (土場) を過ぎた407m標高点付近で途切れているが、実
際にはその後も立派な林道が続き西側から延びる林道と480m付近で合流し580m
付近まで続いているようだった。ここまで約1時間比較的平坦な林道歩きだったが、こ
こからは松やダケカンバの混成する樹林帯の登りとなり、方向を定めながらもついトレ
ースのお世話になる始末だ。
650m付近から斜度が増し尾根が顕著になるも密林であるため、もしトレースが無く
悪天なら不安になるところだ。新雪はフカフカなパウダーで急斜面はスノーシューでも
ずり落ちるほどだった。



林道から見た帯広岳・・・


土砂採取場の奥に続く林道はトドマツ林の中にあった・・・


標高750m付近から上美生の街を背に登る

9:50 雪の舞う帯広岳頂上に到着する。
鬱蒼とした松の樹林帯の中の頂上で展望はまったく望めなかった。
10人ほどのパーティーなら満員になるほど狭い頂上だが、頂上標識だけはデカくて立
派なものだった。それにしてもここの頂は周りが樹林帯であることから、せっかく苦労
して登っても眺望も楽しめず達成感も沸いて来ない。証拠写真を撮って早々に下山する。

登山道が荒廃している原因の一つが「望めぬ頂上からの眺望・・・」なのでは?と山に
は申し訳ないが、つい言いたくなった。

下山は、早い。急斜面でもフカフカのパウダーなら滑るように降りて行ける。転んでも
パフゥーと真綿のように深雪に埋まるだけで痛くないから思い切って降りられる。スノ
ーシュー訓練もこれでバッチリだわ・・・。
下山途中、700m付近のルート上にテントを発見。何やら賑やかな話声が聞こえてい
たので声を掛けて見た。熟年組の男女7名のパーティーが酒盛りして休んでいた。「も
うここが頂上で良いんだよ!」と楽しそうだった・・。



頂上直下の松の葉に付いた雪の結晶


初登頂 07.04.15 帯広岳(1089m)頂上にて


昔は立派な登山道もあったというが、今は廃道になってこの標識だけ残る残念な山だ

11:30 登山口到着。
小雪が降ったり止んだりの天候だったが、先ずはサブ山行の一つが登頂出来て満足の下
山だった。今日は汗を掻いたので再び新嵐山荘で風呂に入る事にした。
・・・と言うより、昨日から今日もここで一泊するつもりだったのだ。


※ 4/16 上滝山はこちら⇒ 「上滝山」