エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

鬼首山 (641m)

2008年02月20日 | 山紀行 (増毛・夕張・芦別)
※ブログ開設前の山行記録を編集更新しました・・
夕張岳伝説の山・・・ 鬼 首 山 (641m)
(疲労困憊した昨日の雲知来内岳を癒す散歩のつもりが・・)

■ 山 行 日  2008年2月20日(水)    日帰り
■ ル ー ト   紅葉山初ヶ台~南東尾根 往復
■ メ ン バ ー  夫婦登山 №9
■ 登 山 形 態  山スキー
■ 地 形 図  1/25000地形図  「紅葉山」
■ コースタイム  登り 3時間20分  下り 1時間55分
<登り>
初ヶ台出発 9:45---東斜面取付 10:40---尾根上 11:28---鬼首山 13:05

<下り>
鬼首山 13:25---尾根の端 14:15---林道出合 14:45---登山口 15:20


★ ここは、散歩のつもりが・・・

 昨日(2/19)は、10時間におよぶ雲知来内岳のリベンジに疲労困憊し泊まりの予定を切上げて帰宅
する・・という情けない決断をしてしまった。

予定では、同じ北日高の「糠平山」だったがここも長い林道のラッセルや少し複雑な地形、そして寒い
車中泊・・・なんて、苦しい言い訳をして暖かい我家の布団を選んでしまうエバだった。チーヤンには、
必ず糠平山の再計画をする事で了解を得たが、内心申し訳ない気持ちで一杯だ。
帰路の車内では、明日も天気が良いのでどこか「近くの山」には行きたいね。と二人の話は早く以前か
ら気になっていた夕張・紅葉山の「鬼首山」を候補に上げての帰宅だった。

この山は、夕張岳と関わる伝説の山・・と聞いているがその詳しい内容はまだ不明のままだ。
(必ず調べてみます)
地形図だけ見ると標高も低く途中まで林道もあって簡単に、そして散歩がてら登れる手軽な山だと高
をくくっての出発だった。


★ 自宅から30分で登山口・・・

 8:55 いつに無くのんびりと遅い出発。今日は地元の気になる山の散策だ。
 9:20 紅葉山市街の入口となる国道274号線の瑞穂橋を渡ってすぐに左折し、JRのアンダーパスを
くぐって 9:25 登山口となる初ヶ台地区の木工場地帯に入る。登山口はすぐに分かったが駐車する
場所がないので止む無く路上駐車をして準備を始めた。



登山口となる紅葉山初ヶ台地区の木工場近く
 
 9:45 出発。
すでに林道にはしっかりとしたスノーシューのトレースがあり「これは迷わずに登れるぞ・・」と期待する。

最初のカーブで林道脇に神社の赤い鳥居があったが半分は雪に埋まっていた。

少し進んで大きく右カーブになるところからトド松の人工林の中に林道があり薄暗く落葉した松葉が
散乱する中を歩く。徐々に高度を上げつつ人工林を抜ける頃突然トレースが消えた。登山口からまだ
400mほどのところだ。何故ここで引き返しているのか判らないが仕方なく新たなトレースを自分たちが
つけていくしかなかった。ラッセルは軽く苦労することは無かったが、今後はルートハンティングが必要
となり地形図とコンパスをにらめっこしながら尾根への取り付き点を模索した。
林道はしっかりしていて夏なら車も通行可能な幅があったが途中2箇所崩壊している箇所があり終点
までの通行は不可だ。道中、林道の右手(北側)は、緩やかな傾斜ながら人工林(トドマツ)の密集地帯
で、左手は急な斜面と松やダケカンバの密林となっていた。見上げると木々の隙間から尾根らしき稜線
は見えるが登るには苦労しそうで取り付けない。地形図と現地での対照で取り付き点は、尾根まで比
較的緩斜面の多い標高約320m付近で地形図上の林道終点から250m手前から微かな作業道痕を見つ
けここから登ることにした。幸いにして密林の中の作業道痕を辿るとその奥には自然林と人工林の境目
があり疎林となっていて尾根の取り付きまでスムーズ来れた。(10:40)尾根までの標高差は70~80m
でジグを切りながら慎重に登ると意外と簡単に尾根上に出た。(11:28)
 


ラッキーなスノーシューのトレースを辿る・・・


赤い鳥居の神社か?


とど松の人工林の中を歩く・・・



 尾根上はほとんど高低差も無く平坦な稜線で歩き易かった。
景色も所々若木が邪魔をするが眼下の沼ノ沢の街や夕張岳、芦別岳も展望出来るビューポイントは
多い。頂上まではおよそ1.8キロあったが546mピーク手前から作業道痕を見つけ稜線の左下(南西側)を
約350m続いていて楽をした。しかし、そのすぐ先の稜線二股を過ぎてひと登りしたピークで一時唖然とし
てしまった。稜線がプッツリと無くなりその先により高い山が聳えていたからだ。地形図をよく見ると稜
線上では繋がっていたが痩せ尾根となり30m下って60m登りその山こそ鬼首山とわかった。

もう目の前に頂上があるのに単純に平坦な尾根を辿れば頂上・・と思い込んでいただけにちょっとショッ
クだった。エバは、昨日の後遺症か稜線に出てから右足の付け根付近に痛みがあり足を前に出す時力
が入らなかった。だから僅かな高低差ではあったがこの痩せ尾根の登下降をスキーを履いたままでは
行けないと思いすぐにデポしてツボ足を選択したが、元気快調のチーヤンには理解出来なかった判断
かも知れなかった。しかし、チーヤンもスキーをデポし雪の余り付いていない稜線を下りすぐコルに着く。
雪庇の張り出しに注意しながらもツボ足では深雪にはまり難儀したがチーヤンにリードしてもらい何とか
登頂を果たした。(13:05)

 散歩とか散策とか軽く言って考えていた山なのに、登りでは3時間20分も掛かってしまいその域を
超えた山だったと反省する。
 頂上には鉄板で作った頂上標識があり、もしかしたら夏道もあるのかな?と思った。また赤い標識
テープは、登ってきた反対側の北尾根を辿っているようであり最短距離は沼ノ沢三部地区からの登路
にもあると考えた。
 まずは、元気快調のチーヤンと感謝を込めていつもの握手をし山頂コーラで喉越し良く登頂の喜び
を噛み締める。くもり空も風は弱く20分の長居をしてしまった。下りは早くトレースを滑って辿り
快適だった。尾根の登り口から斜面の途中でシールを外しわずかながらスキーを楽しむ。
林道に出てからもほとんど登り返しが無く最後まで滑って下山出来たので、結果楽しい山行になった。

チーヤンは林道だけでももう一度来たいナァと気に入ったようだ。



稜線から夕張岳を望む・・・


平坦で顕著な尾根は歩き易かった・・・


正面前方に見えるのが「鬼首山」


頂上直下急斜度の東尾根を登る


鉄板に穴を開けて作った標識・・・


登り3時間20分は立派な登山・・甘かった散歩ルートの登頂です。


※この投稿は、2012年12月09日 カテゴリー「日記」から投稿した関連の山行記です。