加山到のハマッ子雑貨飯店

おもちゃ箱をひっくり返したような楽しい雰囲気が伝われば嬉しいなっと。08年11月6日開店!

キング・ボクサー/大逆転

2020-08-09 | ドラゴン

7月12日付の読売新聞に出ていた映画「キング・ボクサー/大逆転」(1972年・香港)の記事

へぇ~、今どきこんな記事が出るんだねぇ~とプチ感激 本作品は1973年8月に公開されたブルース・リーの「燃えよドラゴン」よりも数カ月早く公開された、全米初の香港映画だそうです。アメリカ人にとって初めて出くわしたカンフー映画はブルース・リーではなかったんですね。 次々と繰り出されるカンフーアクション、欧米とはひと味もふた味も違うオリエンタルアクションが受けて大ヒットしたとのこと。でもって、手元にあるDVDを久しぶりに見返しました

主演はロー・リエ(羅烈) その強面から悪役を演じる事が多かった俳優ですが、この作品では師匠を敬い、仲間を慕い、恋人を思い、道場を守り抜くヒーローを演じています。

利権やらメンツやらをめぐって強引にその地域を支配下に置こうとする悪徳武闘道場を、師匠や仲間を失いながらも耐えて忍んで修行をしてラストには打ち勝つといった、いわゆる復讐劇です。その修行の結果得たのが”赤く光る両掌”

両手をかざして精神集中すると手が赤くなるんですよ この時にかかる効果音/BGMが「鬼警部アイアンサイド」の、あのサイレン音のような「キュ~ウィ~ン キュ~ウィ~ン」というイントロ。瞬間パクリです(笑) しかも、本編のオープニングタイトルもこのフレーズから始まりますから、アイアンサイドや日本の深夜枠で放送されていた「ウイークエンダー」よりも先に「キング・ボクサー」を知っていたら、こちらがサウンドの本家と思うでしょうね。

 

時代設定はいつなんでしょう?悪役に日本人空手家が出てくるので、ブルース・リーの「ドラゴン怒りの鉄拳」同様に先の戦時中という事でしょう。「怒りの鉄拳」と言えば、ブルース演じるチェンの師匠役だったティエン・フォン(田豊)が、本作では悪徳道場の卑劣な道場主として登場していました。善であれ悪であれ、その重厚感は演ずるティエンの最大の持ち味ですね

かたや、善側の道場主を演じていたのは・・・ファン・ミェン(房勉)

どうしても、日本の歌手であり俳優でもある小坂一也に似ているんですよねぇ。

ほら、ね?

個人的に胸キュンとなったのはこちらの女優 ワン・ジンフォン(王金鳳) 主役のロー・リエには故郷に残した恋人がいるのですが、修行に来た町で悪漢に傷を負わされた時に、何かと面倒を見てくれた歌うたいの芸人役。可愛らしいんですぅ~

ブルース・リー登場以前の香港映画界、しいては香港カンフーアクション映画を盛り上げていた映画会社「ショウ・ブラザース」。最も勢いがあった1960年代の流れを、まだまだ継承していた華やかな時代の作品なのでしょう。出演者は生き生きと感じますし、茶屋や武闘道場のセットもかなり広く凝っていたり、思わず「ここに行ってみたい!」と思った作品でもあります。

 

コメント
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