超級龍熱

香港功夫映画と共に

最悪な酒場の最悪な結末!キティ・グリーン監督作品『ロイヤルホテル』7月公開!

2024-05-10 10:12:22 | 作品レビュー
さて、一昨日は都内某所でキティ・グリーン監督、ジュリア・ガーナー&ジェシカ・ヘンウィック主演『ロイヤルホテル』(22)を試写で観て来ました。

カナダからオーストラリアに旅行にやって来たハンナ(ジュリア・ガーナー)とリブ(ジェシカ・ヘンウィック)の2人は若い女性の親友同士。
お金に困り始めた2人はワーキングホリデーとして古びたパブに滞在しバーテンダーとして働く事に。ところがこの荒野のド真ん中の炭鉱町にあるパブ「ロイヤルホテル」は店長は飲んだくれのオヤジで、毎夜パブに飲みに来る炭鉱夫の男たちもハンナやリブをギラついた目で見つめ、絶えず卑猥な言葉を浴びせて来る最悪な職場だった。
それでもリブは炭鉱夫の男たちとそれなりに打ち解け上手くやっていくものの、ナイーブで傷付きやすいハンナはパブの常連客の中年男ドリーと喧嘩になった事で恨みを買い、パブのカウンターに毒蛇の死骸の入った瓶を置かれ、その蛇瓶に「ハンナ」と書かれるという、身も凍るような嫌がらせを受ける。
こうして精神的に追い込まれていくハンナ☓炭鉱夫たちの緊張感が日に日に高まっていく。
やがて下品で冷徹な炭鉱夫の中でも自分たちに優しいと思っていた男たちの身勝手で荒々しい素顔を見たハンナとリブは、遂に怒髪天を衝き、キレていく・・!!

近年、独身女性が海外旅行に赴いた際の様々な危険性が叫ばれる中、砂漠の炭鉱町にある寂れたパブという野蛮で、危険で、粗暴な閉ざされた世界に放り込まれた2人の若い女性が体験する悪夢を描く本作『ロイヤルホテル』。
女性に対する悍ましいセクシャルハラスメント、あるいは職場での横暴なパワーハラスメント以前に女性は自分たちに対して一切の敬意を払わず、ひたすら欲望に塗れ侮辱を繰り返す男とは決して理解し合えないし、また理解しようとはしない。それを痛感させられた作品でした。

この『ロイヤルホテル』は7月26日から新宿武蔵野館他にてロードショー公開との事です。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「龍熱チャンネル」更新!ジ... | トップ | 龍熱の昭和プロレス放談86 猪... »
最新の画像もっと見る