るるの徒然

気持ちの赴くままに、つらつらと。

布マスク

2020-04-20 | 趣味
もはやブームと言っても良いほど、布マスク作りが盛んですね。

私も、家族や親戚が必要としているので先月から作り始めました。



裁縫は好きで週に一度は針を握るほどの私ですが、正直言って、マスク騒動が起きてもすぐに布マスクを作る気にはなりませんでした。
理由はいくつかあります。

洗う手間がかかる。
気持ち良く使うには洗った後でアイロンがけも必要。
布は使い捨てマスクよりも目が粗いので、性能的に使い捨てマスクに劣る可能性が高い。

そもそも、昔は布マスクが主流だったのが現在は使い捨てにとって変わった理由は、上記の事項ですよね。
だからマスク不足が解消すれば布マスクはあっという間に下火になる、つまりは、布マスクが必要なのはごくわずかな期間に過ぎないと私は考えていました。
短期間しか使わないであろうものにわざわざ手間暇をかけるのは、将来のゴミを作っているようなもの。
そういう気がして無駄だなって思っていたのです。

ところがところが。
マスク不足は長期化し詐欺や不良品が続出(以前よりもマスクを着けると顔が痒いとか吹き出物が出るという書き込みをよく見かけるようになった気がするのですが。。)、なおかつ使い捨てマスクはネット上で以前の10倍もの高値がついています。
使い捨てマスクが買えるようになったとしても高値でかつ、以前より質の悪いものを掴まされる可能性がけっこう高いという事実に対抗するには、品質と値段が釣り合うまで(以前のような状態に戻るまで)は自分で作ったものを使うほうがまだマシな品質であり、結果的に低価格でもあるだろうという考えに至りました。

自作するにあたり、様々な質の布やゴムや形を試しました。
ネットでは様々なマスクの作り方が載っています。
ただ、それを見てもどの形が自分に合っているのか、使いやすいのかって、わからないんですよね。

長いことブログを放置してきた私が久々に日記を書いた理由はここにあります。

布マスク作りもブームで紹介記事や動画が乱立しすぎて、しかも皆が手探り状態。
自作マスクを販売する会社では販売すればすぐ完売し、ハンドメイド品も売りに出せば即決レベルだとか。
いい品、悪い品(使いやすいかどうか)の見極めができずに皆、世の中のマスク不足感から人々が飛びついている感じがするのですね。
正直、この風潮に疑問を感じます。

私は現状を、布マスクバブルだなあと思っております。

購入した人は是非、使用感をどこかのSNSに載せてほしいです。
そうすることで本当に良いもの、使いやすいものが作られていくことでしょう。

*   *   *

以下は、私の布マスク作りや実際の使用において思ったことです。


・使い捨てマスクよりサイズ感が重要。

使い捨ての不織布マスクは大人用と子供用程度のざっくりしたサイズ分けですが、布マスクは作ってみて初めてわかったことですが、洋服のようにサイズがある程度あっていないと窮屈とか使いにくさを感じやすいです。
男性用と女性用を同じサイズで作ったら、女性にピッタリサイズだと男性は見るからに窮屈そうなのです。
男性に合わせたら女性はブカブカ。
安倍首相の布マスクが「サイズが合ってない」「小さい」という報道や意見があちこちで見受けられましたが、従来の白い布マスクって大小などがなくワンサイズでしたから、これは当然と言えるのかもしれません。

作る際は、まずひとつ試しに作ってみて、それを身に付けて基準にし、自分のサイズはこれより大きいとか小さいとか判断して2枚目3枚目で自分に合ったものを作り、使いやすいものにしていくと良いです。
これは、市販布マスクを購入の際にも役立つと思います。
自分に合うサイズが何センチなのか、何センチで小さい(窮屈)と感じるのかを知っておけば、買う際に商品の寸法を見ればある程度判断できるからです。
靴を買うのと少し似ていますね。

マスクが小さいと感じる時、縦が小さいのか横幅が小さいのかわからないこともあると思います。
まずマスクを着けた状態で鏡を見て、あごや鼻がしっかり覆われているか確認してみてください。
どちらかが出ているようなら縦が短い可能性が高いです。
どちらも出ていないのに、なんか使いにくい、窮屈だというときは、横幅が足りないか、ゴムが短い可能性が高いです。
長時間身に付けると顔にゴム跡がつくとか耳の後ろが痛くなる時はおそらくゴムがきついか短いのが原因。
maskをつけて話していると徐々に下がってきてしまうならゴムがゆるいか長すぎる。
それ以外はマスクの横幅が狭いことを疑ってみましょう。


・おすすめは小池都知事や玉置デニー沖縄県知事のマスクの形。

マスクの形、色々作ってみたのですが。

真っ平らな、古くからある布マスクの形、


昔からある真っ平は人間の顔の凹凸に対応していないので、鼻が潰される感じがする、口元が潰されて苦しい、などの事が生じやすいです。
これを解消するためには、少し大きめサイズに作ったり(1~2センチ大きいだけでもかなり変わります)、使い捨てマスクのように鼻にフィットする芯材を入れたり、柔らかめの生地を使ったりする必要があります。
柔らかく薄いタイプのガーゼ・ハンカチを使ったマスクは、この形でも大丈夫。
サイズに注意して作ればOKです。

このタイプの利点は、作るのが簡単なこと。
手縫いでもできますよ!


使い捨てマスクと同じ、蛇腹プリーツの形。


こちらは初期に3枚作ったのみでその後は作っていません。
理由は、蛇腹を作るのが他のマスクに比べてかなり手間、蛇腹のぶん脇の布地が厚くなり縫うのも大変で、洗濯もこの脇部分が乾きにくい、プリーツは洗濯するごとにアイロンをあてないとかっこ悪い、など、私にとってはデメリットが大きかったです。

3枚しか作ってないので断定はできませんが、この形はおそらく、使い捨てマスクと同じで使う人の顔のサイズをあまり気にしなくてもいいのではないか?と感じています。それがメリットかもしれません。
だから不織布使い捨てではこの形が主流なのかもしれませんね。


最近のマスク作り動画で良く見る舟のような形(何て呼べばいいのかしら?正式名称は知らず。)


口周りに他の形より大きな空間ができるので、息苦しさが少ないです。
それと、他の形は鼻にフィットするようにワイヤーを入れていますが、これはそれがなくても高さがあるので大丈夫。

この形の欠点は、アイロンがかけにくい形態であること。
ある程度表生地にハリがあるものを使うことがポイントかも。
私の場合この形は、表は普通の綿生地、裏にはガーゼや晒しなどの柔らかめ素材を使いました。
表うら両方とも柔らかい布を使うとアイロンがけも大変だし、舟型が保たれない(=結果使いにくい)のでは?と思っています。


お勧めは現在一般に作られている布マスクの形。使い捨てでは立体型マスクと呼ばれる形ですね。
小池都知事や玉置デニー沖縄県知事が使用している形。
これが使った結果最も使いやすいです。


手ぬぐいで作っても、ガーゼ生地で作っても、普通の綿生地を表にしても、見た目も使い心地も良く、
真ん中から二つに折ってアイロンをかければ簡単、蛇腹プリーツのような布の重なりが少ないので洗濯時の乾きも良いです。
舟形よりは口元の空間が少ないですが、程々に空間はあるので、布が口に張り付く感じや息苦しさはまったくありません。

このタイプの欠点は、作るのが面倒なこと。
曲線を縫わなければいけないので縫物初心者にはちょっと手が出しにくいですよね。

それと、サイズが感が最も重要な形であるように思います。
ひとつ作って試着してサイズ感を確かめて、顔にあった良いサイズのものを作ってください。

私が作った感じでは、
女性用マスクの型紙を等倍(100%)とすると、男性用は110%、子供用(幼稚園~小学校低学年)が90%くらいがサイズの目安になりました。
型紙を縮小拡大コピーで調整して作ると簡単で良いと思います。

型紙はたくさんの場所で無料公開されているのでお好きなものを。
「マスク 型紙 無料」検索でいくらでも出てきます。

私は、nunokoto fabricさんの無料の立体マスク型紙を使って作っています。
いくつか試した立体マスク作りの中では、一番作りやすいと感じました。


・マスクゴムについて

ゴムを買うのは諦めなければならないほどに一般では品薄で、手芸用ゴムは勿論、代用品になりそうな髪の毛用ゴム、帽子用ゴムもことごとく品切れの現在。

家にあった髪の毛用ゴム


ゴム製の延び縮みする靴紐


ストッキングの輪切り


毛糸で編む等試しましたが、ストッキングの輪切りが圧倒的に付け心地が良いです。
本当に痛くなりませんし、パッと見、ストッキングと気付かれたことはまだ一度もありません。

欠点は、マスクゴムと言えば白を連想する人が多いと思いますが白ストッキングは現在ほとんど世の中一般には使われていない希少品なので、簡単に安価で手に入る黒を使うことになるという点ですかね
好みの色を選びたいなら、靴下専門店のカラータイツ、もしくは、ユニクロのヒートテックも代用ゴムとして使えます(ちょっとお高いゴムになっちゃいますが)。

これは好みの範疇かもしれないけれど、ストッキングでゴムを作る時、サポートタイプといわれる種類のストッキングを使う、50~80デニールの厚さを使うと、よく伸び縮みするゴムができます。
ゆるっとしたフィット感が好きな方は、それより薄手のものや、ソフトサポートタイプのストッキングを使うと付け心地は優しくなります。
参考まで。
男性や、女性でもストッキングに詳しくない方は、靴下売り場の店員さんに「マスクゴム作るためのストッキングを探してるんだけど」って言えば布マスクブームなこのご時世ではどこでもちゃんと教えてくれますから、気軽に聞いてみて下さい^^

ストッキングゴムの作り方はもう既に広く世に出回っているので割愛。
「マスクゴム 代用 ストッキング」で検索してみて下さいね。


・適した布

布マスク=ガーゼ、が主流ですが、
今、色々な服飾メーカーが様々な素材で作っておられるように、
通気性が良い素材であれば何でもマスクになります。
口元にあててみて、息苦しくない素材ならなんでもマスクにできます。
表布と、内側に当てるガーゼや晒などの布を重ねて口元に当ててみましょう。


ただし注意事項はあります。
ニット地などの延び縮みする素材は、初心者だとたいへん縫いにくい布です。
裁縫に自信のない方は、ガーゼ、晒、手ぬぐい、綿など、比較的扱いやすい素材から始めると良いのではないでしょうか。

あと、洗濯やアイロンなど、使用後メンテナンスを考えて布を選んでください。
これは市販品を購入する時にも言えます。

シルク素材のマスクも売られていると聞きますが、シルクは生地が柔らかくシワになりやすいはず。
肌が弱い人には素晴らしく良い一品ですが、洗濯やアイロンを考えると手間が嫌いな人にはお勧めできません。
デニム生地のマスクはカッコ良くて人気だそうですが、厚地のデニム生地だとすると夏には使いにくいですよね。
薄手のデニムで作られた通気性の良いマスクを選んでください。

これから夏に向け暑くなるのです。
そんな時期にマスクというのは、正直言って不適な品物です。

春は春向き、夏は夏向きのマスク、では、マスク不足を逆手に取った、布マスクビジネスになるかもしれません。
私はそういう便乗商法っぽいのがなんか嫌なんですよね。
でも、そうなりそうな予感がするのです。




コロナ禍で個人事業者や医療関係者とてつもなく大変なことになっていますが、一般市民だって様々な生活用品が品薄になったり値上がりしたりとそれなりに影響を受け、大変な状況下です。

まだ日の浅い布マスクブームに踊らされずに、無駄や損が少しでも減りますように。
市販品を買っている人も、いざとなれば作れる程度の知識が持てますように。


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