続 ターボの薩摩ぶらり日記

ー俳句と写真の相乗効果をめざしてー 

レイヤードルック

2016年09月30日 | 日記

29日、谷山中央で撮影した画像に、グラデーションレイヤーにより在庫写真を重ねた。

    十二色全部重ねて虹いびつ          篤

七色ではあきたらなくて、レタッチソフトにより五色加えたところ、まがまがしい虹になってしまったのだろうか。
過ぎたるは及ばざるごとし。

芋の露

2016年09月29日 | 日記

里芋の葉の露に朝日が差し込んでいた。
画像は28日、谷山中央で撮影。

    芋の露連山影を正しうす          蛇笏

連山は作者の故郷の八ヶ岳と解釈。富士と月見草のように、八ヶ岳と露はよく似合いそうだ。

猫の記憶

2016年09月28日 | 日記

猫が寺の境内で一心不乱に自分のからだを舐めていた。
画像は26日、谷山中央で撮影。

    舐め減りし舌もあらむや冬の猫          道夫

猫が自分の身を舐めるのは、産まれたとき母猫に舐めてもらった名残りという説があるが、猫は乳児体験を憶えているのだろうか。

彼岸通り

2016年09月27日 | 日記

拙宅から徒歩数分の目抜き通りの両側に、彼岸花が咲いているのにはびっくりした。家人は毎年咲いているという。
毎年、この花が咲くころになると、初開花を撮ろうと右往左往しているので、灯台下暗しと嘯いてはおれない。
画像は26日、谷山中央で撮影。

    惚兆す母お彼岸は知ってをり          蔦生

目抜き通りの彼岸花は、以前見たことがあるような、ないような気がするが、記憶をしぼり出そうとしても忘却の
彼方に消えている。

写真今昔

2016年09月26日 | 日記

会場は暗かったがフラッシュ、三脚を遠慮しなければならないのでHDRで撮った。
白とび、黒べたを解消するするために露出別に数枚の写真を撮り、一枚に合成するHDR手法は、難しく資金もかかるので
敬遠してきたが、昨春購入したカメラにその機能が備わっていた。
ダイアルでセットしてシャッターを押すだけ。拍子がぬけるほど操作は簡単だが、マニュアルには小さく記載されている
ので、これまで気がつかなかった。
画像は20日、かごしま水族館で撮影。

    あたたかや旅の写真を整理して          啓太

写真を整理するのに、CDからクラウドサービスに切り替えた。カメラメーカーがリサイズしなくても、無料でいくらでも預かってくれるので二口契約した。


手造りの文旦漬け

2016年09月23日 | 日記

家人が漬けた台風の落としものの文旦は、白っぽかった中皮が砂糖を加えていくうちに、蜜柑色よりも
濃い文旦色になってきた。
画像は22日写す。

    惜春の舌にほろりと砂糖菓子          としこ

手造りの文旦漬けを試食してみると、舌触りはふわふわとして頼りないが、砂糖をふんだんに漬けこん
だのにほろ苦く、まあまあの風味だった。

移り気の黒蝶

2016年09月22日 | 日記

揚羽を求めて永田川をさかのぼって折り返して間もなく、紅白の彼岸花が乱れ咲き、ナガサキアゲハ
かモンキアゲハだろうか、あちこちの花をすこしずつ吸蜜していた。
画像は17日写す。

    移り気の黒蝶彼岸花乱る           ターボ

蝶が移り気というテーマは、堀口大学の訳詩集「月下の一群」で読んだ気がするが、引越しのとき処
分したので、いまは確かめようがない。もったいないことをした。

絣揚羽

2016年09月21日 | 日記

ナミアゲハの画像は17日、中山で撮影。
ナミの漢字は並。もっとも一般的な揚羽という意味で名づけれれたという。

    伊予絣始祖の像より縞揚羽          羽公

シマアゲハはアゲハの分類では見あたらないので、作者の造語と思う。
並揚羽では値段の安いどんぶり物のイメージがあって、表現を避けたのだろうか。
伊予絣は知らないが、縞模様の揚羽に似ているにちがいない。



台風の落としもの

2016年09月20日 | 日記

20日早朝、ゴミ置き場まで行くと、道路いっぱい文旦の実が転がっていた。
夜来の台風16号が対面の民家の庭木から落としたのだった。
ひとつ拾って戻ろうとすると、あるじが現れて、笑って、まだ食べられませんよといった。
笑顔は拾得承諾のしるし解釈して、もうひとつもらった。
写真にするときは、大きさの目安にするためふつうの蜜柑を添えた。

    手造りの文旦漬をお茶受けに          容子

あるじから、まだ食べられないと宣告を受けた文旦をあえて二顆も収拾したのは、撮影する以外に、
文旦漬けにしょうという魂胆からだった。
だれが考案したのか、中皮を利用して砂糖に漬けたスイーツが薩摩の名物になっており、家庭でも
食べたあとの残骸を利用して造っている。甘味と苦味が混ぜあって、独特の風味があるが、しかし、
家人は熟してないとすると、むつかしそうだと首をかしげた。

    付記


収拾した文旦を剥いた家人は、果実は酸っぱくて美味にはほど遠いが、漬けものにしてみるといった。

アゲハ・ファッションショー

2016年09月18日 | 日記
    


画像は左がタテハ科のツマグロヒョウモンだろうか。ヒョウモンの漢字は豹紋。
この揚羽は吸蜜時にゆっくりと翅を開閉、リバーシブルウエアのファッションショーを披露する。

右の画像はクロアゲハ♂と思う。光線によって黒とはいえない色調になる。
一時代まえ、ある化繊メーカーが蓮の葉にヒントを得て、水滴をはじく雨衣や傘の素材を開発したが、
クロアゲハを参考にブラックフォーマルができないものだろうか。
最近、冠婚葬祭に縁遠くなり、世情に疎くなっているので、すでに完成しているかもしれないが。
画像はともに17日、滝ノ下で写した。

    秋の蝶模様を見せて止りけり          渚男

その通りだった。


狐のカミソリに

2016年09月18日 | 日記

秋晴。揚羽を求めて,永田川沿いの道を遡った。
クロアゲハらしい蝶が花粉にまみれながら、むさぼるように狐のカミソリを吸蜜していた。
秋の蝶に多くみられるように翅がかなり傷んでいたが、プライドがたかいのか逆八の字型
に強く張っていた。
画像は17日撮影。

    風の百合雌蕊受粉のよろこびを          麦南

蝶が受粉を媒介する花を蝶媒花というそうだが、その代表格が百合と、狐のカミソリを含む
曼珠沙華。鳥媒花にくらべるときわめて少ないそうだ。

番猫

2016年09月17日 | 日記

玄関わきのボックスのうえ、くさりに繋がれているのは犬だと思った。
眼つきがするどいので、番犬らしいと納得したが、すぐに猫だとわかった。
見誤ったのは、つながれるのは犬という先入観が原因だったか。
画像は16日、谷山中央で撮影。

    猫つねに猫と限らずいなびかり          悟朗

犬に育てられた猫は、犬のしぐさをすると聞いたことがあるが、ほんとうだろうか。

床屋

2016年09月16日 | 日記

和田に谷山銀座があると聞いて出かけた。
それらしき通りに理髪のサインポールを掲げた店があったので、質ねようと思い開けた窓のなかをのぞくと、あるじが頬づえをついていた。
熟睡しているようなので声をかけなかった。
画像は13日撮す。

    鴬を飼ひて床屋の主人哉          漱石

草枕の一章を思い出し、また読みたくなった。