CALL ME

ライブレポートとCD評

MASARA

2007-05-27 22:49:49 | ライブレポート
5月24日(木)
高木潤一(G)太田恵資(Vln)吉見征樹(Tabla)
於:Dolphy

MASARAは久しぶりに聴くなと思っていたら、Dolphyに出演するのは1年半ぶりだそうだ。何でも高木さんがしばらくスペインに行ってたらしい。
ここ2週間くらい、MASARAのCDをよく聴いている。
だから、今日のライブは非常に楽しみにしていた。

8時から始まったが、太田さんと吉見さんの雑談から始まり演奏にすぐ入らない。いかにもMASARAという感じだ。
今日はCDからの曲がほとんどだった。何でもリハーサルを一切やらないので、レパートリがなかなか増えないのだそうだ。
CDに入ってない曲だが「黒い瞳」は印象に残る演奏だった。
「HORAIZON」では太田さんが拡声器でセリフを喋るのだが、今日は完全にすべってしまった。
「OHTA'S TUNK」では太田さんのワールド・ミュージック語が炸裂した。
最後はいつものように「カーニバルの朝」だった。この曲でも太田さんのアドリブのワールドミュージック語による叫びがいつものように出た。

今日は以前Dolphyでよく会っていたが、最近あまり会っていない人達に久しぶりに会った。会った頃は大学生だったR君も30歳を越えすっかり大人の男になっていた。それから今日は酒井俊さんの時にはよく来るIさんの誕生日だったようで、太田さんが歌詞の中で「おめでとう」と言っていた。

今日は演奏が終わったらすぐ家路に着いた。久しぶり会った人達がいたのでもっとしゃべりたかったのだが、ウイークデーではなかなか出来ない。
次回は土曜日あたりにやってほしいな。

FUSE

2007-05-20 23:31:21 | ライブレポート
5月19日(土)
井上淑彦(Ts,Ss)
田中信正(P)坂井紅介(B)ツノ犬(Ds)
於:Dolphy

FUSEは3月から3ヶ月連続でDolphyに出演だ。こんな事は初めてである。
私は3月は聴けなかったので、2ヶ月連続だ。
前回は少しお客の入りが淋しかったが、今日はほぼ満席状態だ。

今日はノブさんと井上さんのデュオ曲「Little Tree」から始まり、そのままメドレーで「Birth Of Life」に入った。
今日も井上さんのMCはなく切れ目なく1部が終了した。

2部に入ると今日もツノ犬がMCをやる。最近はツノ犬がMC係だ。
2部では紅介さんがピアノに座りノブさんと連騨をやった。ツノ犬が今回もしゃぼん玉を飛ばす。すると、紅さんがピアノでしゃぼん玉のメロディを弾く。
紅さんはベースでもしゃぼん玉のメロディをアドリブで弾いた。

今日は上記なような遊びもあったが、いつもにも増して非常に熱い演奏だった。
99年に自分が書いた文章を見ると、今日も熱い演奏だったとよく書いていた。
そうかと思うと「わたすげ」のような静の演奏もある。
今日の演奏も非常に満足した。ボトルを半分位空けたようだ。

佐藤允彦トリオ+上杉亜希子

2007-05-20 20:37:05 | ライブレポート
5月18日(金)
佐藤允彦(P)
上杉亜希子(Vo)加藤真一(B)村上寛(Ds)
於:Dolphy

今日はどこに行くか決めかねて桜木町駅に降りたが、Dolphyに行く事にした。
上杉さんの歌は過去2,3回聴いた事がある。バックはいずれも師匠の佐藤さんだった。前回(おそらく一昨年)もこの組合せだったと思う。
着いたら1部の最後の曲で谷川俊太郎氏の詩に佐藤さんがメロディをつけた曲で髭を題材にした曲だ。この曲は以前にも聞いた事があり、とても面白い曲だ。

2部は最初トリオで演奏した。「処女航海」はなかなか聴き応えのある演奏だった。さすがに佐藤さんだと思わせる演奏だった。
それから、上杉さんが出てきて歌った。
2部の後半はガーシュインメロディだった。ガーシュインっていい曲を書きますね。
上杉さんは以前より洗練された容姿になっており、歌も随分成長の跡が見えた。
ただ、今日はお客の入りが寂しかったのは残念だ。週末だし、もっと入ると思ったのだが。

clepsydra(古代の水時計)

2007-05-06 10:54:51 | ライブレポート
5月4日(金)
井上淑彦(Ts,Ss)
林正樹(P)佐藤芳明(Acc)仙道さおり(Perc)
於:KAMOME

井上さんはFUSEとこのバンドを持っているが、このバンドの演奏を聴いた事がなく、一度聴いてみたいと思っていた。
このバンドは昨年KAMOMEのセッションで生まれたバンドだそうで、結成1年あまりとのこと。
KAMOMEはまだ一度も行った事がなく、今日が初体験。
井上さんは横浜ではFUSEはDolphy、clepsydraはKAMOMEという姿勢を頑なに守っており、Dolphy中心でライブを聴く私はまだこのバンドを聴く機会がなかったのだが、今回休日なのでやっと念願がかなった。

KAMOMEに6時過ぎに着いたらまだリハ中で、リハが終わるまではカウンターにいた。リハが終わり店の人が中央あたりの席に案内してくれた。
KAMOMEは後ろの席は音が悪いと聞いていたので、この位置ならいいかなと思った。
店内はDolphyより少し広いスペースだが、テーブルがゆったりとしたスペースで並んでいるため、イスの数はDolphyの半分くらいと思われる。
テーブルもイスも高いので少し落ち着きがない。(この店にはなぜかソファの席もある)
ここは料理がおいしいと聞いていたが、たしかにメニューを見ると料理の種類も多く本格的だ。でも、少し値段が高めだ。しかし、アルコール類はウイスキー、ワイン、焼酎が1杯500円であり安い。

7時過ぎに演奏が始まった。
音を聴いて驚いた。井上さんがこういう音楽をやるとは思わなかった。
FUSEはフリーを少し含んだストレートジャズ志向だが、このバンドはタンゴの匂いがするワールドミュージック志向だ。FUSEは井上さんのオリジナルまたは持ち込んだ曲しか演奏しないが、このバンドではメンバーは曲を持ち寄っている。共通点はどちらのバンドも始まってしまうまで、どう発展するのか演奏者自身もわからないという自由さだ。

佐藤さんのアコーディオンは森山Gではホーン(私にはトロンボーンに聞こえる)だが、このグループではアコーディオンそのものだ。タンゴの匂いがするのはアコーディオンのせいだと思う。
仙道さんは非常にいいタイミングで入ってくる。時々ドラムの役割を演じるが、あくまでパーカッションだ。それにしても仙道さんは10年前とはまったく別人に変貌してしまった。衣装も昔はジーンズばかり履いていたが、今日はショートパンツだ。
昔の半分(失礼!)くらいにスリムになった。最近は長谷川きよしさんとよく一緒に演奏している。
林さんのピアノもテクニックは凄い。ただ、私はこのピアニストの良さはまだ理解できていない。「アルカイーダ」という仙道さおりとのデュオを1回聴いたくらいだ。最近は井上さんお気に入りのようで、2日もDolphyでデュオをやった。
井上さんはFUSEの時より伸び伸びとしている感じがする。メンバーが若いせいかもしれない。FUSEではやらないMCもこの日は結構しゃべっていた。
「イノシシとの決闘」という曲では仙道さんに追いかけられて楽屋に逃げ込んでしまうというパフォーマンスを見せた。井上さんでもこういう事をやるんだと妙に感心した。
このバンドはまだ発展途上のようで、時々退屈になる瞬間があるが、これからどう変貌していくか楽しみである。



カルメンマキ

2007-05-04 10:57:43 | ライブレポート
4月29日(日)
カルメン・マキ(Vo)
板橋文夫(P)太田恵資(Vln)
於:Dolphy

今日はライブレコーディングでお客も60名限定という事だったので、1ヶ月くらい前に予約しておいた。前日にお店に行ったら、最後に駆け込みで予約が一杯入ったので、60名を超えるという話だった。
今日はつまみを頼めないなと思い、6時前頃に近くのビールバー「ルタン」に行き、グラタンを食べた。
6時半頃にお店に行ったら、思ったより並んで待っている人が少ないので拍子抜けした。ところが、実は6時から順次お客を入れていたようで、もう既にお店の中はお客で一杯らしい。7時前頃にやっと順番が来て中に入ったら、ほとんど座る席がない。入り口近くに空いている席があったので、座った。今日は7時開演の予定だったが、結局お客が全部入ったのは7時を大きく回っていた。
カウンターの中にもお客を入れていたので、90人くらい入ったのではないだろうか?

7時半過ぎに演奏が始まった。最初は板橋さんと太田さんのデュオだったが、いきなりフリーフォームの演奏だ。
この組合せは1昨年Dolphyのブッキングにより実現したもので、今ではツアーまでやるようになり、ついにレコーディングという運びになったそうで、マキさんもこういう店でレライブレコーディングするのは初体験だと言ってた。
私はこの組合せは昨年のGW以来だ。もっともあの時は岡部洋一さんが入っていたが。
今日はあの時と選曲はあまり変わらず、スローな曲がほとんどだった。
特に1部はバラードというより、救いようがないくらい、暗いブルースだった。最近、「時には母のない子のように」を間にはさんで「サマータイム」を歌うのだが、今日はもう一度「時には母のない子のように」に戻った。この曲が今日のハイライトだった。
板橋さんはボーカルのバックだが、いつものように腰を浮かせてがんがん弾く。太田さんは今日は少し遠慮がちではあったが、怪しいトルコ人みたいだ。
拡声器を使ったり、でたらめな歌詞で歌ったり。
マキさんは曲間のMCは、舞台のセリフかドキュメンタリーのナレーションのようにしゃべっていた。
2部もスローテンポが続くが1部程は重くなかった。
最後はアレンジが全然違う「オーバー・ザ・レインボー」だった。
アンコールの拍手になかなか出て来なかったが、アンコール曲を決めてなかったそうで、「普通は最後は明るい曲にするのだけど、思い切り重い曲にします」と言って、私が知らない曲を歌った。
その後、板橋さんと太田さんで短めのフリーの曲で終わった。

私の好みからすると、昨年の岡部さんが入ったセットの方が好きなのだが、なかなか聴き応えのある夜だった。
CDは6月か7月には発売して、その後ツアーに出るそうだ。
でも、このCDを家で聴くのはしんどいなあ。