私の今シーズンプロムスの目玉公演であるグスターボ・ドゥダメル指揮シモン・ボリバル交響楽団によるマーラー交響曲第2番「復活」を聴きに行きました。2009年にロンドン公演の際は確か3公演ほどあったのですが、凄い前評判で、全て満員売り切れで、何度となくリターンチケットを狙ったのですが、全く縁がありませんでした。ですので、今日は、私にとってはそのリターンマッチでもあります。チケットも私の本プロムス最高値の55ポンド席です!!!
ロイヤルアルバートホールの前には今まで見たことのないほど長い当日券を求める列が出来ていて、会場内も熱気プンプンです。
このオーケストラ数年前までシモンボリバル・ユース・オーケストラと言っていて「ユース」が入っていたのですが、最近「ユース」がとれたようです。ただ、ステージに現れた演奏者たちは明らかにユースの人達で、10代後半から20代前半とお見受けする人が殆どでした。(ちなみに、シモンボリバルというのは、「19世紀初頭にスペインの圧政から南米諸国を解放した革命・思想家の名前で、ベネズエラ出身の英雄としてとしての彼の業績を称えたもの」(Wikiより引用)だそうです。)随分、演奏者の数が多いなあと思って、プログラムを数えたら天井近くのギャラリーから演奏する人達も含めて何と総勢184名のオケでした。
そして、そのマーラーの交響曲第2番は、私にとっては、いろんな驚きや感動や多少の期待外れ感も入り混じった演奏でした。いきなり、第一楽章冒頭の低弦部分は、重いと言うのか、厚いと言うのか上手く表現できないのですが、今まで生で聴いた冒頭部とは随分違った音で驚きました。18名のチェロ、14名のダブルベースによる合奏は、低音好きの私にはたまりません。そして、第1楽章の途中で展開される凄まじい爆発とその余韻は、夏の夜の花火大会の大玉の爆発と夜空に残るその余韻そのもので、一瞬、アルバートホールが花火会場になったかと思うほどでした。荒削りながらも、グイグイと演奏する若者特有のエネルギーがプンプンする演奏で、聴く者は自然と引きこまれます。ただ一方で、ペースの緩急はあるものの、全体にとってもスローテンポで、正直第2,3楽章は危うく眠りそうになってしまったのは、私的には残念。
圧巻は間違いなく第5楽章。オーケストラ、独唱、合唱が見事にかみ合って、途中で涙が流れそうになるぐらい感動のしっぱなしでした。オケも良かったけど、私はイギリス・ナショナル・ユース合唱団の素晴らしいハーモニーが印象的でした。こちらも160名程度の大合唱団なのですが、とても繊細で洗練された合唱で、荒削りで気合いを前面に出してグイグイと演奏するオーケストラとは好対照。その組み合わせが絶妙なケミストリーをつくっていました。そして、独唱はスゥエーデンの美人ソプラノ、ミア・パーソンの声がとっても綺麗で、良く通っていました。メゾのアンナ・ラーションはちょっと声量がパワー不足だったかも。
終演後は、ほぼ聴衆全員がスタンディングオベーションで、狂気と言っても良い程の歓声と大拍手。多分、在英2年半の中で最も熱狂的な拍手でした。私もカメラを片手に、かなり激しく拍手をしました。演奏としてもっと上手な楽団は沢山あるでしょうが、この楽団ほど、演奏を通じて観衆に何かを感じさせる力、人の気持ちを揺りうごす力を持っている楽団は世界中でもそうは無いと思います。
(正面の黒いドレスがミア・パーソン)
(スタンディングオベーションの観衆)
(常に楽団員を立てて、自分は控えめなドゥダメル)
(ステージとコーラス全景)
Friday 5 August
7.30pm – c. 9.10pm
Royal Albert Hall
Choral music and singing events
Mahler
Symphony No. 2 in C minor 'Resurrection' (85 mins)
Miah Persson soprano
Anna Larsson mezzo-soprano
National Youth Choir of Great Britain
Simón Bolívar Symphony Orchestra
Gustavo Dudamel conductor
ロイヤルアルバートホールの前には今まで見たことのないほど長い当日券を求める列が出来ていて、会場内も熱気プンプンです。
このオーケストラ数年前までシモンボリバル・ユース・オーケストラと言っていて「ユース」が入っていたのですが、最近「ユース」がとれたようです。ただ、ステージに現れた演奏者たちは明らかにユースの人達で、10代後半から20代前半とお見受けする人が殆どでした。(ちなみに、シモンボリバルというのは、「19世紀初頭にスペインの圧政から南米諸国を解放した革命・思想家の名前で、ベネズエラ出身の英雄としてとしての彼の業績を称えたもの」(Wikiより引用)だそうです。)随分、演奏者の数が多いなあと思って、プログラムを数えたら天井近くのギャラリーから演奏する人達も含めて何と総勢184名のオケでした。
そして、そのマーラーの交響曲第2番は、私にとっては、いろんな驚きや感動や多少の期待外れ感も入り混じった演奏でした。いきなり、第一楽章冒頭の低弦部分は、重いと言うのか、厚いと言うのか上手く表現できないのですが、今まで生で聴いた冒頭部とは随分違った音で驚きました。18名のチェロ、14名のダブルベースによる合奏は、低音好きの私にはたまりません。そして、第1楽章の途中で展開される凄まじい爆発とその余韻は、夏の夜の花火大会の大玉の爆発と夜空に残るその余韻そのもので、一瞬、アルバートホールが花火会場になったかと思うほどでした。荒削りながらも、グイグイと演奏する若者特有のエネルギーがプンプンする演奏で、聴く者は自然と引きこまれます。ただ一方で、ペースの緩急はあるものの、全体にとってもスローテンポで、正直第2,3楽章は危うく眠りそうになってしまったのは、私的には残念。
圧巻は間違いなく第5楽章。オーケストラ、独唱、合唱が見事にかみ合って、途中で涙が流れそうになるぐらい感動のしっぱなしでした。オケも良かったけど、私はイギリス・ナショナル・ユース合唱団の素晴らしいハーモニーが印象的でした。こちらも160名程度の大合唱団なのですが、とても繊細で洗練された合唱で、荒削りで気合いを前面に出してグイグイと演奏するオーケストラとは好対照。その組み合わせが絶妙なケミストリーをつくっていました。そして、独唱はスゥエーデンの美人ソプラノ、ミア・パーソンの声がとっても綺麗で、良く通っていました。メゾのアンナ・ラーションはちょっと声量がパワー不足だったかも。
終演後は、ほぼ聴衆全員がスタンディングオベーションで、狂気と言っても良い程の歓声と大拍手。多分、在英2年半の中で最も熱狂的な拍手でした。私もカメラを片手に、かなり激しく拍手をしました。演奏としてもっと上手な楽団は沢山あるでしょうが、この楽団ほど、演奏を通じて観衆に何かを感じさせる力、人の気持ちを揺りうごす力を持っている楽団は世界中でもそうは無いと思います。
(正面の黒いドレスがミア・パーソン)
(スタンディングオベーションの観衆)
(常に楽団員を立てて、自分は控えめなドゥダメル)
(ステージとコーラス全景)
Friday 5 August
7.30pm – c. 9.10pm
Royal Albert Hall
Choral music and singing events
Mahler
Symphony No. 2 in C minor 'Resurrection' (85 mins)
Miah Persson soprano
Anna Larsson mezzo-soprano
National Youth Choir of Great Britain
Simón Bolívar Symphony Orchestra
Gustavo Dudamel conductor