東村議会への陳情

　３月４日は午後から、住基ネットに反対する市民ネットワーク沖縄の一員として東村役場を訪ね、議会事務局に「防衛省による米軍ヘリパッド建設工事中止と建設計画撤回決議についての陳情」書を提出した。以下にその陳情書を引用する。

東村議会
議長　安和敏幸　様
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　住基ネットに反対する市民ネットワーク沖縄
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　代表世話人　上江洲由美子
　
　　　　　　　　　防衛省による米軍ヘリパッド建設工事中止と建設計画撤回決議についての陳情

　沖縄防衛局は、東村高江で住民や多くの県民の抗議を無視して米軍のヘリパッド建設を強行に進めています。防衛局が多数の作業員を動員し抗議する住民と支援者を押しのけて土嚢を森へ投げ込み、樹木をなぎ倒して暴力的に工事を強行するさまは目に余るものがあります。
　貴東村では昨年六月にノグチゲラ保護条例を制定されました。ヤンバルの森の貴重な生き物の保護に尽力なされていることに心から敬意を表します。そのご努力を踏みにじるかのような森の破壊が防衛局によって連日繰り広げられています。
　ヤンバルの森には5,000種以上の動物や昆虫、1,000種以上の貴重な植物が生息しています。地球上でも生物多様性の豊かな地域の一つです。琉球列島を世界自然遺産に登録する取り組みも始まっています。その中でノグチゲラやヤンバルクイナの生息するヤンバルの森は最も重要な地域に位置づけられています。
　東村村民の生活の場を取り囲むように建設計画がされているヘリパッドには、問題のオスプレイが配備されるといわれています。オスプレイは墜落事故を頻発しており、激しい騒音を発生させるためにアメリカ国内でも住民の反対で配備中止を余儀なくされた危険極まりない機種です。村民の命と生活を守るために、また、 世界にも類を見ない貴重なヤンバルの自然を守るためにも、ヘリパッド建設を許してはならないと思います。高江のヘリパッド建設に対して沖縄県民だけでなく日本、世界の多くの人々が反対の声を上げ注目しています。
　私たち住基ネットに反対する市民ネットワーク沖縄は、人権と平和を守る運動をしている市民団体です。高江のヘリパッド問題は看過することができません。貴東村議会におかれましては、村民の平和な暮らしを守るために、また子々孫々に貴重な自然遺産を手渡すためにも、防衛省によるヘリパッド建設工事中止と建設計画撤回を求める決議をしていただきたく陳情いたします。





　続いて東村の伊集盛久村長と面会し、上記陳情の決議に協力を求めた。急な面会の申し入れだったが、快く受け入れてくれた伊集村長に感謝したい。
　伊集村長は、行政の継続の点からヘリパッド建設は容認している、とした。それに対し、陳情の趣旨を訴え、沖縄防衛局が２月に強行した工事の状況を説明して、けが人も出ていることから、村民の安全な暮らしを守るためにも、７月以降の沖縄防衛局の暴力的な工事の強行に反対してほしいと要請した。
　伊集村長からの明確な答えはなかったが、東村議会議員と伊集村長には、住民の生活と安全を守ることを最優先して、陳情に対し誠実に対応してもらいたい。