ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

地球のために何ができるか(5)洗剤

2007-02-14 | 環境
合成洗剤の害が叫ばれて久しい。合成洗剤は環境に良くないとおおかたの人は認識していたはずなのだが、いまだに合成洗剤万能の世の中は一向に変わらないようだ。最初は合成洗剤はリンがたくさん含まれるために水域の富栄養化に寄与するので良くないと言われてきた。すると、大手の合成洗剤を作る会社がただちに無リンの合成洗剤を開発した。そのために、合成洗剤は無害だという説が広まった。

 しかし、合成洗剤の害は現在ではもっと他にあることがわかってきた。もっとも大きい害は、いわゆる環境ホルモン作用である。合成洗剤は非常に希薄な濃度でも生物の発生や基礎代謝に偽ホルモンとしての作用を持つことが多く、多くの海の生物の絶滅や減少の原因になっていると考えられている。環境ホルモンとして有名なTBT(トリブチル錫)が原因で、巻き貝類がメス化して生殖できずに減少・絶滅の運命をたどっている。

 私は、合成洗剤を使わない。いや、洗剤もなるべく使わない。洗濯は粉石鹸を使っている。粉石鹸は汚れが落ちないとか黄ばむとか言っていやがる人が多いが、決してそんなことはない。もっとも合成洗剤に含まれる蛍光色素剤が白く染めるのにはかなわないが、そもそも下着を危険な化学物質漬けにして白くしたいと思わない。粉石鹸で十分洗濯はできる。

 食器も私は合成洗剤をつかわない。いや、いっさいの洗剤を使わない。石鹸も使わない。基本的に水で洗うだけである。そもそも食器の汚れは昔はみんな水で洗っていた。水で洗うためには、物理的な洗い方が必要である。すなわちたわしなどでごしごしと物理的に汚れを落とす。一方、洗剤は化学的に汚れを落とす。だから洗剤で洗うと力を入れなくても汚れが落ちる。そのために、食器を浸けておいただけでいいから力を使わない。楽だと思うのだろう。しかし、だから洗剤で洗うと十分すすがないから化学物質が残る。身体に危険な物質が食器に残ってしまう。

 油汚れはどうするか。私は食器の油汚れはすべて紙で拭く。紙で良く拭き取ってから水洗いをすれば、どんな油汚れも水だけで洗える。紙で拭き取った油は水に流さずに燃えるゴミとするから、水の汚れの原因にもならない。洗剤を使わないことは一石三鳥くらいの良いことがある。

 シャンプーは石鹸で作ったシャンプーを使っている。最近は多くのスーパーでも石鹸シャンプーを置いている。気を付けないといけないのは石鹸シャンプーのように見せかけた合成洗剤シャンプーが多く出回っていることだ。よく中身を書いているところを読んで間違わないようにしよう。

 それから歯磨き。いわゆるチューブに入っている練り歯磨きはすべて合成洗剤入りだ。合成洗剤で良く広がるようにしている。私はいっさい練り歯磨きは使わない。歯ブラシに水を付けてブラッシングするだけだ。歯を磨くにはそれで十分。歯の黄ばみはしかたないけど、真っ白な歯はむしろ不健康な証拠だ。多少黄ばんでいても歯はその方が丈夫。虫歯にもなりにくい。ブラッシングは十分必要だ。ここでも化学的な歯磨きよりも物理的なごしごしやる歯磨きが良い。練り歯磨きで歯を磨いたあとの食事が奇妙な味がするのはみんなご存じのはず。あれは合成洗剤の作用で味蕾がおかしくなった証拠なのだ。みんなそれになれて当たり前のように思っているようだが、あの味のおかしさはかなり大きい影響を持っている。昔の人に比べて最近の人には味盲が多いと言われているのは、どうやらそのせいだろう。練り歯磨きで歯を磨くのは当たり前と思っているかもしれないが、30年前まではほとんどの人が練り歯磨きなど使っていなかったのだ。水で磨くか、塩を付けて磨いていた。せいぜい磨き粉(クレンザー)で磨いていた。

 洗剤を使わない生活をみんなが実行すれば、生物の絶滅速度はかなり低下するように思う。地球がよろこぶ生活を、われわれは選んでいく必要があるのではないか。みんなの地球なんだから。

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