ソマリア沖に出現する海賊に自衛艦を派遣することを決めたという。海上警備行動としての命令らしい。しかし、海上警備行動は本来なら海上保安庁の仕事だ。自衛隊が出る必要があるのだろうか。自衛隊は戦争のための軍隊。外国の、しかもアフリカ沖の海上警備行動をすることが許されるだろうか。今回の海上警備行動の命令には自衛隊の中に強い反対論があったようだ。交戦がそもそも許されていない自衛隊だから、海賊と銃撃戦になったら、どうするか。海賊が他国船を襲ったのを見つけたらどうするか。技術的な問題も多い。いいかげんな根拠で危険なところへ追い込まれる自衛官も辛いだろう。
そもそも、麻生首相の発想は低レベルすぎる。ソマリアの海賊対策を船首組合から要請されたら、すぐにも自衛隊の出動を決めた。そこにはソマリアの国のことを考えたことがまったく感じられない。なぜソマリア沖で海賊行為が頻発するようになったのか?ソマリアの国民は海賊行為を昔からやっていたのか?瀬戸内海の村上水軍、北欧のヴァイキングやフィリピンーインドネシア間のビサヤ諸島など、海賊行為が歴史的に文化として行われてきた地域はあるが、ソマリアにはそのような文化があったわけではない。
ソマリアの漁民たちが海賊行為を行うようになった背景には、ソマリアの貧困がある。飢え死にするよりは、まだましと彼らが海賊行為に走ったのは、充分想像することができるだろう。海賊から被害を受けないようにするには、武器で武装して海賊と同じレベルになることではなく、海賊にならなくても生活できるようにソマリアを支援することではないだろうか。海賊行為を正当化するわけではないが、自衛艦が重武装して護衛している船には、先進国の金持ちが遊んで暮らすための金銀財宝が積まれており、それを食うに困った貧民が貧弱な武器で狙うという構図が目に浮かぶ。そうしたら、本当に海賊行為を心から憎むことができるだろうか。
日本がやることは武装自衛艦を派遣することではなく、ソマリアの人びとが人間らしい生活ができるように、政治の安定、経済の自立のために日本ができることを探すことではないだろうか。日本には外務省はないのか?武力で紛争を解決しないという決意をわれわれ日本人は60年前に世界に向かって宣言したはずだ。
そもそも、麻生首相の発想は低レベルすぎる。ソマリアの海賊対策を船首組合から要請されたら、すぐにも自衛隊の出動を決めた。そこにはソマリアの国のことを考えたことがまったく感じられない。なぜソマリア沖で海賊行為が頻発するようになったのか?ソマリアの国民は海賊行為を昔からやっていたのか?瀬戸内海の村上水軍、北欧のヴァイキングやフィリピンーインドネシア間のビサヤ諸島など、海賊行為が歴史的に文化として行われてきた地域はあるが、ソマリアにはそのような文化があったわけではない。
ソマリアの漁民たちが海賊行為を行うようになった背景には、ソマリアの貧困がある。飢え死にするよりは、まだましと彼らが海賊行為に走ったのは、充分想像することができるだろう。海賊から被害を受けないようにするには、武器で武装して海賊と同じレベルになることではなく、海賊にならなくても生活できるようにソマリアを支援することではないだろうか。海賊行為を正当化するわけではないが、自衛艦が重武装して護衛している船には、先進国の金持ちが遊んで暮らすための金銀財宝が積まれており、それを食うに困った貧民が貧弱な武器で狙うという構図が目に浮かぶ。そうしたら、本当に海賊行為を心から憎むことができるだろうか。
日本がやることは武装自衛艦を派遣することではなく、ソマリアの人びとが人間らしい生活ができるように、政治の安定、経済の自立のために日本ができることを探すことではないだろうか。日本には外務省はないのか?武力で紛争を解決しないという決意をわれわれ日本人は60年前に世界に向かって宣言したはずだ。