ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

久しぶりの山歩き

2010-10-07 | 花と自然
今年の夏はいつまでも本当に暑かった。彼岸過ぎて急に涼しくなったが、昨日今日とまた27~8℃と夏が帰ってきたような暑さだ。もう10月なのに、今年の異常さは昨年の異常さを超えて、さらにいっそう大きくなった。先週から秋風と共に香り出した金木犀の花も、再びの暑さに色あせて見える。

 暑さのために山歩きを控えていた。ほぼ三ヶ月ぶりに山歩きをしてみた。三ヶ月というもの、ほとんど歩くことがなかった。コンクリートの道を少し歩くことがあったが、一日1000歩以下の日がほとんどだったと思う。さすがに体重は高止まりで、体は夏ばてをしているのに、いっこうに減らなかった。運動不足で血圧も高め。これではそろそろダメになりそうということで、足慣らしに歩き始めることにした。まずは、最も近くの大文字山、またの名を如意が岳。500m程度の山だけど、自宅から歩いて簡単に行けるので便利だ。

 銀閣寺の裏から歩き始めて、10分ほども歩いたとき、左の膝が激しく痛み始めた。4年ほど前に北アルプスに登ったときに感じた痛みと同じだ。しかし、あのときは5時間ほど歩いた後だった。痛い足を引きずりながらそれでも9時間歩き通した。今回はわずか10分歩いただけだ。休み休み騙し騙し歩いていたら、そのうち痛みが無くなった。おそらく永らく使わなかったところが、急な山歩きに驚いたのだろう。そのうち、慣れてきたようだ。五山の送り火の東大文字の火床にある展望台までそれでも25分でたどり着いた。まだまだ暑いので、汗が流れる。さすがに体が重い。これから少しずつでも歩いておかねば、もう高い山には登れなくなるかもしれない。

 少し休んで歩き始める。火床の周りにいくつかオミナエシの花が咲いている。秋の七草のオミナエシとオバナ(ススキ)がここで見られる。そういえば、仲秋の名月をここで眺めたら良いだろうな、と思ったことがあったが、結局来ることはなかった。来年もし京都にいるようなら、ぜひ仲秋の名月を見るためにここに登ろう。いや、上賀茂神社の古式豊かな観月の夕べのほうに行こうかな。

 頂上まで登って一休み。汗が顔を流れる。銀閣寺の山門から頂上まで45分かかった。頂上付近で年取ったおばあさんたちが登ってくるのに何人も出会った。近くに住んでいる人たちだろうか。荷物も持たず杖一本で歩いている。そういえば、すぐ近所のおばさんは、毎年100回は大文字山に登るのだそうだ。私は京都へ来てから二年。その間に大文字山には10回程度は登っている。それにしても年100回とはすごい。別に登山を趣味にしているわけではないようだが、健康のために老人がそのように登っている。

 頂上から下り始めると、秋の日はつるべ落とし。林内ははや暗くなった。杖一本のおばあさんたちは、明るいうちに下りられるのだろうか。人のことを心配しながら、暗くなりかかった山道を下っていった。帰り道、登山口近くまで下りたとき、林道のどん詰まりのところで、二人の男女の若者を見かけた。その格好を見て驚いた。いわゆるコスプレとかいうやつなのか。漫画のベルばらに出てくるような格好をして、二人で写真を撮り合っている。杖を突いて山に登るおばあさんと、山に登らず麓でコスプレごっこをしている若者たち。なにか大きな時代の流れを感じた一日だった。

 さあ、気温が低くなってきた。歩き始めるぞ~~~。

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