ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

それぞれのパワースポット

2012-09-05 | 日記風

 北海道の阿寒湖で、遊覧船に乗って、パワースポットとして近年若者の間で人気を呼んでいるというチュウルイ島へ出かけた。チュウルイ島の周辺はマリモの群生地としてもよく知られており、小さな島には小さなマリモの博物館がある。桟橋に大型の遊覧船が横付けになり、そこから10mも歩いて博物館に入る。マリモの勉強をして、飼育中のマリモを見て出てくると、島を全部歩いてまわることができるほどの小さな島だ。この島にパワースポットがあるという。近頃の観光は、名所旧跡よりもパワースポットがあることの方が観光客を呼ぶことができるらしい。でも、いったい誰がパワースポットを決めるのだろうか。あやしい。

 阿寒湖の温泉街でも、シャッター街よろしく締め切った商店が目立つ。ホテルも閉館したものがあり、阿寒湖の観光も少しずつ厳しさが感じられる。町並みも少し寂しくなったような気がする。阿寒湖は平成の大合併で釧路市と合併し、阿寒湖も釧路市になってしまった。でも、ここが釧路市とは思えない。ただ、観光情報センターの立派な建物が、釧路市になったことを誇示している。このセンターで、昔なじみに出会った。ここに勤めているらしい。自然を観光の対象として、エコツアーをガイドしている。彼女にもっとも似合った仕事のようで、実に生き生きと働いているようで、見ていてうれしかった。何事もやりたいことがやれる仕事に就くのが、もっとも幸福なのだろう。今の自分に引き比べて、実にうらやましい。

 弟子屈では、私の大好きな喫茶店「三城」に行き、コーヒーを飲んだ。この喫茶店は、これまでいろんなところの喫茶店に行ったが、その中でももっとも気に入っている。客席は、6人用のテーブルが一つ、4人用のテーブルが一つ、2人用のテーブルが一つの3つだけ、あとはカウンター席に4人程度が座れるくらいなのだが、部屋全体は広々としており、天井も高い。部屋には、グランドピアノが置いてあり、巨大な振り子時計があり、出窓には様々な花や調度品が置いてある。調度品は、古い時代の理化学機械を、いかにもアート風に飾っている。和室も横にあり、客は入れないが、そこには豪華な花嫁衣装が掛けてある。外観は西洋のお城のようで、周りには美しい花畑が建物に似合った風情で作られている。

 喫茶店を経営しているのは、美人のママさん。ご主人もときどき店を手伝っている。ご主人の趣味とする絵が飾られているが、この絵がまた私の大好きな絵なのだ。弟子屈に来るたびにこの店には寄っている。毎年ご主人の新しい絵が掛けられるのを楽しみにしている。ご主人がいるときは、絵の話を伺うのも楽しみだ。コーヒーの値段は500円とちょっと高めだが、味も雰囲気もすばらしく良いし、チョコレートやお菓子、時には朝取りのトウモロコシを茹でてくれたり、コーヒー以外のサービスも至れり尽くせりだ。500円だけで良いのかと心配になるほどである。最近、開店が午後からになったので、行こうとする人は注意が必要。閉店も5時と早い。昔は阿寒付近の山に登る時には、帰りにここによってコーヒーを飲んで帰途についたものだったが、最近は北海道へ来ることも少なくなり、ちょっと残念だ。ここは、わたしにとってのパワースポットでもある。

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