Angela Garden

シンプルに、そしてエレガントに。試行錯誤しながらも、そんな人生を送りたい。

旧岩崎邸庭園

2006年10月05日 | ★ヴォーリズ&その他近代美建築(東日本)

 

 

 

昨日東大付属病院へ行った帰り、近くにある
旧岩崎邸庭園へ行ってきました。



敷地内に1歩足を踏み入れると木々のトンネルが。
ひんやりとします。都心と言う事を忘れてしまいます。



1896年(明治29年)にジョサイア・コンドルの設計で
建てられた、三菱創設者岩崎家本邸です。

職人魂のこもった、美しいものを見るのが大好きなので
今日の記事は、記録も兼ねて画像も多く長いので
興味のある方、良かったら見て下さいね。



袖塀に残る、三菱の紋章の原型となったレリーフ。



入り口で。木枠の中には、今は製造不可能なステンドグラス。
天井の寄木細工のような板張りもとても良い雰囲気です。
手前のペンダントライトは創建当時からのもので
100年経過しています。
入り口にいる係員の方が、とっても親切に
見所や歴史を教えてくれました。



邸内の至る所にある暖炉。全て趣向が違っています。
緑色の部分はタイルです。




          


美しいレリーフが施されたガラスの衝立です。



階段下のホール。存在感のある素晴らしい装飾のある柱。



邸内は靴を脱いで見学するのですが、
こんな優雅で美しい階段を歩くと、なんだか自然に
静かに上品に歩きたくなります(^^)



金唐紙と言われる、日本最高の和紙加工技術で
40年ぶりに復元された壁紙です。
この壁紙が使われている1部屋だけで1億5千万円の
価値があるそうですよ~



どの部屋も内装が違っていてその色合わせなど、
ため息のでるものばかりです。

   

テラスはギリシャ風の柱や凝ったレリーフのある
手すりに目を奪われます。
また目の前には、広い芝のお庭が・・・

           





セントラルヒーティングです。
イギリスからの輸入だそうですが、とても美しい
細工が施されています。






1階のテラスに埋め込まれたヴィクトリアンスタイルのタイル。
イギリスのミントン社製です。
よーく見ると、タイルの間には目地がありません。
これは精巧なタイルである事、そしてそれを貼る技術が
あったからこそ出来たことだそうです。



画像が暗いですが、この客室はイスラム風を
取り入れています。天井はシルクにペルシャ刺繍を
施しています。



 


岩崎家が生活の場として、使用していた和館では
お抹茶、煎茶、ぜんざい等が頂けます。
歴史を感じさせながらも、どこか懐かしい雰囲気のある
和室で、ほろ苦いお抹茶を頂いていると、
とても素敵な時間だな~と思えます。



とても印象的だったのが、邸内にいらっしゃる係員の方達が、
この岩崎邸を誇りに思って大切に、管理していること。
非常識な人が壁や柱に触ろうとすると
間髪入れず、「触らないで!」と。

今私たちが何気なく
触ってしまうと、何十年も経って瑕やシミとして
出てきてしまうのだそうです。
「今は重文だが、国宝級なんだ。ここをきちんと守り
    伝えていくのが私達の仕事なんだ」と話してくれました。
学生時代、文化財保護法を勉強した(かじった)者として、
その係員の人が誇らし気に話す様子に感動しました。
岩崎邸の保護、保存の為の募金もしてきました。

こんなに素晴らしい建築を作り出し
ゆっくりと見学できて
写真も自由に撮らせて下さるなんて
すごいことですね・・・
フラッシュを焚くのはためらわれたので
画像がちょっと暗くてすみません。



お庭には、大好きなお花の1つ、ルリマツリが・・・ 
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