望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

「消えた音」 その3

2010-07-22 23:03:48 | 舞台・ウラ話
いよいよ初日。
(意味不明のかたは、昨日の日記からご覧下さい)

開演1時間前。


メイクや衣裳も着々と準備が整って、
あちこちで「初日おめでとうございます」の挨拶が聞こえ、

いやが上にも、
初日独特の緊張感が高まってきたときでした。



隣の楽屋が、妙に騒がしくなってきたのです。


このときはかなり大きな劇場だったので、
女性楽屋が2つあり、

劇団員中心の楽屋と、
私たち客演チームの楽屋に分けていたんですね。



その劇団員楽屋から、ただならぬ空気が、
隣の我々の楽屋にも伝わってきました。

「何だろう?」
「ね~。どうしたのかな?」
などと話すうちに、

「私、見てきます!」
と若手の女の子が様子を見に出て行きました。


しかし、その間も騒ぎは収まりません。



「どうしちゃったんだろう?」
「何かあったんだよね? きっと」

と心配しつつ待っていると、


その子が、茫然とした様子で、帰ってきたではありませんか。



「音が・・・、全部、消えちゃったそうです。
 今、○○さん、大泣きしています」



音が・・・消えた?!



< つづく >

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