望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

立ち回りが5秒から3秒になりました。ははは

2011-04-22 02:12:41 | 演劇・舞台・小劇場
 
今日、久しぶりに、私の立ち回りのシーンをやりました~

もう、そりゃぁ大張り切りですよ。
たった5秒でも、一生懸命、自主練をしてきたんですから。


私についている手は、

刀を2本、抱えて出てきて、
後ろから自分を止める相手に向かって、
刀の鞘を振り回す、といったものなんですが。



まず、1回目。

どどっと走ってきて、刀の鞘を持って、
刀をビュンと振り回したら、

勢いがつきすぎて、刀が鞘からシュルシュルシュル。

「あぶなーい!」

「はーい、もう1回やってみて下さーい」


2回目。

また勢いがつきすぎて、刀が鞘からシュルシュルシュル。

でも、今度は学んでますからね。

えーと、まず、
飛び出さないように、しっかり刀を元に戻して・・・。

・・・と、途端に、

「はーい、止めまーす」


ん?? 


と・・・、周りを見ると、

え? どうして全員止まってるの??



あ、そうか!

1秒でも狂うと、立ち回りってできないんだっけ 

私が刀を戻して安心してるうちに、
すべてのテンポが狂っちゃったのか。

「ごめんなさーい!」

「はい、もう一度、お願いします」


3回目。

今度は無茶に振り回すまい、と肝に命じて、
はい、スタート!

それなのに、どどっと走った途端、
抱えた2本の刀がガジャガジャガジャガジャ。

みんな、自分の刀を大事にしていて、
いつも、ぶつけないように気をつけてるのに、
軽く1週間分くらい、ぶつけてしまったかも 


「大丈夫ですか--?」
(これは間違いなく、私じゃなくて刀を心配してるな)


でもね、これも仕方ないんです。

当時、男の刀は女が素手で持つことはなかったんですね。

だから私も、着物の袖で2本を持ってたんですが、
滑るんだよなぁ、これが。


「じゃぁ、素手のままで構いませんから」

「いや、次は大丈夫ですから!」

「いや、緊急時ですし、構いませんよ。

 それと・・・、ちょっと、手をかえましょうね。
 振り回すのをやめて、振り返るだけにしましょう」


ということで、また振り返るだけの手を、
何度も教えてもらったのですが・・・、

これまで左回りの手をずっと練習してきたんですね。
ところが、変わった手は右回り!

バカのひとつ覚えのように(ように、じゃなくて、まさにそれだけど)、
一生懸命、左に回ってたもんだから、

何度やっても、

「左回りじゃなくて、右です!
 時計回りですよ~。
 はい、もう1回」

「いや、だから、反対でーす。
 はい、もう1回」

「いや、だから・・・。
 はい、もう1回」


そのうち、相手役の吉田さんが、
いいプランを思いついてくれて、
やっと、何とかこのシーンが終わりました

といっても、プランの内容は本番が終わるまで秘密ですぞ。

さすがにね。
これ以上、舞台裏をバラすと、
ストーリーより、そっちが気になっちゃいますからね。



しかしなぁ・・・。



たったこれだけの立ち回りに、
その場の出演者全員を付き合わせて、何回やったんだろう。

ほんっとに私、立ち回りのセンスがないんだなぁ


かくして、私の立ち回りは、5秒から3秒に縮まりました。


そりゃぁ本音を言えば、5秒くらい、やりたかったけど、

でも私でさえ、演出家の判断の方が正しいと思うもの。

ほんっとに、よく全カットされなかったよなぁ 
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