今日、久しぶりに、私の立ち回りのシーンをやりました~
もう、そりゃぁ大張り切りですよ。
たった5秒でも、一生懸命、自主練をしてきたんですから。
私についている手は、
刀を2本、抱えて出てきて、
後ろから自分を止める相手に向かって、
刀の鞘を振り回す、といったものなんですが。
まず、1回目。
どどっと走ってきて、刀の鞘を持って、
刀をビュンと振り回したら、
勢いがつきすぎて、刀が鞘からシュルシュルシュル。
「あぶなーい!」
「はーい、もう1回やってみて下さーい」
2回目。
また勢いがつきすぎて、刀が鞘からシュルシュルシュル。
でも、今度は学んでますからね。
えーと、まず、
飛び出さないように、しっかり刀を元に戻して・・・。
・・・と、途端に、
「はーい、止めまーす」
ん??
と・・・、周りを見ると、
え? どうして全員止まってるの??
あ、そうか!
1秒でも狂うと、立ち回りってできないんだっけ
私が刀を戻して安心してるうちに、
すべてのテンポが狂っちゃったのか。
「ごめんなさーい!」
「はい、もう一度、お願いします」
3回目。
今度は無茶に振り回すまい、と肝に命じて、
はい、スタート!
それなのに、どどっと走った途端、
抱えた2本の刀がガジャガジャガジャガジャ。
みんな、自分の刀を大事にしていて、
いつも、ぶつけないように気をつけてるのに、
軽く1週間分くらい、ぶつけてしまったかも
「大丈夫ですか--?」
(これは間違いなく、私じゃなくて刀を心配してるな)
でもね、これも仕方ないんです。
当時、男の刀は女が素手で持つことはなかったんですね。
だから私も、着物の袖で2本を持ってたんですが、
滑るんだよなぁ、これが。
「じゃぁ、素手のままで構いませんから」
「いや、次は大丈夫ですから!」
「いや、緊急時ですし、構いませんよ。
それと・・・、ちょっと、手をかえましょうね。
振り回すのをやめて、振り返るだけにしましょう」
ということで、また振り返るだけの手を、
何度も教えてもらったのですが・・・、
これまで左回りの手をずっと練習してきたんですね。
ところが、変わった手は右回り!
バカのひとつ覚えのように(ように、じゃなくて、まさにそれだけど)、
一生懸命、左に回ってたもんだから、
何度やっても、
「左回りじゃなくて、右です!
時計回りですよ~。
はい、もう1回」
「いや、だから、反対でーす。
はい、もう1回」
「いや、だから・・・。
はい、もう1回」
そのうち、相手役の吉田さんが、
いいプランを思いついてくれて、
やっと、何とかこのシーンが終わりました
といっても、プランの内容は本番が終わるまで秘密ですぞ。
さすがにね。
これ以上、舞台裏をバラすと、
ストーリーより、そっちが気になっちゃいますからね。
しかしなぁ・・・。
たったこれだけの立ち回りに、
その場の出演者全員を付き合わせて、何回やったんだろう。
ほんっとに私、立ち回りのセンスがないんだなぁ
かくして、私の立ち回りは、5秒から3秒に縮まりました。
そりゃぁ本音を言えば、5秒くらい、やりたかったけど、
でも私でさえ、演出家の判断の方が正しいと思うもの。
ほんっとに、よく全カットされなかったよなぁ
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