アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

砂漠のカナブン

2013-07-28 00:10:19 | 阿拉善センター関係
最近よく飛んで来るのが、日本にいる緑色ではなく砂漠の色と同じ薄いクリーム色の隠れカラーの擬態をしている。夏の夜に猛スピードでぶつかって来て直撃を食らうと不快な昆虫といえば、そう。何を隠そう、放熱色のにくいやつ。カナブン?だ。大きさは日本の1.5倍大型の約3cmの塊。糞転がしのような目立つ黒ではなく、白でもなく、クリーム色というのはよくいわれる警戒色とは対照的だが、こちらの方が強そうで何とも不気味だ。ラメ色のカンフー服と柔道着の戦いのような感じだろうか。大きさではカブトムシには敵わないが、まるで中東の戦闘に出てくる装甲車のような重厚さがある。野球やサッカーなどのユニホームもこうした色にすれば強く見えるし夏も快適かもしれない。ただ、この昆虫にも欠点があった。動作がのろいのだ。簡単に捕まえられる。まるでインドのゴキブリのようなのろさ、のろまである。ただこうした生き物は決して見くびってはならない。手で簡単に捕まえられたとたん、何と奇襲に出て来たのだ。「シュ~、シュ~」とお腹の底から凄みを効かせて鳴いて威嚇をしてくれたのだ。この反撃は昆虫のグルカ兵と呼ぶのにふさわしい。これから噛まれるような不安、そして「何をするのだ、放せ!」まるで怒っているような音を出すので、思わずギョッとして手放してしまった。ポトリと地面に落ちた。そして途端に鳴き止んだ。しかし一向に逃げる様子もない。堂々としている。この度胸では鳥も食べたくないだろう。砂漠での彼の存在意義は何なのだろう?なぜこのような昆虫が生み出されるのか?ますます興味が沸いてくる。昆虫も過酷な環境で生き残るのにいろいろな方法を考えているようだ。
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燕の子

2013-07-27 22:22:47 | 阿拉善センター関係
今の時期、周囲に緑のないセンターには数百羽の雀や軒下には燕が巣を作って住みつき、夕方になると鳥たちも話好きで、木の枝会議で騒々しい。そして日暮れとともにぴたりとおとなしくなる。燕たちも巣を作り子育てに忙しい。燕は縁起の良い鳥だ、たくさん来ているということはきっといいことがあるに違いない。鳥達にとっても人の生活からは離れることはできない。何もない所でも人が住み着き、木を植えて鳥が止まることができる緑が戻ってくると、鳥、ネズミやウサギ、それを狙うキツネやフクロウなどの動物たちも住み着き、だんだんと自然が戻ってくるのが分かる。ここにいると万物の霊長である人間と動物は共存できる生き物なんだなと思う。
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センターのエミュー

2013-07-26 04:43:28 | 阿拉善センター関係
今年の夏もセンターのエミュー達は暑さにも負けず朝から晩まで元気に走り回っています。グリーングラスロッツの人たちが作ってくれた柵もエミュー達がぶつかってもまだまだ大丈夫です。柵の手前の沙柳は農大生が植えてくれましたが、すでに3mを越すくらいに生長が早くエミュー基地もだいぶ整備されてきました。今、エミューで困っているのは、こちらの乾燥気候にとても合い飼いやすくても市場がまだまだ認知されていないことです。そこで重要なのがエミューの需要を掘り起こすにはどうしたらよいか?今秋で孵化した手前のエミュー達も成鳥になります。本来は肉になるはずですがしばらく肉にはならないでしょう。
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本部より岡田さんと陳さん訪問

2013-07-23 06:00:28 | 阿拉善センター関係
21日より2日間、東京の本部から岡田理事と北京事務所の陳さんが来られいろいろとアドバイスを頂きました。岡田さんの支援は心強く陳さんはどんな困難な問題も解決してくれるとても優秀な北京代表であります。センターの運営は非常に非常に厳しい状況ですが、プロジェクト視察とはいえ、励ましに来て頂き本当にありがとうございました。おかげで雨も降ってくれました。
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2013-07-22 20:07:06 | 阿拉善センター関係
今日は町で道に水が溢れるくらいの大雨が降った後に虹が出た。久しく虹なんて見ていなかったので見とれてしまった。ただ5km離れたセンターに戻ってみるとほとんど雨が降っていなかった。
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トビネズミのトビー亡くなる

2013-07-20 08:36:37 | 阿拉善センター関係
ここ数ヶ月、夜になるとピョンピョンと部屋まで遊びに来ていたトビネズミのトビーが亡くなっていた。最近、センターのパンダ犬があちこちの巣穴を掘ってはネズミ達を捕まえて食べるようになって来ていたので警戒していた矢先だった。夜になるとピーナッツを貰いに遊びに来ていて足元でちょろちょろと遊んでいてとてもかわいかったやつであったが、亡くなってしまうと夜の楽しみもなくなり、ハリネズミのハリーも今年は来ないので何だか寂しくなる。
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バブル引き締め

2013-07-20 06:14:33 | 現地情報
ここ数ヶ月でバブルという言葉が多く出てくるようになって来た。今日も時期の甘いメロンを買いに行くと昨年の倍以上の6元/kgで売られていたりする。センターでも町の野菜が高いため、町の人たちが来て手伝う傍ら野菜を持って行くことが多くなってきた。物価が日に日に上昇し、暮らしにくくなって来ているが、人というのは常に上を目指して歩きたい。シャドーバンク問題が出て来ているが、貸し付けをするいろいろな名前の地方銀行がタケノコのように出て来て、どこもかしこも銀行だらけという状況はバブル時代の日本よりもひどい。その銀行も並んでお金を貰うまで窓口の対応が遅く1時間も並んだり、次には「キャッシュディスペンサーへ行け」窓口は?「お金がない」なんてこともあったりする。なのでこうしたことを聞いてもさほど驚かない。またマンションも人が住まないのにも関わらず、次々と建てられている。1人で4軒持っているような人もいる。数年前に建てられた真新しい政府の建物もすぐに使われなくなり、また新しい政府の建物を別の場所に建て直していたりしていた。そこで、中央政府も習さんになってからこうした状態を見かねて、今後新たな建物は一切禁止、中国国産車に乗るように、等と引き締めを次々と行なっている最中だ。今回もきっと引き締めの一環で情報を小出しにして急激な崩壊を避けているのだろう。今日の夕食はおかゆとさつま芋だった。それを食べながらスタッフが70年代は配給券で、砂糖もなかなか買えず、米は贅沢品でまずいコーリャンを1年食べ続けたのには参った。などと話をしていた。それからすれば今の時代はなんでもあるからなあ、贅沢すぎるよ。と言っていた。彼らにとってはバブル崩壊しても以前の苦労から比べればあまり関係はないだろう。今は貧富の差が拡大し、スタッフのように1ヶ月200元の借家に家族で住む人もいれば、300万元、400万元の部屋を購入して住んでいる人もいる格差社会になってしまった。不良債権が公称450兆という膨大な金額らしいが、まだまだ現れているのは序の口だろう。その分、人民銀行がそれこそ本当のシャドーバンクとして刷りまくって解決、もしくは富裕層のみが海外へ資産を逃避させ、逃遅れた庶民の元は暴落となるのか。ただ歴史を見ても分かることは身の丈にあった発展が良く急速な発展というのは人にとっても環境にとってもろくな結果をもたらさないことだ。
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井戸掘り

2013-07-19 19:31:38 | 阿拉善センター関係
今日は吉蘭泰にて井戸掘りをした。こちらでは水がないと何もできない。井戸掘りの技術を持っていれば、1m300元を貰うことができる。原理は簡単なのだが、実際にやってみると結構な技術がいる。写真のケーシングパイプの所も日本ではただ穴をあければいいが、こちらは砂地なのでさらに網をかけなければならない。またドリルの部分も日本では先が水平のドリルだが、こちらでは先が尖っているものでないと掘り進むことができない。こうした細かい部分が異なっている。2日掛かってようやく36mで水が出た。今回の場所は浅かったようだ。よく井戸を掘ると水が枯れるという人がいる。しかし前回もそうだったのだが、大体4mくらいの地表水が数十メートルの所に落ちて来ているケースがこちらでは多い。センターの井戸も地表水だ。地表水を利用して緑化を行なえば、地表が暖められにくくなり雲が来るようになって雨が増える。バインホト地区はここ数年のデーターを見る限りでは禁放をして植林をしてから雨量が100mmから150mmほど上がっている。
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サソリ狩り

2013-07-19 15:04:19 | 現地情報
7月も中旬になると、こちらでは夏の風物詩のサソリ狩りの時期がやってくる。仕事が終わり、夜の8時、9時になるとセンターの周辺や近くのワジ付近で紫色のUV灯を持った人たちがサソリを採りにやってくる。その紫色の蛍光灯がゆらゆらと見えると、「ああ、暑い夏もやってきたか」という気分になる。サソリはUV灯に照らされると、反射して緑色の蛍光色で光る。それをごみ取りバサミで挟んで捕まえるのだ。それを漢方薬局などに売り込むと高く買い取ってくれるそうだ。採る楽しみと副収入にもなる。このサソリは冷たい所が好きで石の裏側に隠れていて、石を持ち上げると「ととと。。。」とやって来て針で攻撃してくるから注意が必要だ。また夜中に冷たくていいからと部屋を裸足で歩いていると刺されたりする。猛烈な痛みが来て腫れ上がるので、この時期は特に警戒が必要だ。
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銀川号

2013-07-17 21:19:40 | 現地情報
黄河に大きな駆逐艦が停泊していた。なぜ、このような所に?実は、1億元かけて軍事観光公園を作っている。この銀川号は軍事教育基地の象徴として1972年に大連で作られた弾道駆逐艦で昨年退役したばかり。全長132m、3250t、280名乗りで対艦誘導弾発射装置(海鷹2)BMB-2発射装置、130mm砲なども備えた即実践でも使えそうな装備を持つ。これを廃船として3000万元(2億円)で手に入れたそうである。今後、銀川の新しい名所になる予定だそうです。

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